悪魔と手を組め

ジャック・ヒギンズ 著/黒原敏行 訳
カバーイラスト 生頼範義
カバーデザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワ文庫NV
ISBN4-15-040976-5 \700(税別)

 くだらねーだの、つまらねーだの、毎回本が出るたびにさんざんな悪口書いているにもかかわらず、新しいのが出るとついつい買ってしまうジャック・ヒギンズ。こんどこそやってくれるはずや、という淡い期待とともに今回も買って、読んで、失望。はあ………。

 ヒギンズ先生ぇぇ、もうディロンものは止めようよ。大体さぁ、IRAの元凄腕活動家が英国政府のために働く、って設定自体が無理ありまくりだよ。しかも毎回、緊張感のないことおびただしい発端に、さらになけなしの緊張感の残りかすをご丁寧に削ぎ落としてくれる展開、余韻もへったくれもないラスト。何考えてんだかわかんない主人公、すかすかな脇役のキャラ、読んでて恥ずかしくなるディティール。

 こらいよいよ、ヒギンズのダメぶりはホンモノかもしれんなぁ。こんな事でホンモノになって欲しくないんだけどなあ………。とはいえ買って損する一冊であることには変わりなし。お薦めできませぬ。

01/3/14

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