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豊倉賢略歴
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2008 A-1,1: 豊倉 賢  ・・2008年を迎えて・・
         「 2008年における晶析研究・技術を考える 」

  世の中のものは、その解釈、利用法その他種々の面で多様化が進んでおり、そこで、新しく生まれて来たものを模索しながら将来の発展に繋がる新しい方向を見付け出して、進歩・発展を続けている。そこで生まれたものをそのまま発展すると、雑木林の木々のように思うに任せて成長する。しかし、それらが次第に成長して大きくなると、他の樹木と競合するようになって、時には成長が鈍くなり、何時の間にか成長は止まって消滅することがある。現在自然界に存在するものは、このような発生・成長・消滅を繰り返す多くのものの中で消滅することなく生き続けてきたもので、長年月掛けて形を変え、特性を変化させて移り変わる世の中に適応できるような姿になってに成長を続けて世の中に存在している。

  人間社会は、この自然の摂理の中で長い年月をかけて形成されて来たもので、これからも新時代に適合できるように進歩・発展させるなければ存続することはできない。この対象は、人間社会を構成するすべてものに云えることで、工学系研究者や技術者が取り組んでいる学問や技術においても例外でない。

  豊倉研究室の卒業生は、早稲田大学の研究室時代に晶析そのもの、あるいはそれに関係のあるものを研究しており、晶析を例にして物事を考えるとそれは研究室卒業生に共通した話題になる。そこで、ここでは、日本、ヨーロッパ、アメリカ、東アジア地区の晶析について、豊倉が経験した20世紀後半以降の流れを概観して、2008年における進歩発展に対する思いを記述する。

1)日本における晶析研究活動:
  日本における晶析研究や技術は、このHPや1997年12月に化学工学会で編 集された「日本の化学産業技術?単位操作から見たその歩みと発展?」第6章晶析p.153〜185」に豊倉が執筆しているのでそれを御覧頂くことにして、ここでは日本における研究組織の立ち上げとその海外研究組織との交流を記述する。

  日本国内における晶析研究者、技術者の研究活動組織は、化学工学協会研究委員 会に種々の研究会が初めて設置された翌年、1969年4月に城塚先生を代表としてスタートした「晶析に関する研究会」が初めてである。当時の研究会は期間1年で、必要に応じて1年間の延長は認められることになっていた。この時メンバーに加わった研究機関は早稲田大学、広島大学、姫路工業大学、企業としては旭ガラス、日産化学、の化学企業と月島機械、三菱化工機、大同鉛、舞鶴重工等数社の装置メーカーで、そこでは企業の晶析技術と大学研究者の晶析研究成果との接点を模索して産業界の発展に貢献する晶析工学を発展させることが焦点であった。この研究会は学会の研究会規定によって1971年3月に終了したが、産学の連携を密に保っことは進歩発展のために必要であるとの考えが参加メンバーの間で纏まり、広島大学の中井先生と豊倉が世話役として、有志の会として活動を続けることにした。丁度その頃、ヨーロッパ化学工学連合(EFCE)でも、晶析に関する研究者組織を立ち上げようとした動きがあり(この様子については 2)ヨーロッパにおける晶析研究活動において扱う)、そこで組織された晶析研究会(WPC)の国際議長を務めたDr. J.Nyvlt とは、豊倉が1968年10月に、University College Londonで面会して、既に交流をしていたので、WPCが活動を開始した1971年には豊倉を通して日本の晶析研究会はWPCと交流を始めた。

  1972年にチェコスロバキアのプラハで開催された5thISICにはこの晶析研究会のメンバーを中心にこの国際会議参加団を結成してそこで晶析研究論文の発表をした。同時に開催されたWPCの各国代表メンバーで構成されたWPC委員会で、日本で研究された晶析装置設計理論を講演する機会も与えられ、日本の晶析グル−プの活動は欧米研究者、技術者の間で認められた。以降3年毎に開催されるISICに日本から参加した研究者・技術者はWPCのメンバー国からの参加者同様の歓迎を受けるようになった。

