SOULFUL SITE開設10周年+エス佐藤生誕30周年記念
超自己中心的+自己完結的CD:


音ガク

2010/2/28 out.
2010/3/7(くらい) out.

価格:不売品



●まず、はじめに●


この企画は、
俺が家で個人的に耳コピしたり楽器の練習をしたりして、
録音した音源が溜まってきたので、
この辺でCDにして射精をしようというものです。

文字通りのオナニーです。白濁液です。

当り前ですが金を取れるような物ではなく、
むしろ金を払ってもらってもらうようなブツですが、
知り合いの何人かには0円で送りつけます。

燃えないゴミの日に捨てる手間をかけさせるのが申し訳ないです。
面倒なら燃えるゴミの日に捨てても大丈夫です。

非売品ではなく、不売品。
売ってはならないものです。

魂こめて、時間をかけて、誰も喜ばないものを作り上げました。

そんな、俺だけが喜ぶナルシスCDです。



●能書き●


次に、建前と本音が入り混じった能書きを述べておきます。


・(1)「音ガク」とはどういう意味か

音楽は、ひとつの道を究める芸術であると思う。
なのに、「音学」ではなく「音楽」という名前がついている。
「楽」っていう漢字がついている。
これは、真理だ。

でも、単純に楽しいことばかりのものじゃない。
苦しみ抜いたからこそ味わうことができる快楽、という意味での
「楽」じゃないかと思う。
それが「音が苦」だ。

音学、音楽、音が苦。

今回のTriple Bestの「Triple」とは、この3つの「音ガク」のことだ。


・(2)「楽器ができない」とはどういうことか

これは、「全くできない」んじゃなく、「上手にできない」ってこと。

音楽を形作る要素っていくつくらいあるだろう?と考える。
そして俺は何ができて何ができないだろう、と考えてみる。

俺の演奏力、歌唱力ははっきり言って大したことない。
一生大したことない。確定。

作詞は少しできそう。

作曲編曲は、未知数。
やったことないから。
これをやってみるのが、30代のテーマのひとつだろうか。

さて、結局俺ができるようになりたいのは何だろうか、と考える。
楽器はそこそこでも、今こうして日本語を書いているかのように
曲が書ける(描ける)ようになると、素敵だなぁと思うのだが…


・(3)それで、「Triple Best」とはどういう意味か

前述した「音学・音楽・音が苦」なんて、どうせ後付けのこじつけだろって話。

単純に、「Triple」→「3重」→「さんじゅう」→「30」→「三十歳」、っていう
ダジャレって意味にした方がしっくり来るぜ。

または、2008〜2009年にかけて
ギター→ベース→ピアノと矢継ぎ早に楽器を買ったけど、
3つともまともに弾けねーよ、という意味のTripleであるとも言えるか。

ということで今回は、
Tripleの意味が3つあるトリプルトリプルな風情。
トリプルルッツダブルトゥループ。



●収録音源の概要●


2002年公開「S.Sato's Triple Best」、2004年公開「One-Night Create!」に続く、
3枚目のベストCDとなります。

ちなみに、タイトルだけは2008年の段階で決まってました。

収録された音源を大まかに述べると、下記の通りです。

・2005年公開「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤」から再録、一部リファイン
・2008年公開「ギターなんか弾けねーよエス佐藤」から再録、一部リファイン
・2009年に作って公開しなかった「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」を一部公開
・2009年、ピアノ教室に通い始めてからの練習テイク
・あとはまぁ、昔作ったやつのリメイクとか色々ごちゃごちゃっと

このCDを、ピアノ→ギター(→ベース)と続いた「弾けねーよ」シリーズの
完結編・集大成と捉えることもできます。

捉えなくても大丈夫です。



●トラック別一言ぐだぐだ●


以下、トラック別に一言ずつぐだぐだを述べて行きます。
一言で済めばいいけどね…


01 始めのごあいさつ

リニューアル収録
初出:「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤」ならびに「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

