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豊倉賢略歴
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2009 A-3,1: 豊倉 賢  「 tc-PMT6年目のスタートに当たって 」    

  2004年3月に始めたHPは、卒業生その他HPに関心の持った大勢の方々の理解と協力のお陰で丸5年を経過し、今月から6年目に入ることが出来た。最初は、兎に角3年間続けたら、何か見えて来るだろうと頑張ることにした。当初は、このHPの姿が研究室卒業生の頭の中に自然に浮かんでくるようになるまで、方針を変えないでそのまま続けることが大切と考え、それを守って実行した。しかし、世の中は、時々刻々変わるもので、HPに関心のある人達の間に知れわたって、その場で固まってきた時には、周囲と調和の取れる範囲でバランスを取りながら、世の中の動きに合わせて少しずつ変えることは安定成長を続ける上で必要なことと考えている。

  そのような考えで、tc-PMTは立ち上げ3年経過した頃から少しずつ変えるようにした。このような変化は、HPに関心のある卒業生の目にどのように写ったか定かでないが、時間の経過につれて卒業生の意見や提案が聞けるものと期待している。今月はHPを立ち上げて、6年目に入る節目として、卒業生や豊倉研究室の活動に関心ある方々が掲載記事をより気楽に読み、そこで感じたことや、同期の仲間や豊倉への近況報告等についてのコメント等を寄稿し易いようにと思って、次のようなことを軌道に乗せようと考えている。

1)掲載記事についての建設的な記事・コメント等の掲載;
これは、前々より考えていたことで、これまでも豊倉は掲載記事について感じたこ となど書いてきたが、充分な時間を掛けて連載ものを続けることは出来なかった。 しかし、卒業生からの記事には、豊倉が昔学生と討議したが既に忘れていたことや、豊倉が困っている時に参考になること等があって、それらは恐らく他の卒業生にも参考になることが多いと思い、これからはそれらについても継続的に纏まった形で、記述してみようと思っている。今回はその手始めとして、豊倉がアメリカから帰国した後の1970年に修士課程を終了した鶴岡洋幸さんが、本年1月のHPに寄稿した記事の中で豊倉が感じたことを今月から連続して掲載する。鶴岡さんの記事については既に読んだ人は多いことと想像している。その内容には色々意見等があると思うので、是非時間のある時にそれらをtc-pmtに寄稿下さい。

2)晶析研究・技術の後継者へのメッセイジ・・・・研究過程の裏表;
  最近の日本人は戦前の人達程節操がなく、自分自身に対する誇りと、自信のない人が多くなってるように思える。海外で生活した経験のある人は、日本の国力は米国以外の世界の国々に引けを取ることはなく、また個人的には素晴らしい人も多くて、日本は世界先進国だと思っている人は多い。しかし、それぞれの国を代表する平均的な大多数の人達の国民性を考えた時、世界の国々には多種多様なその国の特色があって、個人レベルでもそれらに対して日本人より高い誇りと自信を持って活躍している人が多い。。長い時間軸における国の発展を考えると、日本は江戸時代からの転機なった明治時代以降の西欧化には見るべきものがあったと思う。しかし、第2次世界大戦後の日本は、先進国としての発展で、個人レベルの国民性切り替えが不充分だったように思える。その実情は、個々の日本人が活動している場によってそれぞれ差があるが、日本の教育制度と内容に対する考えは、今もって明治時代の延長であって、ルネッサンス以降欧米先進国が試行錯誤を繰り返して作った、それぞれの国の発展を支えたものと異なっている。最近、日本の教育制度の見直しが議論されているが、それも少数のエリート育成主義でないかと思われる偏った英才教育システムを日本の国民教育の主軸に置き、豊富な知識のみを持った日本人を育てることを主眼にしているように見える。それは、日本のバランスの取れた総合的な発展のためには決して良いことでない。日本の生産技術を発展さえるためには、その生産技術の開発に貢献する多くの分野で活躍する大勢のレベル高い技術者を養成することが必要である。そのためには、現行の英才教育と異なる多様な日本人の個性を伸ばすのに有効な教育行政が大切である。それと合わせてそのような技術者の養成に直接関与する大学の研究・教育機関や企業・公的研究機関等の現場で直接研究開発や技術者の養成に当たる研究者や技術者による指導が大切である。

