From Japan Tour


Fairground Attrractionの最初で最後となった来日公演は'89年6月27日から7月4日に渡って計6回、4会場で行われました。日程は以下の通り。

Japan Tour Program
日本公演の宣伝用ちらし
(Special Thanks to CLAREさん)
日本公演のツアープログラム
(クリックすると大きい画像が表示されます)

(日程)
6/27(火)      大阪毎日ホール
6/29(木), 30(金) 名古屋クラブクアトロ
7/2(日)       川崎クラブチッタ
7/3(月)、4(火)   渋谷クラブクアトロ

 

私はこのうち日曜日のクラブチッタ公演を見に行きました。コンサートの3時間くらい前から整理券を配ると聞いていたので4時までには到着し、整理券をもらって開場を待つ列に並びました。それでもあまり前とは言えなかったですが私の後にも続々と人が来て、会場前の駐車場は列を作る人で一杯になってしまっていました。後で聞いた話では、開場後も当日券を買ってなんとか中に入ろうと言う人達が会場を取り囲んでいたそうです(この記事で読みました)。


開場後ステージ左端近く2〜3列目に陣取って開演を待ちます。暗闇の中メンバーが出てきて、アコーディオンによるイントロに続いてWinter Roseのメロディが演奏されたあと、EddiがAllelujahを歌いながら登場してコンサートが始まりました。アルバム同様澄み渡ったEddiの声を聞いた瞬間記憶に残るコンサートになることを確信しました。バンドはメンバー4人の他にアコーディオン、マンドリン、キーボード担当のGraham Henderson(グレアム・ヘンダーソン)、ビブラフォンのRoger Beaujolais(ロジャー・ボジョレー)を加えた6人編成でした。Graham(私の目の前にいた)という人はブロンドの髪をたなびかせた二枚目で、人気がありました。

冒頭のAllelujahの後はアルバムの曲をところどころに挟みつつ聞き慣れないナンバーが続くため場内は少し戸惑っていたようですが、雰囲気はよくかけ声も良く聞かれ、私の周りの人達も知っている曲はみな口ずさんでいたように思います。アルバムより遥かに長いThe Moon is Mineでは踊り回り観客を煽る元気なEddiの姿が見られ、A Smile in A WhisperでのEddiの歌声にはみな静かにうっとりと聞き入っているようでした。Home to Heartahce, Fear is the Enemy of LoveではEddiもギターを持っての演奏で、Fear〜の演奏前にはEddiが "my favorite part in the evening, my heavy metal part"と紹介して笑いを取り、その言葉通りの(笑)はじけた演奏で場内から喝采を浴びます。この曲、アレンジ自体は後のSweetmouthのものと違ってロカビリー風なんですが最後の部分ではEddiのシャウトも聞けます。次のFind My LoveではLive at Full Houseの時同様にMarkのソロにかなり長い時間が割かれ、これでさらに会場が盛り上がります。次に演奏されたWatching the Partyは既発表曲であるもののアルバム未収録のためあまり知っている人はいなかったようで、曲紹介のときの反応は小さかったですが、Find My Loveのシングルに入っていたこの曲を大好きだった私は非常に嬉しかったことを覚えています。この曲ではSimonのギタロンが大きくフィーチャーされる中、EddiとMarkが腕を組んでのダンスも披露され、その後もEddiが座って両腕を振り上げたり、ワルツ風のダンスをしたりして客を煽り続け、コンサートのハイライトと言えるくらい盛り上がりました。Broken by A Breezeのイントロでは何を思ったかMarkがいきなり手で制止の合図をして演奏を一時中断し、日本語でMCをして会場を笑わせます。この曲とEddiがギターを持って演奏したWhispersではEddiが途中目を閉じたりしながらしっとりとした歌声を聞かせてくれました。Walking After Midnightでは途中Eddiのマイクが調子悪くなるというハプニングもありましたが、マイク2本握ってのパフォーマンスで乗り切ってました(笑)。そのままメドレーで入ったClareではEddiが観客にマイクを向けるサービス(私の前の人も向けられた、無言だったけど。。)をして、それに妙な(^^;; シャウトで客が応えていました。この曲ではRoyのソロもたっぷりで、会場も大歓声で応えていました。Eddiは後半スカートの裾を持ち上げて、気持ちよさそうに踊りまくり (^^)。最後は会場中大合唱のPerfect(途中MarkがEddiの眼鏡を取り上げてEddiに怒られた ← 良く覚えてる)で本編は終了。

