2008/8/31・ガタケット100にて発表:

「ギターなんか弾けねーよエス佐藤」

の解説ページ。

2008・夏のおわりに。

----

2005年に制作したCD「ピアノなんか弾けねーよエス佐藤」に続く、
まさかの弾けねーよシリーズ第2弾。

たくさん解説が必要なCDを作ってしまった感触がありますね。

CDのジャケットには書かなかった解説、さらには作ってみて思ったことを
ここに書き残して、晴れて今回のリリースの完了とします。

----


(1)動機

ガタケット100のほぼ2ヶ月前、2008/7/3にトップページに書きなぐったこと。


●夜中2時にカッとなって●

(2008/7/3)

突然ですが、8/31(日)のガタケット100に
直接参加することにします。

--------

動機をつらつらと述べると…

・どうも最近、
ギターの練習が「練習のための練習」になってきた。
目的が明確でない練習をひとりで続けるのは
すごく苦痛を伴う。俺の場合特に。

ムリヤリでもいいので、目的/目標を1つ作りたいと思った。

・形のないものを突き詰めるのは、
俺は本当向いてないんだな、って。
なんかしら形になるものができないと楽しくならない。

ゲームだったらスコアとか面クリアとか、
明確な形で結果を示してもらえる。

音作品作りなら、形になっていく作品そのものが
モチベーションを与えてくれる。

ところがギターの練習してるだけだと、
なんにも形に残るものがない。
ちょっとはうまくなってるのかも知れんけど、
毎日それを実感できるほどに上達が早くないので
どうにも楽しくないんだな。

・なので、音源を形にして残したいと思った。

・で、ある程度〆切がある方がやる気出るから、
この辺でいっちょガタケでも出て
モチベーションのリハビリをしようじゃないか、と。

・それでガタケのサイトを見たら、ちょうど第100回と言うじゃないか。
「10周年」とか「100回記念」とか、区切りの数字が大好きな俺としては
飛びつきたくなっちゃうじゃないか。

いやむしろ、俺が飛びつこうと思ったら
ガタケの方が「第100回だよ」つって迎えてくれたような気さえする。

勝手に運命を感じた夜中の2時だった。

----------

というわけで、8月ガタケに直接参加します。
テーマは「リハビリ」。

モチベーションを持ち直すためのリハビリだったり、
何かをリリースすることへの緊張感を取り戻すためのリハビリだったり。

俺が調子を取り戻す、
あるいは調子に乗ることが目的の直参なので、
売る相手のことは正直あんま考えてないです(爆)。

勝手だね〜

リリースするものを作り上げることが目的なので、
ガタケ前日までが本番なんでしょーな。
当日はたぶん、スペースに座って
サッカー関係の雑誌とか本とかを読んで過ごすでしょー。

勝手だね〜



(2)トラック解説

たくさん説明が必要なトラック達な気もするし、そんなでもない気もする。
以下、思いついたことを書きなぐるコーナー。


track 1 始めのごあいさつ

元曲:荒木家具ミニLIVE(「One-Night Create!」tr21〜22に収録)でとびうおが最後に弾いた音

ピアノCDを踏襲したジングル。
2つめから3つめを押さえるのにものすごく間が空いて、
弦を1本1本押さえる「ぷつぷつ」って音が入ってることが、
このCDの全てを物語っているかもしれない。


track 2 ひとり学芸会(1)

元曲:林檎さん「君ノ瞳ニ恋シテル」

(折しも月9でUGさんが歌ってるけど、それが原曲じゃないかんね)
あくまで林檎さんのやつが原曲。
林檎さん10周年っつーことで久々に聴いて、一時期カラオケでよく歌ったなぁと
思い出したら、なんか無性に自分で「弾いて」みたくなった。

さっそく、市販の楽譜をお取り寄せしてみた。
(注:10周年記念の公式スコアじゃないっす。昔出たやつ)

コードが完全にコピーされてたり、全然聴こえないようなギターのリフが採譜されてるのを見ると
さすがだな〜と思ったけど、
よく読むとドラムが全然マジメに採譜されてなかったり、
ベースも一部不真面目だったり、
ラストのサビでリピートしながら盛り上がっていくボーカルがばっさりカットされて
「Repeat & F.O.」でまとめられてたり、
ラストのサビのギターが「Free solo」つって空欄になってて採譜される気すらなかったり、
総じて手抜きだらけの楽譜だったさ。
どこの会社のヤツとは言わんけど。

結局、ギターのコード以外は自分で耳コピしたって話。

録音して音を並べてみたら、見事に保育園の学芸会みたいになった(^^;
なははは。
(まぁこの曲より、この後のひとり学芸会(2)の方がより保育園ちっくだけども)

