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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.30 eureka
詰将棋美術館
詰将棋美術館

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:

プログラム支援作品 10手台


アート展示室No.30 eureka都玉の金一色図式、かつ、上下左右斜めに対称で、とても美しい詰将棋です。 また、手順も金4枚の枠の中に納まってなかなかのもの。 しかし、自力で詰めようとすると、いろいろな手があって、それぞれ八方に逃げる変化があり、読み切るのは大変です。

端に逃げられずに真ん中あたりで詰ますことを考えると、斜め4方向の逃げ道を全部塞ぐには、53角(馬)・57銀の形しかなさそうです。 その形をどうすれば作れるか、作意らしい順を先に見つけましょう。 それから変化をゆっくりつぶすか、あるいは変化とばしでよしとする手もあるかも。

  44銀、同玉、53角、54玉、43銀、同玉、42角成、44(54)玉、
  53馬、45(55)玉、

まずは53馬型を作ります。 変化は分岐棋譜を参照ください。

  56銀、同玉、57銀、45玉、

続いて57銀と押さえることに成功。 こうなれば、もう籠の鳥ですね。

  35金、55玉、56歩、65玉、75金 まで19手

本作は、出題コメントにあるように創作支援のプログラムを使って創作・発見したものです。 eurekaは、私(TETSU)のプログラム支援作品用のペンネームです。

本作の出題、および、解答者のみなさんの感想を通して、二つのことを考えさせられました。

一つはプログラム創作の可能性について。

本作の盤面は人間があたえ、持駒の組み合わせはプログラムで探しました。

持駒サーチのプログラムは、裸玉などで人間が自力でやっていたことを効率化したにすぎませんが、本作を人間だけで創作することを考えると、変化紛れが多すぎて、とても成立する持駒を探す気になれないのではないでしょうか。

つまり、プログラム創作によって、創作される作品の幅が広がったと考えられます。 このことは、55玉の金一色図式が過去400年以上1回も作られたことがないことからも推察できますね。

持駒サーチはプログラム創作の第1歩にしかすぎませんが、今後のプログラム創作で、詰将棋の世界をもっと広げられることが予見されます。

もう一つは詰将棋の楽しみ方について。

詰将棋は「解いてみろ」と出題されるのが一般的で、新聞、雑誌、本、Web、アプリ、どのメディアでもほとんどこの形式での出題になっています。 指将棋の実力向上のために詰将棋をする場合はこの形式はぴったりです。

私は、将棋は指さないし、詰将棋もほとんど解かない(解けない)で、もっぱら鑑賞して楽しむ「観る詰(観る詰将棋ファン)」です。 詰パラも出題のページではなく解説のページで楽しんでいます。 もっとも近頃は柿木将棋が手順を教えてくれるので、出題のページも楽しめるようになってきましたが、解答を出すことはありません。

詰棋界は、なんとなく、作家、解答者、どちらでもない一般読者といった階層があって、一般読者はあまり声をあげることもなく目立ちませんが、人数的にはもっとも多いのではないかと思います。 スポーツでも、プレイヤーより観るだけのファンの方がずっと多いですね。

詰将棋の出題形式、解説の書き方、いろいろな賞の選考、すべて現在のシステムは解くことを前提として作られている感じがします。 将棋も最近は指さない将棋ファン「観る将」のためのコンテンツが増えてきました。 詰将棋もそろそろ「観る詰」のためのコンテンツがでてきてもよいのではないかと思います。

*これまでにも、わずかながら、「詰将棋探検隊」、「相馬康幸Collection」、「新しい詰将棋撰集」など、解くことを前提にしない本はありました。 また、7月20日の第30回詰将棋全国大会で予定しているアートシアター − 華麗なる立体曲詰の世界はこの観点で作成したものです。

ここでこの話をしたのは、本作のように、鑑賞するにはよいが、自分で解いても楽しくない作品が、コンピュータの利用で増加しつつあるからです。 もちろん、解かないと楽しめない作品もあるし、解いても鑑賞しても楽しい作品もあります。

おもちゃ箱の展示室も、現在は解答募集の形式しかありませんが、解答、作者の解説付きで展示して感想を募集する形式もあるとよいのではないかと考えています。 みなさんのご意見をお聞かせください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

キリギリスさん:
降参。変化が多くて解けそうにありません。
小山邦明さん: 
今回は「左右同形中央に手あり」ではなかった。初手56歩から考え始めましたが、角をうまく使えないため、角を打てるような初手を考えて何とか解く事ができました。
隅の老人Bさん:
美しい初形だが、詰手順は長い変化多くて煩わしい。
この手の一人者、河内さんの感想が聞きたいな。
S.Kimuraさん:
どこから手を付けてよいか見当がつきませんでした.
柿木将棋に最初の3手だけ教えてもらって,そこから解こうとしたみたものの,変化が多くて,最後までたどり着くことが出来ませんでした.
展示室はソフト解答OKなので、最後まで教えてもらって感想を書いてもよかったかも。
市原誠さん:
む…!? これは、かなりの難問では…???
池田俊哉さん:
下から押し上げて簡単と思いきや茫洋としてつかみどころがない。
結局は銀二枚を犠牲にして53馬と拠点を作る形となるが、やはりパソコンで作った作品を解くにはパソコンにお任せした方が良いのかも...(失礼!)
いや、まじめな話、その方がいいかも。 それなら最初から解付きで出すべき?
占魚亭さん:
盤上の金4枚がきちんと仕事をしているのが良い。
たくぼんさん:
これしか詰まないのが不思議な手順です。

アート展示室No.30 解答:6名 全員正解

  池田俊哉さん  市原誠さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  たくぼんさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。