  一方、1968年4月に化学工学協会研究委員会で承認された蒸留に関する研究会は、1970年3月に終了したが、その後この研究会は藤田重文先生を会長に蒸留懇話会は設立して活動を続けていた。1975年頃藤田先生から晶析も蒸留操作同様重要な分離操作であり、分離技術懇話会会誌“蒸留技術”に晶析技術に関する記事を掲載するようにしてはどうかと、蒸留技術懇話会の編集委員会に出席するようお誘いを受けた。当時、晶析研究会の活動等に関する記事を執筆者の意志で掲載できる雑誌を持たなかったので、先生のお申し出を喜んでお引き受けした。これが切掛けになって、晶析研究のオリジナル研究成果は化学工学論文集に、その解説等に関する記事は蒸留技術編集委員会に諮って会誌「蒸留技術」に掲載する道が開け、晶析研究や技術に対する検討も活発になった。1980年代になると蒸留技術懇話会は分離技術に改名し、吸着操作や抽出操作等の拡散分離操作の研究者や技術者等ともお互いに連携とりながら研究活動を行うようになった。そして、分離技術として、韓国の該当分野の研究者・技術者と研究・技術の情報交換を行ったり、国際会議を開催して、両国の分離技術の発展に貢献した。また1988年には製塩業界の食塩結晶生産担当の技術者とも研究をするようになり、晶析研究を行う研究者は日本海水学会の会員になって活動するにもなった。1990年代なると、日本粉体工業技術協会の井伊谷剛一先生から、粉体工業技術発展のために協力しないかとの申し出を受けた。欧米の晶析研究者・技術者の中には粉体工業技術会に所属して活動している人がおり、海外では、その人達から日本の粉体関係研究者の話もしばしば聞いていた。井伊谷先生から日本粉体工業技術協会の話を伺って、この会の活動がこれまで行って来た研究会等のそれと全く違ったものがあることを知り、日本粉体工業技術協会晶析分科会として活動することは、日本の晶析工学の発展に大いに寄与すると思った。この分科会の活動は企業会員から参加する代表幹事の職務が極めて重要で負担が大きかったので、晶析分科会が発足した1998年当時山崎康夫博士が所属していた日本化学工業(株)社長棚橋純一氏のご了解を得て、山崎さんに代表幹事をお願いした。それから10年、この分科会も順調に活動を続けて、2008年1月18日に“晶析分科会10周年記念講演会「日米欧における晶析技術の将来」”をProf.A>S.Myerson, Prof.J.Ulrich および月島機械(株)須田英希、竹上敬三氏を講師に招いて東京の学術総合センタ−一橋記念講堂で開催する。

  日本の晶析研究者・技術者が企画、運営した晶析に関する行事は東京・新宿の京王プラザホテルで1986年9月に開催した第3回世界化学工学会議・晶析セッション初め、種々の国際会議を国内外で開催し、晶析工学・技術の発展に貢献している。これらの成果に基づいて、日本の晶析関係者が開催する行事には、国内外の研究者・技術者は成果を期待して参加するようになっている。

2)欧、米、東北アジア圏における晶析研究活動;

2ー1)ヨーロッパにおける晶析研究活動:
  今年はヨーロッパにおける国際晶析研究組織設立が討議され、それが決まって活動を開始して40年を迎えている。昨年末に初代WPCの国際議長を25年間務めたチェコのDr. Jaroslav Nyvlt が“40 YEARS OF WORKING PARTY ON CRYSTALLIZATION ”を送って来たので、その全文を最後に添付する。これを読むと、WPCが結成された当時の様子を理解することはできる。WPCの活動は、ヨーロッパ内とは言え、文化の異なる国々の研究者等の意見を統一するのは大変であったと思う。豊倉も一度だけ、1990年頃Aachenで開催されてEFCE主催の合同WPに参加したことがある。当時は日本の高度成長のピーク時で、この会議の議題は、欧米の各国は「如何にして、日本の技術開発や経済発展に負けないような技術や経済発展を行うか?」と云うことであった。その会場には日本人は豊倉だけだったように思えたが、彼等はそれに気付かないように激論を交わしていて、挙げ句の果てに、このような議論ばかりしていたら、その間にも日本に益々水をあけられてしまうと云う話まで出ていた。そこで、感じたことは欧米人の討議は本音の発言が多くて意見を纏めることは大変なように思えた、一度出された結論は、そう簡単に変更されることはないだろうと思えた。この記事には、学会等の活動に重要な内容は種々記述されているが、その中で、今回の記事で重要な2項目を次に示す。

