統計学:金融工学:リーマン:AIG
奇数の目ばかりが出るさいころがあるとします。
このさいころがいかさまだと、統計学で証明するには確率を使います。
1回さいころをふって奇数の目が出るのは2分の1、
2回連続出るのは4分の1、5回連続は32分の1、7回連続は128分の1。
7回連続で奇数の目が出れば、統計学では、「
危険率1%未満で、このさいころはいかさまと言える」ということになります。
危険率が小さ(偶然起こる可能性が低い)ければ小さいほど、命題は証明されたものと見なされます。
私の息子が家を買いたいと言い出したとします。定期預金より高い金利を支払うので、預金しているお金を貸してほしい、と言い出したとします。
定期預金より高く、住宅ローンより低い金利で貸せば、私にも息子にも有利です。
でも、有り金すべてを息子に貸すのは危険です。貸すとしても、焦げ付いてもいい額まででしょう。
では、息子が同僚2人と一緒に、その親3人に共同でお金を貸してほしいと言い出したらどうでしょう。
一人一人がローンを返し終わる前に破産する確率が10%あるとしたら、3人とも破産しない確率は73%、3人とも破産する確率は0.1%。
約束された金利を受け取れる可能性が73%ある反面、まったく利子がもらえない可能性は0.1%に過ぎません。
ここまでは私でも計算できますが、3人が破産する時期が借りた直後か完済直前か、によって、返済される金額は変わります。
Pict
何年目に何人が破産した場合、などという計算は
生存率曲線みたいなものを使わないといけませんね。
ここから先は統計のプロにお任せしないといけません。
リーマンブラザーズに勤めて高給をもらっていた有能社員、AIGに勤めていてボーナスをいっぱいもらいアメリカ国内で批判されている社員達は、統計学のプロです。
彼らは、破産する確率が決して低くない人たちに貸したローンを数百人(数千人?)分セットにすることで、極めて安全な(はずの)債券を発明しました。
住宅ローンを借りたひとりひとりは破産する可能性が結構あっても、リーマンブラザーズが売り出した債券が不履行になる危険は極めて少ないことが数学上証明されていたんでしょうね。
金融工学とはどんな数学だったのか、興味のあるところです。雑学としてこれから新聞などで勉強したいと思います。
AIG(ローンを借りる人から手数料をもらって保証人になっていた会社)のトップは、オバマ大統領がボーナスについて怒っても、「社員たちに辞められると会社を立て直せないので、ボーナスを払わざるを得ない」と説明していました。
破産した契約者が残したローン残高を計算するのに社員が必要ですから、辞められると困るでしょうね。
昨日の朝は、前日来た息子をセンター北に送り(
鍵の受け取りだそうです)、クリニックで郵便物をチェックした後、
モビルスーツで
のちめ不動帰宅ルート。
午後は
嶮山スポーツガーデンで2セット。
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