つまりは、C→G→Cdim7 と弾く、ってネタをずーっとやってるわけで。
つまりは、とびうおが考えたネタのパクりをずーっとやってるわけっす。

02 2010初春の課題曲/ボソボソ弾き語り

初収録
原曲:坂本真綾「カザミドリ」

2009年1月に東京国際フォーラムで
坂本真綾さんの(ピアノ暦9ヶ月という話の)ピアノ弾き語りを観て、
それが俺もちょうどピアノ教室に通い始めた頃で、
いつかマネできるのかな、できないのかな、と気にした挙句、
ピアノ習って1年経ったのでやってみたっていう結果。

03 あしたはないけど

リニューアル収録
初出:2002年公開・荒木家具Revision CD「練習」

荒木家具バージョンに2番を足して、再編してみた。
不謹慎だけど、2番の歌詞が浮かんだのは2009年初春に
青山方面へバスで向かう途中のことだったよ。

04 空回り

リニューアル収録
初出:1994年公開・中2の時コノマくんと作ったカセット「空回り」

こないだ久々にコノマくんと呑んだのがきっかけ、ではない。
結局16年経っても俺のやり方って変わってないなぁ…とか思いながら
カラオケマイムで歌録りしたよ。

05 またこの曲やんのかシリーズ(1)・砂浜で(ギター編)

再録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤
原曲:
新潟市民歌「砂浜で」

このギターはアタマからケツまで通しで録ったと思う。

06 なに子の曲

初収録

突然詞と曲が同時に浮かんだので録音してみたんだぜ。
「天井見上げてションベン」とか秀逸だな。
最近の俺はそんな感じです。

07 ほんとは、あんたと

再録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

…ガンガン走ってる(=テンポが速くなってる)ねぇ。
録り直したい気もするけど、これはこのままで。

08 ほっといて

再録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

これは俺を良く表した詞だなぁって思う。

09 きみの顔を忘れた

再録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

これ、なんでこのタイトルにしたんだっけ…
なんかきっかけがあったっぽいのだが…

10 CM(1) デルゼ

再録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

最近「3のつく日は〜」って歌のCMが復活した気がする。
いいね。

11 CM(2) 雪国もやし

事実上初収録
初出:未公開CD「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」

古いね、これ。

12 CM(3) ガスト

初収録

2009年10月の日記より引用:

『ガストのCMの奥さんの曲、どんなメニューでも替え歌作れそうじゃん(^^;
なんか作ってみっか…』

ということで、「もしガストでイタリアンが出てきたら」というテイで
替え歌を作ってみたんだぞ。

13 CM(4) テプコひかり

再録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

これも古いよね…

14 1フレーズ(1) ナイナイオールナイトでよく聴くやつ

事実上初収録
初出:未公開CD「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」

ここからしばらく、歌詞なしの1フレーズ集。
眠くなりそうだけど勘弁してくれ〜

ナイナイオールナイトで、ゲストが来た時のジングルに使われるやつ。
原曲があるそうですな。

15 1フレーズ(2) 2007年12月、ゼロ地点以前の記録

再録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

ギター買った当初にバンドスコア見ながらボロロ〜ンってやった記録。
今やったらもうちょっと上手くできるかな。
できない気がする。

16 1フレーズ(3) 欧風の家〜地下のトイレで浮かんだフレーズ〜

再録
初出:「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤

久々に聴くと格好いいな。

17 1フレーズ(4) ぼくのすがたを

再録
初出:「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤

ちゃんと歌詞をつけないとなーと思いながら10年くらい経ったような。

18 ゲーム(1) ロードマン1周目

事実上初収録
初出:未公開CD「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」

ここからゲームの曲をいくつか。
ますます眠くなりそうだけど、勘弁してくれ〜

19 ゲーム(2) ロードマン2周目

初収録

間髪入れずにピアノ独奏へ。
これはちゃんと練習したが、速さに追いつけていない…
最後の「ポーン」っていう高いミの音は、チャリがコケた音です(^^;