  1. WPCの活動で対象にする項目(a), (b) , (c)
  2. 実際の活動内容は(1)〜(7)  


  その内容はNyvlt の記事の中に記載されているのでご覧頂き、自分達が所属している組織の活動とその成果と比較すると、個々のケースに対して色々のことが考えられ、将来に対する新しい方針が浮かんでくると思う。豊倉が参加したWPCやISICの40年を思い出すと、WPCへの各国代表者の取り組みは可成りきちんとしたものであったと思う。

  また、記事に纏められた「Delegates & Invited Guestsのリスト」に掲載された豊倉の期間は(87?04)になっているが、実際に参加した期間は(72?05)で03は参加しなかった。その意味では、ここに示された期間は正式に然るべきところに登録されたものかも知れない。ここに、記載された人の数は90名近くいるが、実際名前と顔の一致する人は約40名で、それらに人達を思い出すとこの会の活動成果を疎かにすることは出来ない気持ちで一杯である。 同時に、WPCの重みは十分感じることができる。

  「Symposia ISIC」の表をみると1960?1967まではチェコのウスチで開催されていたが、Nyvltの話では、このSymposiaはチェコ国内および東ヨーロッパの人達が参加したもので、真の世界規模の国際会議は1972からと云うことであった。

2ー2)アメリカにおける晶析研究活動:
  アメリカにおける晶析研究では、豊倉が2年間留学したことがある、アラバマ州TVA公社研究所で1940年代から1950年代後半に掛けてW.C. Saemanが行った研究はその後の発展に大いに貢献していると思う。その後1960年代から活発に行われたLarsonとRandolphの一連の研究は有名で、世界中に知られ引用されている。Prof.Larsonは、ヨーロッパで1972年に最初の世界的な国際会議として開催されたISICに参加し論文を発表しており、世界の晶析工学の発展に大いに貢献している。アメリカでの晶析研究組織は、Prof.M,A.Larson によって1990年代初にスタートしたAssociation on Crystallization Technology (ACT)である。この組織はIowa State University の研究者や企業で活躍する企業技術者およびR.W.Rousseaらのアメリカの大学研究者で構成されるプログラム委員会と実行委員会によって運営されており、その年会における講演討論会の議題は主に企業技術者のニーズに即した話題が取り上げられている。そこでのスピーカーは話題に対して適切な講師を世界中から招いており、同時に著名な研究者を世界中から招聘して、レベル高い討議を行っている。神戸製鋼で開発した圧力晶析や月島機械が開発したDP晶析装置や豊倉の設計線図なども取り上げられ討議されている。この組織の運営費はすべて参加される技術者が所属する企業から徴集されることになっていて、その予算の範囲内で、招聘される大学研究者の旅費&宿泊費の実費は本人の請求に基づいて支弁されることになっている。最近は数社の日本企業も恒常的に参加するようになっている。

2ー3)東北アジア圏における晶析活動:
  日本の分離技術会は1980年代の半ばから韓国化学工学会の分離技術グループと共催で交互に日韓分離技術シンポジウムを開催するようになっていて、その枠内で晶析セッションを設置して、論文発表と討議および工場見学会や両国研究者・技術者間特別討論会などを開催している。一方、日本・中国の国際交流は1980年代初より一部で行われた。その後、ヨーロッパで開催されるISICやアメリカで開催されたACTに参加した中国の研究者やフィンランドに留学していた中国人研究者とも時々会う機会があって、晶析研究等について討議を重ねてきた。特に1997年のACT年会において中国天津大学のJing-Kang Wang教授は1998年に天津大学で晶析の国際会議を開催したいので協力して欲しいとの申し出を受けた。その場に居合わせたProfs. Larson & Ulrichおよび豊倉の4人で協議し、1998年9月に早稲田大学で開催を準備している国際晶析会議と合わせて中国の会議も開催しようということにした。この時、中国における国際晶析会議の開催は初めてであって、日本、ヨーロッパ、アメリカから多数の参加があって、盛大な国際会議を開催することが出来た。   最近、東北アジア圏の国々の晶析研究も活発になって、日韓、日中の国際協力は軌道に乗って来た。これらの国々はそれぞれ個々に欧米の研究者と協力して研究を行っている。今後これらの国々の協力関係を活発にすることによって、この地域もヨーロッパ、アメリカ圏に匹敵する晶析工学・技術の発展拠点になることを期待している。

