
演奏の基礎
入門しやすい楽器ですが、奥も深いです。
スチールドラムは弾けばとりあえず音が出ます。ただしその楽器の持つ最も良い音色を引き出し、かつ楽器にダメージを与えないように弾くためには、演奏の基礎を知り、それなりの練習も必要です。
「弾く」以外のコントロールは基本的にできません。
スチールドラムはひとつ音を出すと、その音を長く伸ばしたり、短く止めたり、管楽器や弦楽器のように音量をコントロールしたりはできません。ひとつの音の響きの長さ等は楽器まかせとなります。コントロールできるのは、その音量だけです。ただし例外的に、低めの音程では音を出した後に音階部を手などで押さえて響きを止める(ミュートする)こともあります。
演奏しにくい形です。
スチールドラムはドラム缶から作られている為に、人間工学的に扱いやすい形状にはなっておりません。したがって、演奏者がその形状に合わせて手、腕、体を動かしていかなければなりません。
「弾く」は「ハジク」と読んでください。
スチールドラムはマレットで「叩く」とイメージされがちですが、実際には音階部をハジいて音を出します。特にテナー・パン等のマレットの軽い物では「マレットを握って叩く」のではなく、「マレットをつまんでハジく」イメージです。弾き方の基礎
この項目はあくまでも「基礎」ですので、かなりの練習量を積んで習熟してくれば、この形ではなくても良い音色で楽器にダメージを与えない演奏は可能です。そういった意味ではベテランの演奏者の形を初心者がそのまま真似をする事は危険です。
4つのポイント
1、音階部の真ん中(スイート・スポット)を弾く。
2、面に対して適度な角度で当てる。
3、面に対して垂直に振りおろす。
4、接触時間を短く(一瞬)にする。
マレットの使い方
スチールドラムを弾くという事は「マレットで音階部に衝撃荷重を与えて振動させる」という事です。衝撃荷重は、その「質量(重さ)X速度の2乗」に比例しますので、質量の少ない(軽い)マレットを使う場合はルート2倍の速度が必要となります。人差し指、親指、中指、でつまむ。
壁からマレットが5センチくらいとび出ているのを、力をこめて引き抜く場合の形。
指先に緊張感を持たせる。
手のひらを音階面に向ける。
手をすばやく移動させる
左右の手の使い方。
最初は利き手を優先します。
片手ですばやく叩くのは2つまで。
手首を左右に使って