20 ゲーム(3) オバQ地獄

事実上初収録
初出:未公開CD「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」

3面あたりのやつ。わかるかな。

21 ゲーム(4) 迷宮組曲

事実上初収録
初出:未公開CD「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」

2面(?)あたりのやつ。わかるかな。

22 ゲーム(5) ベース弾き語りレイヴ

事実上初収録
初出:未公開CD「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」

まぁ、そのままなんすけども。
なんか音が割れてるだけな気がする。

23 ゲーム(6) MAX.(period) piano

再録
初出:「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤

これ格好いいな。

24 ゲーム(7) インチキマリオ

初収録

「ひとり学芸会」とか「弾き語り」とか言ってるけど、
ちゃんと弾けなくてインチキしているのが山ほどある。

4小節ずつとか1小節ずつとか、ヘタしたら1拍ずつとかにブツ切りで録音して、
あとで編集で繋げてるのが山ほど。

で、マリオをピアノで弾きたかったけど、ぜんっぜん弾けない。
またしてもインチキで録音した。

逆に、インチキしてることを前面に押し出して編集したら、
どうなるんだろう?と思った。
その結果がコレ。

25 サンプラーを使ってヨーメーン(1) ヨーメーン

CDには初収録
初出:「エス佐藤ととびうおのワンナイトクリエイション マイナス1 サンプラーを使ってヨーメーン

2004年公開。6年経ったのだねぇ。

26 サンプラーを使ってヨーメーン(2) 愛がUPしました。

CDには初収録
初出:「エス佐藤ととびうおのワンナイトクリエイション マイナス1 サンプラーを使ってヨーメーン

エフェクターも欲しいぜ〜

27 サンプラーを使ってヨーメーン(3) 支配者

CDには初収録
初出:「エス佐藤ととびうおのワンナイトクリエイション マイナス1 サンプラーを使ってヨーメーン

MTRは最近新調した。かなり良さげ。

28 サンプラーを使ってヨーメーン(4)
     ミックスナッツ1号機〜はみがきの途中に起こったこと〜

CDには初収録
初出:「エス佐藤ととびうおのワンナイトクリエイション マイナス1 サンプラーを使ってヨーメーン

トイレの音は梶が谷のトイレの音です。

29 The height of my life(more radio edit)

再録
初出:「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤

解説は上記リンクに譲ります。
ピアノCD作った当初はしょぼいと思ったけど、
今聴くと思いのほかおもしろい。

30 2009秋の課題曲/ピアノ独奏

初収録
原曲:千と千尋の神隠しサウンドトラックより「あの日の川」

2009年秋、りゅーとぴあで行われたピアノ発表会の課題曲として練習した。

収録したテイクは、発表会本番の3日「後」に録音したもの。
練習として本番「前」に何度も録音したけど、
結局本番「前」と「後」のテイクを比べたら、「後」の方が断然良かった。

それで、ひとつ確信した。
楽器っつーのは人に聴かせなければ決して上手くならないということ。

「人に聴かせた方が上手くなる」のではない。
「人に聴かせなければ絶対に上手くならない」のだ。

だから、ヘッタクソで恥ずかしい演奏であっても、
人に聴かせなければその先に進まない。
楽器って、音楽ってそういうものなんだって確信したのが2009の秋だった。
29歳の秋だった。

31 ひとり学芸会(1) 御存知

事実上初収録
初出:未公開CD「29歳の誕生日を記念して 23時からベース始めます」
原曲:フーバーオーバー「御存知より」

ここから、ひとり学芸会の開演です。
いろんな楽器をバカスカ録音して、編集して繋いで悦に入るコーナー。

ほんっと、保育園の学芸会レベルの演奏だよなぁ…と思いつつ。

32 ひとり学芸会(2) もんし

初収録
原曲:國府田マリ子「もんしろちょう」

しかも、インチキしまくってこのレベルだからね。
4小節ずつとか1小節ずつとか、ブツ切りで録音して後で繋いでこのレベル。
なんだかなぁ。へこむね。

33 ひとり学芸会(3) 君ノ瞳ニ

リニューアル収録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤
原曲:林檎さん「君ノ瞳ニ恋シテル」

そう考えると、とても「楽器を演奏してる」なんて言えないわけで。

くちミューと作り方が同じなんだよな。
ダメダメな録音を精一杯編集でタイミング合わせしている感覚は、
結局くちミューの作り方と変わってないわけで、
大した進歩はしてないけど、でも今の精一杯がこれなんだな、と思った。