3)2008年の晶析工学・技術の発展に期待するもの:
  晶析工学は、結晶生産に有効に適用できる生産プロセス開発が行われるようになった20世紀初頭より、徐々に進展するようになった。しかし、それらは、世界の先駆的研究者や技術者などによって行われたに過ぎなかった。20世紀半ば以降、第2次世界大戦後の復興事業が活発になるにつれて、新しい結晶生産技術の開発も必要になって、それを支える晶析研究も急速に進展してきた。

  1960年代末以降は上記のように世界各地に、国内的なあるいは国際規模の晶析研究組織が立ち上げられ、それらが有機的に連携を深めながら活動をしている。それは20世紀末から21世紀初頭に掛けての発展に貢献している。しかし、これまでに行って来た活動がそれなりの成果を挙げると、その延長上で発展しようとする力が強くなり、基礎をそのままにして上の方ばかり伸ばそうとする研究者・技術者が多くなってくる。そのことは、時としては、短時間に、安価により良い製品を効果的に生産することを可能にすることがある。しかし、時には、従来法の限界にぶつかり、一部に限界を越える歪みを起こして思いも掛けない重大な事故となることがある。2007年は不景気に託つけて疎かにした付けを誤魔化そうとしたことが明るみに出て、「偽りの年」と云われるようになったが、そうならないように新しい工学に発展するような努力を常に続け、抜本的に新しい技術や製品を作るようにしなければならない。

4)むすび:
  日本の晶析工学発展の50年を考えると、新時代に向けた絶えまない努力を続けている欧米先進国の評価を得ることのできたのは、オリジナルに研究して初めて開発した新理論、新技術があったからである。戦前までの日本製品は、日本人の低賃金と真面目さによって、欧米先進国の技術を真似ても、それなりに評価される製品を生産し、世界の市場に入ることが出来たからである。豊倉が、アメリカにいた時、豊倉の直接の上司から、「昔の日本製品は安かったが質が悪かった。しかし、1960年代になると値段は安いが品質はよいと喜ばれている」と云う話を聞いたことがあった。しかし、それも経済摩擦の基になって国際問題に発展したことがあった。これからは良い製品を妥当な値段で生産できる技術を開発し、世界中から喜ばれる製品を生産する必要があり、それにはまた、それを生産できるオリジナルな工学理論を構築する必要がある。そのために、研究者は抜本的に新しい工学理論を提出し、技術者は誰よりも早くその理論を評価し、それを活用した生産技術を開発することである。そのためには、そのような新しい工学を誰よりも早く見つけ出せる自分の研究哲学、それを新しい技術の開発に適用できる自分の磨き抜かれた技術、またその技術を新製品の生産に利用できる生産体制の自分の構築法を確立するように精進することが必要である。


(  資料  )

40 YEARS OF THE WORKING PARTY ON CRYSTALLIZATION

J. Nyvlt
Prague, Czech Republic

  The Science Advisory Committee of the European Federation of Chemical Engineering suggested in December 1967 that there would be useful to create a working party dealing with industrial crystallization. It was felt that in spite of the fact that mass crystallization is one of the oldest important industrial processes, it has hitherto been studied scientifically to an extent altogether disproportionate to this importance. At that time, no international organization dealing with mass crystallization existed: an industrial group has been in existence for some time in Germany; in England, a crystal growing group, which included both single crystal growing and industrial bulk crystallization was in course of formation, and an informal group has been working for about ten years in Czechoslovakia, organizing a series of international Symposia on Industrial Crystallization. Thus it was proposed at the meeting of the SAC in April 1968 in Oslo that the secretariat of the new working party shall be in Czechoslovakia and the head of the local group, Dr. J. Nyvlt, has been charged to organize the preparatory committee.

