エルサレムからのHOT NEWS
−イスラエル・パレスチナの紛争の解決を願って−

この記事はイスラエルより発信されている「NONVIOLENCE (非暴力)」のホームページより、製作者 ラエド・アブサリア神父様の許可を得て「聖地のこどもを支える会」で翻訳したものです。


オリーブ・ブランチ NO.183

アブサリア神父のメッセージ
イスラエル大統領、教皇訪問の際に教皇から受けた請願
カツァブ氏の教皇訪問に際しての聖地信徒委員会から教皇への書簡
「ベツレヘムからのクリスマスのメッセージ」 スーザン・アタラー
「ベツレヘムのよろこびのないクリスマス」 マット・スペタルニック(ロイター)

親愛なる友人、兄弟、姉妹の皆さん、
いつものように土曜日の夕方に、オリーブ・ブランチをお送りしなくてすみません
でした。私は、管区長とのモナコへの旅から戻ったばかりですがもう、教区のクリスマスの準備を始めています。

 モナコ訪問に関しては、この国での日々の生活の緊張から解き放たれ、数日間でも新しい空気を吸う機会を得たことは、素晴らしいことでした。管区長はモナコのBernardBarsi大司教さまに公式に迎えられ、カテドラルで日曜日のミサを司式しました。聖地での平和のための祈りを唱え、その中で、聖地でのキリスト者の存在とその現況について述べました。モナコ王子 H.E..レ−ニエ三世や、国務大臣からも公式に招かれました。また、世界サミットでも、聖地の平和に於ける宗教の役割について協議を行いました。パリのモスクの指導者Aboubakerやl'Abbe Pierreと同席でした。私も日曜日のミサで、若者のグループに話をするよう招かれました。聖地の状況について皆が非常に熱心に聞いてくれたので、とても心を打たれました。私たちはいつもこの困難な時期に、キリスト教地区との団結の印として巡礼に来て私たちを訪ねるように誘っています。既に来年、23グループがフランスとモナコから来る予定になっているようで、これは素晴らしいことです。他の教会もそのような一歩を踏み出し、ここを訪ねる勇気をもたれることを心の底から希望します。

 クリスマスの準備について言いますと、第一に皆がベツレヘムについて話しているということです。皆は、イスラエル軍が町から撤退し、イエス誕生の町でクリスマスを祝うことをキリスト者に許すかどうか知りたがっています。そしてアラファト議長に真夜中のミサに行くことを許すかどうかも。皆は、Castav大統領のバチカン訪問の際、教皇様がイスラエルに圧力をかけるだろうと望んでいました。教皇様はそのことをお願いになったようですが、イスラエル当局の最初の反応は、アラファト議長をベツレヘムに行かせない、イスラエル軍はクリスマス前にベツレヘムから撤退しないが、クリスマスの祝祭と町への通行は許すかもしれない、と言うものでした。このことから分かるように、彼らは少し譲歩をしました。けれども私に言わせれば、問題全てがとても皮肉で芝居がかっています。何故なら、彼らは、そこに居る権利すらないのです。ここにいる全ての人に三週間以上も外出禁止を強要したり、自分たちの通常の生活をさせないよう全てを管理する。これは全く不道徳で受け入れられないことです。そしてこれらのことをベツレヘムで、特に12月に、クリスマス前にしているわけですから、最悪の状況です。ですから、理にかない私たちが願っていることは、直ちに、そして永久に、イスラエル占領軍がベツレヘムから完全に撤退することです。人々が息をし、自分たちの生活が出来るように。何故なら、人権に関する全ての国際協定によれば彼らは自由に生きるように神によって造られているからです。

 私がいつも言っているように、特にこの困難な時期に、もし必要ならたとえ外出
禁止令下であっても、クリスマスを祝う権利があります。何故なら、この世界で誰も、特にこのベツレヘムで私たちの祝日を祝う権利を否定出来ないからです。子どもたちは長引く悲しみの最中、喜びのひと時を持つ権利があります。ですから私は、私の教区の子どもたちに埋め合わせをするため、彼らが人間として強くあり続け、決して心の中の力を捨てさらないようベストをつくすつもりです。また、彼らが霊的にも物質的にも(デコレーション、クリスマス・ツリー、サンタクロース、贈
り物、お祭り騒ぎ…等等)クリスマスを祝う正当な権利があるのだと感じることができるよう、かなう限りの方法で、出来ることは何でもするつもりです。私たちは、タイベにいる450人以上の子どもたちに贈り物を配ります。45人以上のお年寄りと貧しい50家族を、その人々が一人ぼっちで、見捨てられていると感じないよう助けるつもりです。教区の者誰一人として忘れられることのないよう、全員に届くようにギリシャカトリックの仲間や、ギリシャ正教会の司祭たちと一緒に働きます。

管区長はクリスマス前、今週中に記者会見を持ち、クリスマスメッセージを出す
でしょう。私たちはあらかじめ皆様にお知らせします。

喜ばしい祝日を祝ってタイベより  

ラエド・アブサリア神父



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