ちなみにこのトラック、ギターCDと比較すると
ベースだけカシオトーンからエレキベースに変わってます。
本質は変わってないけど。

34 またこの曲やんのかシリーズ(2)・なつみの曲

リニューアル収録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤
原曲:ゲーム「まじかるアンティーク」より、なつみの曲

全パート耳コピしようかと思ったけど、
俺のインチキ演奏でやるくらいならmidiを発表した方がずっとマシだと思った。

俺が演奏したっていう文脈の作品にするんなら、
これ以上パート増やしたって意味ない。
というわけで、ギターCDからベースだけエレキベースに差し替えて終了となった。

35 ひとり学芸会(4) そばに

リニューアル収録
初出:「ギターなんか弾けねーよエス佐藤
原曲:國府田マリ子「そばにいるから」

これもベースだけ差し替えパターン。
このベースラインだいすき。

36 またこの曲やんのかシリーズ(3)・砂浜で(ピアノ編)

初収録
原曲:新潟市民歌「砂浜で」

ピアノ伴奏を全部俺が演奏している、という点において「初収録」。
やっとここまで弾けるとこまで来た、とも取れるし
3番の大コケを見ると、とてもまだ弾けるなんて言えるレベルに達していない、とも取れる。

発展できているのかは解らないけど、途上であることは確か。
人生、いつでも道半ばなのさね。

37 終わりのごあいさつ

リニューアル収録
初出:「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤」ならびに「ギターなんか弾けねーよエス佐藤

つまりは、Am→Em→A7、ということだ。
マイナーで美しい曲を書いてみたいな。ハードル高いな。



そして、今回のシークレットトラックスはこちら。


・俺の歌舞伎町の女王

2000年か2001年の夏コミ後に、ゲーセンにあった「レコスタ」っていう
カラオケで1曲歌った歌をその場でCDにしてくれる機械で、ノリで録音したやつ。

2000年か2001年か曖昧だけど、2000年の方が有力だと思う。

なにげにそのCD(8cmシングル版!)が出てきたので、ノリで収録してみた。
ビミョーに音割れてるな。


・空回り原作

中2のときにコノマくんと作ったカセットより。
案外俺って鼻声だったんだなって思った。

そして、音楽に対する姿勢は16年経っても大して変わってない。
まがりなりに、まっすぐに。


・マイムにて

今年の活動を示唆する発言、と受け取ってもらえれば…




●言い足りないこと●


最後に、言い足りないことをもうちょっと述べて終わりにします。

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さっきも述べたが、どーにもくちミューの作り方から脱却してないな…

音を細切れに録って→並べて→ちくちく修正して→Mixするって流れ。

自分で弾くことに変にこだわるのでこうなる。
「ちくちく修正」の時点で力尽きちゃうっていうか、
これでOK!って思っちゃいがちなんだよ。

そこが面白いところでもあるが、甘えてるところでもあるよ。

いっぺん、完全打ち込みで作ってみた方がいいかも。
今のままじゃ視野が狭いよ。

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このCDを一言二言で要約すると、どういう言葉になるだろう。

例えば、

無人島に一人で居るにも関わらず、木の陰に隠れてコソコソとチンコをしごいているような。
その精液の濃度を自画自賛するような。

例えば、

色々とかじったが、ぜんっぜんモノになってない。
音を奏でたいのに、音を作りたいのに、悲しいほどに能力が足りない。
ヘタの横好き。そして、ひとりぼっち。
そんな心の燻りを、加工せずにそのままカタチにした。

例えば、

できなくても、やる。その意志を表明する。
できないとわかっていてもやらねばならないことがある。確かにある。

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まぁ、結論の無い能書きはこのへんで終わりにしよう。

楽器ができなくても、楽器を楽しむことはできる。

そういうことなんです。

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おしまい。




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