  The meeting of the preparatory committee which took place in March 1969 in London (Angelino - F, Fasoli - I, Giacasso -CH, Honigmann - D, de Jong - NL, Matz - D, Mini - I, Mullin - GB, Nyvlt - CZ a Strickland-Constable - GB), composed a memorandum for the EFCE. This memorandum declared that the interests of the Working Party on Crystallization should be in the fields of crystallization from solutions, suspensions, melts and vapours. These interests were categorized as follows:

(a) the theoretical principles of crystallization insofar as they are relevant to industrial crystallization,

(b) the application of the results of crystallization theory together with all other relevant fields of chemical engineering knowledge to methods of process design, and the experimental verification of these applications,

(c) study of the performance of large scale plants apart from verifying the results of the design procedures: this is very necessary in view of the considerable number of largely unpredictable side factors such as scaling, agglomeration, attrition, effect of impurities and inclusions, some of which are hard to study except on full scale plant.

The activities of the WPC should include the following:

(1) organization of Symposia

(2) organization of Working Sessions

(3) unification of terms, definitions and symbols in the field of industrial crystallization

(4) examination and recommendation of methods of measurement

(5) literature documentation

(6) encouragement of training at undergraduate and postgraduate level

(7) exchange of scientists.

  The final approval of the Working Party on Crystallization (WPC) took place at the General assembly EFCE in September 1969. The Secretariat was run in a honorary capacity by the Chemical engineering section of the Czechoslovak Chemical Society and situated in the Research Institute of Inorganic Chemistry in Usti nad Labem (till 1978) and since 1978 in the Institute of Inorganic Chemistry of the Czechoslovak Academy of Sciences, Prague. As the chairman has been appointed J. Nyvlt (1969-1993), J. Garside (1993-1998), , J.Ulrich (since 1998) and a vice-chair B. Biscans (since 2007), as Secretaries R.Rychly (1969-1978),S. Zaeek (1979- 1993) , J. Hostomsky (1993-1998) and R. Spruitenburg (1998-). About 30 delegates of the WPC represent 19 countries:

List of WPC Delegates (former and present) and Invited Guests

AUSTRIA

Huber (72-76), Mechera (70-72)

BELGIUM

Leenaerts (72-74), Ramioulle (70-88), Delvaux (74-85), van Vaerenbergh (85-86)

BRAZIL

Giulietti (89-), Guardani (89-04)

CZECH REPUBLIC (CZECHOSLOVAKIA)

Nyvlt (68-04), Rychly (69-78), Zaeek (78-90) , Hostomsky (90-04), Bubnik (00-)

DENMARK

Winstrom-Olsen (86-89)

FINLAND

Paasikoski (73-84), Virtanen (84-88)

FRANCE

Zabotto (73-77), Angelino (68-75), Schwartz (75-86), Laguerie (75-93), Klein (86-04), Zanetti (90-93), Biscans (95-), Carvin (05-), Laferrere(07-)

GERMANY

Matz (70-74), Honigmann (68-71),Messing (70-80), Schliephake (72-80), Wohlk (80-03), Wintermantel (80,90), Mersmann (91-00), Ulrich (00-) Wirges (04-07), Rauls (07-)

GREECE

Marangosis (72-73), Saravacos (73-80), Botsaris (81-84), Koutsoukos (90-)

HUNGARY

Halasz (78-95), Lakatos (95-)

IRELAND

Glennon (02-), Barrett (95-07)

ISRAEL

Korin (03-)

ITALY

Fasoli (71-91), Mini (69-81), Marciano (81-95), Goatin (91-94), Chianese (91-), Paroli (00-)

JAPAN

Toyokura (87-04), Kubota (03-05), Matsuoka (07-)

NETHERLANDS

van Damme-van Weele (72-74), de Jong (68-91), Wienk (73-91), van Rosmalen (92-05), Daudey (92-), Jansens (95-), Geertman (07-)

POLAND

Synowiec J. (73-92, Rojkowski (72-93), Synowiec P. (89-)

PORTUGAL

Medina (78-80)

RUSSIA

Melikhov(92-), Myasnikov (91-)

SOUTH KOREA

Kwang-Joo Kim (07-)

SPAIN

Rodriguez-Clemente (95-04), Gomes-Morales (07-)

SWEDEN

Rasmuson (85-)

SWITZERLAND

Bourne (70-84), Giacasso (69-76), Wiederkehr (78-87), Kratz (83-94), Spruitenburg (87-), Hoyer (00-), Mazzotti (94-)

TURKEY

Bulutcu (07-)

UNITED KINGDOM

Mullin (68-04), Strickland-Constable (68-78), Ramshaw (78-80), Davey (81-95), Garside (91-00), Hounslow (04-), Bermingham (07-)