ちなみにドラムはリズムマシンを手で叩いたやつなので、
どう叩いても何回叩いても同じ音が出る機械だけど、
一応「打ち込み」ではないってことを強調しておきたいな。

でも結構リズムがフラフラしてるので、
生ドラム以下どころか打ち込み以下のドラムかもしんないな。
うーむ。叩いてるやつ誰だ。


track 3 またこの曲やんのかシリーズ2008 Part1〜エス佐藤は、懲りません〜

元曲:ゲーム「まじかるアンティーク」より、なつみの曲

この曲、もう堂々3回目の演奏・録音ですなぁ。
俺も懲りないな。

以前はキーボードを弾くだけだったので、今度はギターを弾いてみた。
(うん)ジャッ、(うん)ジャッ、(うん)ジャッ、(うん)ジャッ。

昔にmidiを探しておいてよかった…
かなりちゃんとコピーした方のmidiがあったので、自分でコード取らずにすんでラッキッキ。

つーか、ギターよりもベースラインが気になった。
どうやったらこんなベースラインが作れるんだろう?
理屈や理論で作れるのか?それとも理屈に裏打ちされた感性が要るか?

おいらもこんなベースラインを作れるようになってみたいもんだ。
その前にある程度ベースを弾けるようになったらいい。

ベース買ったら練習のネタになるな。よし。
これは4回目あるぞ。(爆)


track 4 ひとり学芸会(2)

元曲:國府田マリ子「そばにいるから」

大好きな曲の弾き語りがしたかったので、何とかかんとかコードを取ってみた。
まだまだ改善の余地があるかも。

でも弾いてみるととっても難しいので、結局通しで弾くことができなくて
パートごとに分けてレコーディングしましたの巻。

音を並べてみて爆笑した。ものすごく保育園の学芸会ちっく。
パーカッションが入ってないせいかな。
むしろリコーダーとかメロディオンが乗ってるからかな。

リコーダーは中学で使ってたアルトリコーダー。
えぇいまだ使ってますとも。
ねーちゃんのお古だったから、俺が小4=18年前に作られたリコーダー。

まだまだ現役。いい音出してます。

ただ、グリスが奇妙な色に変色してたので、さすがに新しいやつを買ってきた。
105円。


track 5 CM(1)

元曲:デルゼビッグサイトのCM

きっと新潟では、有明より有名なビッグサイトだ(笑)。

以前は、どのパチンコ店のCMでも「3のつく日は!」「7のつく日は!」つって
何かがつく日を宣伝してたのに、
ある日を境に突然どのパチンコ店も言わなくなった気がする。

なんかあったのだろうか?


track 6 またこの曲やんのかシリーズ2008 Part2〜エス佐藤は、凝りません〜

元曲:新潟市民歌「砂浜で」

これも3回目の録音。
これまではピアノ伴奏を打ち込んでたけど、今回は自分でギターを弾いた。

楽譜を元にコード取ってみたけど、なんかしっくりこないとこもあり…
誰か改善してほしいな、なんて。

このギターは、最初から最後まで通しで弾くことにこだわってみた。

練習して、何度か録音した。
ギター単体で聴くと、まだだいぶへたくそ。
改善の余地はたくさんあるなぁと。気が遠くなるくらいある。

ただ、ハートランドで録った歌と合わせてみると、
ギターが相当へたくそでも、それなりに聴けちゃうなぁと思った。

これは…どういうことなんだろう?

詳しい考察は、また後で。


track 7 ほんとは、あんたと

オリジナル曲

久々にオリジナル曲。
この詞はちょっと文字にしたくないので、割愛させていただきます。
(あ、とびうおには公開したんだった)

録音した後で気付いたけど、こんなに走ってるとはなぁ…
コードチェンジと歌にかまけると、ここまでリズムのキープがへたくそになるっていう好例。

言い換えると、弾き語りってコードチェンジ・歌・リズムの
3つのことを同時にやるってことだ。

3つのうち2つくらいは無意識でできるくらいじゃないと、聴けたもんじゃねーな。


track 8 CM(2)

元曲:TEPCOひかりに決めた唄

これ、新潟だと知らない方のほうが多いかなぁ…
奥華子さんが歌ってたやつ。

とても自分で弾けそうになかったので機械に演奏してもらった曲。
でもBメロのコードがよくわからーーん。


track 9 2007年12月、ゼロ地点以前の記録

元曲:チャットモンチー「ハナノユメ」イントロ部分

2007年後期、ギターを練習しようとは思ってたけど、
思ってるだけで、練習する目的がなくてネタもなくて、どうしようもなくて、
とにかく録音だけしてみよう、つって録音した記録。

今回、CD作りながらギターを弾くことによって、
「ギターに触ったことがある、入門以前の人」からスタートして、
「ギター入門者」になって、
「ギターがへたくそな初心者」くらいまでは、スキルアップしたんじゃないかと思う。

