リーマンブラザーズ:原材料と工場設備
さとちんさんが「土曜ドラマ ハゲタカ」を取り上げています。
今日明日も再放送するそうです。
なのでお蔵入りしたままだった「第2部:統計学者の功罪~オリジナル」をアップするチャンスです。
[第1部]
[第2部]改訂版
[第3部]
天地人で上杉景勝の妻・菊姫役を勤めている比嘉愛未は朝ドラ「
どんど晴れ」の主役でした。
どんど晴れのクライマックスは、外資に買収されそうになった盛岡の老舗旅館を救うことでした。
あのドラマの頃、外資は金があり余っていたようで、投資先を探していました。
新幹線停車駅に巨大アミューズメント施設を作るという計画に投資する部門が、リーマンブラザーズに本当にあったかもしれません。
ニュータウンの駅前の土地を買って、商業ビルを建て、テナントを呼んで、家賃収入を得るというのも、ひょっとしたらリーマンブラザーズの債券の原材料だったかもしれません。
金を貸して金利が稼げるものは、なんでもリーマンブラザーズの債券の原材料になりました。
盛岡の老舗旅館・ニュータウンの土地と商業ビル建築費・そして住宅ローン、リーマンブラザーズが仕入れるのはこれらの原材料。
これらをブレンドして計算上リスクの少ない債券(トリプルAの称号付き)に加工するのは、数学者達。
鉄を加工して自動車を作るには工場が必要ですが、債券をばらして新しい債券を作るのに必要なのは、数学者とコンピューターと紙と印刷機だけ。
証券会社にとって数学者こそが工場の設備です。過激な競争で数学者のヘッドハンティングが起こり、転職を防ぐため数学者の給料はどんどん高騰しました。
リーマンブラザーズが好況時に稼いだお金はほとんどが人件費に消え、内部留保されませんでした。
なので、サブプライムローン問題が発生したとき、お金がなく、政府が援助しない事を決定したら、あっけなく倒産したのです。
業績が好調だからと言って、相場以上に極端に職員の給与を上げるのは危険、スポーツジムとの契約など福利厚生を充実させなさい、と教えてくれたのは、
先輩開業医です。
私のブログを読んでいる勤務医は、私が開業医仲間と飲み歩いてばかりいる、と思われているようですが、
医学の勉強会・
病診連携だけでなく、
経営者の心得も教えてもらっているのです。
今回の経済危機でも、職員の給与を下げずに済んだのは、
先輩開業医との飲み会での雑談のおかげです。
一度上げた給与を減らすと、肩たたきかと思われてしまいます。
NASの法人会員になったのは先輩の助言に従ったわけですが、こちらは契約更新できないかもしれません。
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