USA

Larson (84-94), Rousseau (04)

  The coordination of the work of WPC proceeds in its meetings. These regular meetings are organized in different countries at least once a year; usually, they last two days, the first day being devoted to the business problems, the second day to scientific discussions (WPC colloquia). There have been held about 40 meetings; among the interesting topics can be mentioned Supersaturation measurement, Nucleation, Secondary nucleation, Growth rate measurement, Crystal size measurement, Hydrodynamics of suspension, Effect of impurities, Laboratory measurements, Modelling of crystallization, Design of crystallizers, New trends in crystallization.

  Among important WPC activities belongs the work on WPC recommendations. One of the first activities in this field was the unification of symbols and units in industrial crystallization. The work of the subcommittee continued for three years and as a result corresponding recommendation has been published in several international and national journals[1],[2] These unified symbols are kept in the papers published in Symposia and, in fact, used by many authors in their publications. Active coopera?tion has been held with the German group of crystallization which published a recommendation of unified terminology in crystallization[3]. A subcommittee for unifica?tion of methods of measurement finished its work on methods of measurement of nucleation and crystal growth rates and the recommendation has been published as books in 1990 and 2002 [4],[5]. At present, a preperation of a book on the control of processes of crystallization[6] proceeds.

  The main activity of WPC consists in organization of periodic international Symposia on Industrial Crystallization. They follow the Symposia organized earlier by the Research Institute of Inorganic Chemistry in Usuti nad Labem (CS) and most of them are incorporated in the List of events of EFCE. The Symposia and their Procee?dings have become an important source of information in the field of crystalliza?tion and are reported in Chemical Abstracts and other referative journals. The WPC delegates constitute the scientific programme committees of these Symposia starting with the 5th event. A survey of the Symposia is presented in the following Table:

Symposia ISIC

1

1960

Usti nad Labem

CZ

2

1963

Usti nad Labem

CZ

3

1965

Usti nad Labem

CZ

4

1967

Usti nad Labem

CZ

5

1972

Praha

CZ

6

1975

Usti nad Labem

CZ

7

1978

Warszawa

PL

8

1981

Budapest

HU

9

1984

Hague

NL

10

1987

Bechyne

CZ

11

1990

Garmisch-Partenkirchen

D

12

1993

Warszawa

PL

13

1996

Toulouse

F

14

1999

Oxford

GB

15

2002

Sorrento

IT

16

2005

Dresden

D

17

2008

Maastricht

NL

  In addition, two working sessions have been organized in cooperation with other Working Parties: a microsymposium "Mixing and Precipitation" in Erlangen 1981 and "Precipitation" in the frame of the 4 World Congress of Chemi?cal Engineering (Karlsruhe 1991). Some of the WPC delegates pre?sented papers in various congresses in Japan, USA etc., and took part in organization of courses and Summer Schools of crystallization.

  The WPC summarized the activities in the research of industrial crystallization reported by individual delegates. The first survey of activities has been distributed in 1973 (reports from Belgium, Czechoslovakia, Finland, Germany, Great Britain, Italy and Netherlands), the second survey based on unified tabular form in 1985 (more than 100 pages: Great Britain, Finland, France, Germany, Poland, Hungary, Denmark, Czechoslovakia, Netherlands) and supplemented in 2004.

  Thus, the role of the WPC is to continue in stimulating the research trends in desired directions, e.g. by organizing specialized discussions to the relevant topics, emphasizing these chosen problems in future Symposia etc. The recommendation of standardized laboratory equipment and experiments, the checking and recom?mendation of unified design procedures and attempts to introduce these methods into the practice are among the other long-term objectives.



[1] Nyvlt J.: Chem. Listy (Prague) 67, 525 (1973).

[2] Mullin J.W.: Chem. Engineer 287, 458 1974).

[3] VDI Richtlinien 2760.

[4] Garside J., Mersmann A., N?vlt J.: Measurement of Crystal Growth Rates, VDI, Munich 1990.

[5] Garside J., Mersmann A., N?vlt J.: Measurement of Crystal Growth and Nucleation Rates, Inst. Chem.

Engrs UK, 2002.

[6] Chianese A.: Monitoring and Control of Industrial Crystallization Processes.



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