おもな著作
2024.5 | 『歴史をたどれば英語がわかる―ノルマン征服からの復権と新生―』 | 開拓社 | 英語の外面史と内面史を追って、古英語から現代英語までの英文法の変遷を観察した。語彙にも随時言及した。これまで現代英語について主張してきたことが歴史的に裏づけられた。英文法に関する様々な謎への答も自ずと明らかになった。 |
2021.12 | 『英語教師がおさえておきたい音声・文法の基本―現代英語学入門―』 | くろしお出版 | 音声学と意味論の観点から、英語教師にとって有用な発音と文法の知識について解説した。論理的思考法、語用論、英語史にも言及した。長尾純との共著。伊佐地恒久による監修。 |
2018.9 | 『動詞の「時制」がよくわかる英文法談義』 | 大修館書店 | 英語の時制と相について、2012年の拙著をわかりやすく補足・解説した。糸川健(法について)、野元裕樹(世界の言語事情)との共著。 |
2018.1 | 「現代英語に見るジョン・ロックの影響―アングロ文化のルーツを追って」 | 『リベラル・アーツの挑戦』 彩流社 | ルネッサンス直後に書かれた哲学者ジョン・ロックの『知性論』はアングロ文化とアングロ英語にどのように影響したか。ヴィアズビツカ(2006)の見解を検証する。岐阜聖徳学園大学外国語学部編。 |
2015.10 | 「前置詞の使い分け」 | 『英語教育』10月号 大修館書店 | 英語前置詞のうち特に、of、on、to、in、from、at、forを取り上げ、身近な例文を使って、前置詞の使用の場面について解説した。 |
2015.4 | 『やっぱり英語はおもしろい』 | くろしお出版 | 岐阜新聞に連載した記事をもとに、英語(と日本語)について、言語の奥深さについて、身近な例を交えて綴ったエッセイ集。成毛真『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました』の巻末付録「英語をモノにするための8冊」で「楽しむための英語の教養」として紹介されている。目次。 |
2014.2 | 「英文法における数と進行相の関連について」 | 『ことばのプリズム』169-201. 彩流社 | 英語の進行相は本来、目標に向かうダイナミズムを伝える。目標は特定数を表す名詞によって与えられることが多いため、英語のような進行相を備えた言語が、一方で数の文法範疇をも備えていることは必然である。この関連性は進行相の典型例を観察することで見えてくる。岐阜聖徳学園大学外国語学部編。 |
2012.11 | 『文化の観点から見た文法の日英対照―時制・相・構文・格助詞を中心に―』 | ひつじ書房 | 文化の特徴は語彙のみでなく文法にも表れる。本書ではアングロ文化の直線思考と日本文化のウチ・ソト指向を説明原理として、時制と相、基本文型など主要な文法項目の意味が英語と日本語で大きく異なること、その一方で各々の文法においてこれらの項目が空間前置詞、文字種など一見無関連な項目と原理を共有し文化を反映することを論じる。記述は言語事実に即して客観的かつ体系的に行い、文法理解を深めることを目指す。目次。 |
2009.4〜2009.9 | 「英文法の「心」を知ろう」 | 『英語教育』連載 大修館書店 |
英文法を意味論の観点から解説。第1回〜3回はSVOを中心とする構文の体系について、第4〜6回は名詞と動詞について。全回を通して英語が個体を中心とする因果関係や移動を表すべく構造化されていることを解説した。 |
2007.12 | 『道を歩けば前置詞がわかる』 | くろしお出版 | 英語前置詞・句動詞を分かりやすく解説した。石井康毅、鈴木梓、大谷直輝との共著。目次。 |
2006.12 | 『アリスの論理―不思議の国の英語を読む―』 | NHK出版生活人新書 | 2001年『ルイス・キャロルの意味論』の主旨を継承し、アリス本から登場人物たちの会話を抜粋して英語についても解説を加えた。 |
2006.8 | 「英語前置詞 of の意味」 | 言語情報学研究報告No.11:227-45. 東京外国語大学 | 非空間的で抽象的と母語話者たちが認めるミステリアスな of は、概念構造を、そして概念構造だけを、指示する。of は話者の頭の中を照らす前置詞だ。そのことを基礎的な集合論によって示した。全文掲載。 |
2005.4 | "Verb Constructions in English and Japanese--A Contrastive Study on Semantic Principles--" | Corpus-Based
Approaches to Sentence Structures: 233-51. John Benjamins |
英語と日本語には各々に異なった無標・有標の構文があり、その存在理由も異なっている。英語は客観的に因果関係を述べ、日本語は主観的に身内と他者の関係を述べる。それというのも、日本語には「共感の体系」が存在するからである。 |
2003.2 | Lewis Carroll's Semantics | リーベル出版 | 『ルイス・キャロルの意味論』の、Paula Radetzkyによる英訳。学術振興会科学研究費補助金(研究成果公開促進費)による。課題番号136001。一部抜粋。 |
2001.12 | 『ルイス・キャロルの意味論』 | 大修館書店 | アリス本の中のナンセンスを、理論と直観の狭間で苦しむキャロルの葛藤の産物として解読。ナンセンスの背後に真理へのあくなき探求がある。一部抜粋。 |