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2004 Cム2,1:武内正治 1986年大学院修士課程修了  (工学修士)


  武内さんは昭和61年に住友化学工業愛媛工場勤務となった。この年は日本で第3世界化学工学会議が開催され、欧米各国から晶析分野の研究者が多数来日した。この来日者に日本の化学産業を理解してもらうための行事として、訪日晶析研究者対象にテクニカルビジットを企画して住友化学工業愛媛工場を見学した。武内さんは赴任早々であったが、工場関係者と私との連絡をまめに取っていただき、大変世話になった。その後武内さんはニューヨーク駐在勤務をし、帰国してから再び愛媛工場に勤務した。 武内さんの研究室での活躍は、過飽和溶液中に存在する微結晶が、懸濁結晶に包含されるか否かの確認研究でした。 当時の研究室の実験データでは、過飽和溶液内の微結晶は成長している懸濁結晶に取り込まれると考えねば結晶数の収支その他で説明出来ない現象があると討議されていた。しかし、当時はそのような研究発表はなく、武内さんは懸濁微結晶が成長結晶に付着する現象を支持する新しい成果をあげた。 この研究はその後、味の素に就職した坂井英俊さんに引継がれ、微結晶の付着を伴う結晶成長現象の研究へと進展し、武内・坂井グループの研究成果として結論を出すことが出来、1986年の世界化学工学会議で発表した。この現象は後に行われたソルトサイエンス研究財団のプロジェクト研究で、原納・久保田先生が食塩結晶の成長実験でも確認し、国内研究者誰しもがこの成果を認めるようになった。このように、 武内さんの研究室の活躍は研究室の世界的な評価に大いに貢献した。今回のメールで武内さんの近況が通知され、 武内さんは本年4月1日付けで東京本社基礎化学業務室に転勤された。〈豊倉記〉

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( 武内 正治 )

 日曜日だとういうのに会社の事務所で一人コソコソと仕事をしている最中に突然豊倉先生からのメールをいただき非常に驚いているところです。 ここのところご無沙汰しており申し訳ありませんでした。 忘れられていないことが分かりホッとしました。

 先ほどホームページを見させていただきました。改めて先生のバイタリティーには感心させられるとともに、勇気付けられる思いがします。 これから改めてじっくり読ませていただきます。

 小職、3年前に、愛媛ラクタム工場の製造課長を拝命し、日々ものづくりに没頭する毎日が続いています。当工場では、昨年春、硫安を副生しないラクタム新法を立ち上げ、数々の初期トラブルを経験しながらも何とか落ち着きを見せ始めているような状況です。この数年随分としんどい思いもしましたが、貴重な経験と前向きに捉えることにしています。 また、最近ではお客様対応で中国・台湾に出張する機会が増えてきているのですが、特に中国の変貌/積極性/には目を見張るものがある印象を受けています。我々もウカウカしておれない状況です。製造に配属となって以来、なかなか東京近辺に出向くことがなくなっているのが現状ですが、またじっくりお話できる機会があれば良いですね。

 急な話ではありますが、過日メールさせていただいた後、人事異動の通知があり、 本日4月1日付けで東京本社基礎化学業務室に転勤することとなりました。ここ2〜3週間の間はメール処理が追いつかず、ご返事が遅くなり誠に申し訳ありません。(当初4月1日のHPに掲載する予定でしたが、豊倉からの武内さんへの連絡が悪く遅れましたことをお詫びします。)





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