  豊倉研究室の卒業生や豊倉が親しくしている研究者・技術者は、新しい理論や技術の開発研究を行っている。そこで経験したことは、将来に亘って新理論の提出や技術の開発に参考になることが多く、それは大学等で学び理解した理論や技術の新しい適用法及び新理論の提出に必要なアイデイアの創成に貢献する。各分野で活躍する研究者や技術者は自分のオリジナルな理論や技術の提出過程で経験した実績に、誇りと自信を持っており、それを自分の言葉や文章でこれからに人に伝えることは研究者・技術者として大切なことであると同時に自分を育てた恩師に対する責務である。このHPでは、今までも一部の人にこのような寄稿を依頼して来たが、これからはより積極的に進めたいと考えている。卒業生やこの意見に賛同する方々の寄稿をお願いする。豊倉自身、研究室卒業生等と共に研究を行って種々の理論提出・技術開発を行った。その理論そのものは学会誌や化学工学学会賞を受賞した1992年に出版した「晶析工学の進歩」に掲載したが、本誌では、そこに掲載されてない裏話を中心に今月号より順次掲載する予定です。

3)研究室卒業生とtc-pmtに関心のある研究者・技術者等の近況;
  研究室卒業生の近況報告はこれまで大勢の卒業生から寄稿された。その内容は各人各様で寄稿者の学生時代を思い出しながら楽しく読んだ。その中では研究室在籍当時に経験したことを思い出し、それを基に卒業後の職場で抱えた課題の解決を行って成果を上げたことなどの記事もあった、その内容からは、卒業生が在籍していた当時の豊倉は学生の研究活動で社会に出てから参考になることは何かを具体的に考えて話したことも思い出した。また、社会に出た卒業生は直面する課題に対して慎重に思慮深く検討し、辿り着いた結論に従って自信を持って積極的に活動していたことを知って、卒業生の活躍に対して誇らしくさえ思った。そこで感じたことは、当時の学生は豊倉が想像していた以上に豊倉が話したことをよく理解していて、卒業後職場での仕事を進めていく上でそれを参考にすると同時に、その内容をさらに発展させて何年経ってからも企業の日常業務に反映していたことも知った。また、その段階では、豊倉がその昔考え、話したことについて改めて再検討してみることもあった。また、東南アジアの工場責任者として赴任した卒業生は、現地人従業員との文化の違いを克服して工場の成績を上げた記事を書いていた。その記事は、これからも海外赴任して、責任ある地位で活躍する後輩のために参考になると思いながら読み、豊倉が初めてアメリカに渡りTVAの研究所で、豊倉より年上のアメリカ人professional chemistを部下にして仕事をしたときのことを思い出していた。何れにしても、卒業生の近況は同期の仲間のみでなく、豊倉はじめ多くの卒業生は読むことを楽しみにおり、これからも積極的な寄稿を期待している。

4)むすび;
 豊倉研究室のHPは、研究室の卒業生以外にも関心を持って読んでいる人が多く、豊倉は思いも掛けない人から、興味を持って読んでいると言う話を聞いている。このHPへの寄稿は豊倉研究室の卒業生や卒業生と親しい方でしたら、原則として何方でも寄稿いただきたく、内容は原則として寄稿者ご自身および研究室卒業生にとって関心のある近況や将来の発展に関連ある建設的なものでしたら何でも結構です。原稿の長さは自由ですが、出来れば忙しい人でも気楽に読める長さが望ましく、特に長くなりそうなものは、数号に分割した連載をお考え下さい。原則として毎月10日迄にメールで送信いただいたものは、翌月1日掲載の予定で準備します。初めて寄稿される場合は恐れ入りますが、予め豊倉にその旨をメールで連絡下さい。豊倉が在宅している場合は数日以内に連絡します。なお、寄稿いただいた記事は研究室のホームページですので無料としてますが、ご了承下さい。何か不明なことがありましたら何時でも豊倉に問い合わせ下さい。

豊倉への連絡先メールアドレスはです。

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