アンコールでのスピード感あるCajun BoyではEddiはマンドリンを披露し、Mark, Simon, Grahamの男性陣の太いかけ声もあって大変楽しい演奏でした。そしてEddiがコンセルティーナを持っての演奏となった最後のMoon on the Rainでしっとりと、夢のように楽しいコンサートは終わりました。"Keep romance alive!" がEddiの退場時の言葉でした。

参考にその翌日の演奏曲目を以下に載せます(前述の記事より)。

(演奏曲目)

1. Allelujah 12. Broken by a Breeze
2. The Waltz Continues 13. Whispers
3. The Moon is Mine 14. Goodbye to Songtown
4. Don't be a Stranger 15. Fairground Attraction
5. Dangerous 16. Walking After Midnight
6. (I Know) Why the Willow Weeps 17. Clare
7. A Smile in a Whisper 18. Perfect
8. Home to Heartache (Encore)
9. Fear is the Enemy of Love 19. Cajun Boy
10. Find My Love 20. Blue Moon of Kentucky
11. Watching the Party 21. Moon on the Rain


曲目を見て分かるようにアルバムThe First of A Million Kisses からの曲は9曲で、他にはAy Fond Kiss に収録された3曲とMarkが後にBrian Kennedyと組んだSweetmouthとして発表されることになる、幻のセカンドアルバムに収録が予定されていた8曲を含む21曲(Cajun Boy は未発表、、)という、もう再現不可能な構成でした。

Sweetmouthの曲のうち、Home to HeartacheBroken by a Breezeは私が今でもEddiに歌って欲しいと思っているナンバーで、特にHome to Heartacheは会場のリアクションも良かったと思うだけにこの後の解散で聞けなくなってしまって残念です。

このライブで印象的だったのはEddiの素晴らしい歌声はもちろんですが、演奏もしっかりしていたということ。Markのギター、Simonのギタロン、Royのドラムはもちろん、ビブラフォンやアコーディオンなどみんな上手く、余分な音のない演奏を聞かせてくれていました。そして、いまではもう見られなくなってしまった、くるくると良く回転したり踊ったりしながら、時折スキャットを交えて歌うお茶目なEddiの姿と、ちょっとはにかみながらもダックウォークに似たステップを刻んだりしながらギターを弾くMarkの姿がいまでも脳裏に残っています。

※当時このライブはFM東京で放送されたほか、テレビでもNHK BSで放送された。
FM東京での放送曲目は以下の通り:
 1. A Smile in a Whisper
 2. Home to Heartache
 3. Find My Love
 (パーソナリティの喋りが被さった状態でWatching the Party、、)
 4. Broken by A Breeze
 5. Whispers
 6. Clare
 7. Perfect
NHK BSでの放送曲目は以下の通り:
 1. Allelujah
 2. Waltz Continues
 3. The Moon is Mine
 4. Dangerous
 5. A Smile in a Whisper
 6. Home to Heartache
 7. Fear is the Enemy of Love
 8. Find My Love
 9. Watching the Party
 10. Broken by A Breeze
 11. Whispers
 12. Walking After Midnight
 13. Clare
 14. Perfect
 (Encore)
 15. Cajun Boy
 16. Moon on the Rain

May 2, 2000 来日公演のビデオを元に追記
Sept. 29, 2003 Kawasaki Live in Japanの発売に際し追記・修正

Tour Program Photo Collection

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