そう、
やっと「俺ギターがへたくそなんだ」と言えるレベルまでは達したのではないかと。

そのスタートをゼロ地点とすれば、このトラックはそれ以前の記録。


track 10 きみの顔を忘れた

オリジナル曲

いつだったか忘れたけど、
メロディを思いついたのでケイタイに録音して、
PCにメールで送信して、ほっといた素材を生かした。

メロディにコードをつけたのはいいけど、またしても手で弾けそうになかったので、
機械にへたくそなギターを演じてもらった。
まぁまぁへたくそになったかなぁ。
もっと精度の高い「まぁまぁへたくそ」を作る余地はありそう。


track 11 ほっといて

オリジナル曲

これ今イチオシ。
カポは1フレットにカポっと。


track 12 終わりのごあいさつ

元曲:このCDのtrack 1

今回はマイナーコードでシメ。



(3)感想

では、2008年夏の総まとめ。
言いたいテーマは3つ。

-----

●結局、俺が作りたかったのは何だろうか?●

全編に渡って、ギター以外の楽器をふんだんに使った。

中学の頃にヨドバシで買ってもらって、いまだ現役のキーボード:カシオトーン(MA-120)。
中学の頃から使ってるリコーダー。
去年買ってほとんど使ってなかったリズムマシン。

タンバリンは今回初めて買った。
小学校でもらったメロディオンは引越しのときに捨てちゃってたので、今回新調した。

結局、録音した量で言えば、
ギターよりも他の楽器の方が多かったという事実。
やってみたらそうなった。

つまり、ギターを弾くことがこの作品の主目的ではなかったということ。
俺は合奏を作りたかったんだな。

そして、楽譜を見ながら練習をする時間より、
コードを取ったり詞を書いたり曲を書いたりする時間の方が
長かったことも、また事実。

ということは、演奏することがこの作品の主目的ではなかったということ。
俺は曲の解析・または作曲がしたくて、
むしろそれが終わった時点で作品の本質はできあがって、
演奏はオマケだったってこと。

やってみたらわかった。

-----

●メロディは曲のすべてなのだろうか?●

録音したギターの音を単体で聴くとだいぶへたくそなのに、
歌と合わせるとそれなりに聴けちゃうということ。

これは、ちょっと悔しいことだ。

どんなに伴奏をがんばったところで、結局メロディには打ち勝てないということなのか。
メロディが良ければ伴奏なんかどーでもいいのか。

でも俺の耳には少なくとも、伴奏が適当でもメロディが良ければ良い、
というよう聴こえた。

じゃあ、なんのために伴奏をがんばるのか?
メロディがあって伴奏があってそれらの音を重ねさえすれば、
保育園の学芸会ができあがったとしても俺は満足するのか?

満足するのだ。俺は。

それが厳然たる事実なのだ。
どんなに伴奏がへたくそだってへこんでみたところで、
ちょっとでもうまくなろうと粘ってみたところで、
メロディと重ねた時点で、そんながんばりなんか意味なくなるのだ。

悔しいけど、俺が満足するレベルなんかその程度だってことだ。

-----

●で、ギターっておもしろいのか?●

それは置いておいて、ベースもやってみたい。やってみないとわかんない。

ギターは心からおもしろいものにはならなかった。
少なくともギターは、ウィイレみたいに8時間やって親指が曲がらなくなるくらい痛くなっても
まだやりたいと思うようなものでは、なかった。

おもしろくならない理由/原因をもっとはっきりさせたい。

弦楽器だからだめなのか?
常に複音(コード)を考えないといけない楽器だから肌に合わないのか?
それとも今の環境、毎日1人でやらないといけないっていう状況がよくないのか?

少なくとも、ただ単に「ギターうまくなりたい」っていう命題だけでは
俺はモチベーションを維持することはできない。
それだけは確かにわかった。はっきりとわかった。

それが、ギター買ってから1年経った今の最大の収穫。

何度でも言おう。
『目的や、出さなければいけない結果が決まっていない状態で
練習だけするってことは俺にはできません。』

ただね…
そんなことぐじゃぐじゃ考えなくてもいいくらい
純粋に楽器やるのが楽しければいいんだけど、ギターはそうじゃなかったからね。

今回タンバリンを初めて買った。
家でじゃらじゃら鳴らしてみた。

楽しい。

この、純粋に楽しい!っていう気持ちが
結局ギターに感じられなかったんだよなぁ…

ベースなら感じられるか?ムリか?

まずはやってみたい。やってみないと何もわかんない。

-----


以上が、2008年夏の現在地点でした。

まだまだ道は続く。どこに向かっているかはわからんけど、
どこかには向かっている道が続く。止まってはいない。

それでは、また。



戻る