オリーブ・ブランチ NO.196
2003年4月2日 水曜日
親愛なる友人、兄弟、姉妹の皆さん、
1週間以上前から始まったこの血なまぐさい戦争を私は本当に悲しく感じています。またこの戦争が長引くのではないかと心配しています。なぜなら通常戦争がどのようにどこで始まるかはわかるのに、それをどうやって、何時止めるかを私たちは知りません。またこの戦争の場合、単に両側に軍事的な軋轢があるというばかりかプライドと尊厳の問題もありからです;世界のあらゆる他の力が(力の権利が)打ち負かすことを容認しないアメリカ人の優越感があり、一方には自分の国や土地を(正義の力を)守るための人々の尊厳の感覚があるのです。だから両者は片方の終わりまで続くか、または両者が負ける(戦争では勝者もお金と人間を失うばかりか人類の人間性も失うのですから)まで続くでしょう。
この受け入れがたい、不必要な、不道徳で異常な戦争がなるべく早く終わるようにと私は願っていますが、奇跡でも起きない限り通常の方法でこの戦争を終わらせることはできないとも思っています。何故ならアメリカがそのすべての軍事的力…これは両サイドに多くの人的損失をもたらすでしょう…をもってしても、また大虐殺と膨大な破壊力をもってしてもバグダッドを侵略することはできないだろうと思うからです。それならどうして遅くなり過ぎる前に止めないのでしょうか?! 毎日何百という人々が殺されているのに、世界が戦争と死のイメージに慣れ、同じニュースをテレビで見ることに飽き飽きしてしまうことを私は恐れています。われわれのインティファダが世界にとって日常となってしまったように、戦争は、日常となるかも知れないのです!! 人々は更なる行動と違った興味と興奮するような話を期待するのです。
ここでは物事はほとんど通常に推移しています。この地域のこの新しい紛争にわれわれが影響を及ぼされるのは別として…。すべての物事は私たちの複雑な毎日の中で推移し、何も良くは変わりません。世界はイラクの戦争を憂慮しそちらにかまけているので、ここで二つの国民が苦しんでいることを忘れています。われわれがいて旧式な物語−その中には何も新しいものがない−があるのです。両サイドからの過激な反応がないのを私は感謝しています。もっとそれが強くなるのではないかと懸念していたのですが、現在までイスラエルは攻撃されていませんし、これからもそう願いたいものです。そうでなければここだけでなく全ての地域の状況はもっと悪くなるでしょう。
ここで何事も起きなくても、戦争が聖ヨゼフの祝い日3月19日に始まったので、私は自分の教区と村を聖ヨゼフに奉献しました。私の村の守護の聖人は聖グレゴリオですが−私たちは聖グレゴリオに捧げられた4世紀の教会があるので−この村とコミュニティに何も起きなくても、私は教会の特別な場所に聖ヨゼフのイコン(聖画)を掛けるつもりです。ひとびとはこの考えを喜び、聖グレゴリオと聖ヨゼフが私たちを守ってくださるよう祈っています。私たちの村だけでなく全世界のために、皆さんもこの祈りに加わって下さるよう願っています。
戦争は何も問題を解決しないということを何時私たちは理解するのでしょうか? しかし、それが問題かも知れません。「今日からもう戦争はいらない」とご一緒に言いましょう!
私は夢想家なのでしょうか?
タイベより
ラエド・アブサリア神父
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