STEP−8(ライディングフォームについて)


「何しろ乗ってみることが先決!」 と、とりあえずは自転車に乗らないと話は始まらないので、

最初はあえて自転車に乗るポジションとフォームには触れませんでした。

皆さん各自、試行錯誤しながらサドルの高さやハンドル位置なんかを調整していることでしょう。

でも最初のうちは、なかなか適正ポジションを自分で見つけ出して調整することは難しいことですね。

自転車のポジションやフォームを考えながら走っているうちに、色々な疑問も持ってきたでしょうね。

そこで、ここらでしっかりと「STEP−7」では自転車をピッタリと体に合わせるポジションと、

「STEP−8」では最も効率的なフォームを考えてみましょう。


 . 基本は、腰が入ったペダリングフォーム。

どんなスポーツでも、よく「腰が入っとらん!」とか、

「おっ、あの選手は腰が入ってるね!」とか言うでしょ。

このことは自転車でも全く同じで、

腰が入らなければ力を入れても受け止める物が無くスカスカとチカラが入りません。

では、自転車で言う「腰が入る」とはどういうことなんでしょうか?

最も腰が入ったフォームで手本に出来るのが

重量挙げの基本動作である「スクワット」のフォームです。

このフォームでの最大の目的は体の後の方の筋肉を総動員することです。

すなわち、背中(後背筋)からオシリ(大殿筋)そしてフトモモの裏(ハムストリングス)までの

一連に繋がっている部位を「一つの大きな筋肉」として使うことによって、

人間が出せる最大のパワーを無駄なく有効に、そして爆発的に発揮することなんです。

では具体的には最初にどこに気を付けたらイイのか、いくつかヒントを教えましょう。

私が最初のポイントとしてオススメするのは、「早い初動負荷」です。

一般的に一番多いパターンのペダリングは時計の針で説明すると「3時から6時まで」力を入れる「真下に踏むペダリング」ですが、コレでは後ろの筋肉を有効に使えません。

このペダリングだと、更にパワーをかけるためには「6時から9時まで」の引き足を使わなければならなくなります。そうなると膝から下の小さな筋肉に負担がかかることになります。

力を入れるポイントをもっと早くして、
「12時から3時まで」に力を入れるようにします。
そして3時から先を脱力して抜くようにするのがポイントです。
このペダリングだと更にパワーをかけるときには
「12時から6時過ぎまで」大きな軌道を作ることができ、上から下まで有効にパワーをかけることが出来ます。

キーワードは、「下を見るな!前を見ろ!胸を張れ!」


 . 走り込めばポジションは変わるものです。

これまでさんざん言っている、腰を入れるペダリングフォームは、

速く力強く走るためには有効ですが、ある程度の筋力も必要になります。

しかし理想的なフォームは、やはり初心者には難しく、即実行というわけには行きません。

初心者の場合、最初は無理の無い楽なフォームで十分です。

大切なのは少しでも効率的なフォームに近付けるために

「常に考えながら走る」ことだと思います。

そして走り込んで、自転車にも慣れ、体力(筋力)が付いてくると、

自然とポジション(フォーム)はどんどん変わってくるものです。

自転車に体を合わせるのではなく、体に自転車を合わせて調整していきましょう。

STEP-9 (強くなりたい!)

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