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詰将棋おもちゃ箱 − 詰将棋美術館 アート展示室 No.32 eureka |
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また、中央の角一色図式に角挟みの形を調査した結果として、都玉では次の完全作候補があげられています。
本作は、No.30、No.31と同じく、プログラム支援作品。 前の2作と違って攻め駒が玉に近く、持駒もすっきり、一番とっつきやすい作品だと思います。 初手は46(66)金の一択。 46金に65玉、54玉の二つの逃げ方があります。 65玉は75角成で馬を作れるので、簡単そう。 実際、75角成、54玉、53金、44玉、35金、33玉、34香とすれば、手数はかかっても迷う余地はありません。 したがって正解は54玉です。 46金、54玉、 44金や64金は残り金香ではさすがに足りなそう。 金は温存して56香と打ちます。 あとで分かりますが、55香では詰まず、56香は限定打。 55歩の捨て合は同金以下簡単です。 ここでも逃げ方は63玉、43玉の二通り。 46金がない分63玉の方が広そうですが、 64金、72玉(52玉なら44角成以下)、73金、81玉、71角成、同玉、93角成以下。 実は46金が角筋を止めているので、43玉の方が詰みにくいんです。 56香、43玉、 今度は先ほどのように44金以下迫ってもダメ。 42金の尻金が渋い好手です。 34玉は35金から押していって簡単なので33玉と逃げます。 42金、33玉、 あと金1枚だけで、かなり不安になる局面。 先ほどの変化に誘って34金捨てはどうでしょう。 同玉と取ってくれれば35金以下角と馬と働いてきて詰むのですが、 22玉と逃げられると44角成でも66角でも12玉で今ひとつ足りません。 ここは金捨てではなく、44角成と角捨てで玉を呼ぶのが妙手。 42金を取られそうですが、75角があるので大丈夫。 同玉なら35金と押していって詰み(56香のとき55香だとここで55玉と逃げられて逃れ)なので、 23玉とかわします(24玉は36金以下)が、ここで34馬の押し売りがとどめの妙手で、 ついに35金以下の手順に持ち込むことに成功します。 44角成、23玉、34馬、同玉、 35金、33玉、32金打、23玉、24金、12玉、13金、11玉、 22金(66角) まで19手 逃げ方を間違っても同じ筋で詰むため、17手、15手の解答も3名。 残念ながら不正解です。 香限定打、尻金から馬の押し売りと、都玉一色図式としては詰将棋らしい手順で、お楽しみいただけたのではないでしょうか。 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
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アート展示室No.32 解答:11名 正解8名 当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。 |