“いのち”と“こころ”を考える医療ルポルタージュ。懸命に治療に励む人びとの勇気を追う。
いつ、誰に起こるかもしれない脳の障害──。意識ははっきりしているのに「植物人間」と宣告された人。外見はまったく普通だが、思考力などに障害のある「高次脳機能障害」。困難な症状を抱えながらも回復を信じ、あきらめることなく懸命に治療に励む本人、家族、医療現場の人びと。“いのち”そして“こころ”とは何かを考えさせるルポルタージュ。『脳障害を生きる人びと』改題。
(本書表紙・帯より)
脳卒中や交通事故で損傷した脳とどう向き合うか。残された機能を生かしながら前向きに暮らす患者。幸せにいきてほしいと願う家族や医療関係者。彼らの姿を追いながら、いのちの意味を再考する。障害を直視しない社会への警鐘も鋭い。
(2011年5月12日付け 北海道新聞)