米国流のかげりとEBMの今後:プロローグ
(起)ダイハードでテロリストが襲撃する会社の社長は日本人でした。
バックトゥーザフューチャーⅡで主人公を首にする社長も日本人(フジツウさん)でした。
あの映画の頃は、ジャパンマネーが席捲していたころでした。
昨年の日本のドラマ。
2007年春の連続テレビ小説:どんど晴れは老舗旅館が外資に買収されそうになる話でした。
2007年冬の医龍2は外資の有能社員:内田有紀が病院のオーナーでした。
内田有紀は医師免許を持っているのに、外資で企業買収をやる役でした。
去年、娘と同世代の人で、国家公務員試験に合格したのに、官僚にはならず、外資に就職した人がいます。
でも、リーマンショックのせいで、今年は外資に就職したいという人が減っているとか。
優秀な人たちを集めていたはずの外資。
金融危機を招いたのには、優秀なはずの人たちが格付け会社の格付けを鵜呑みにしたのもあるようです。
(承)格付け、というのは、医学論文でも行われています。
EBM:エビデンス・ベースト・メディスン。医者個人の経験や勘ではなく、論文に記載された証拠に基づいて行う医療。
そのエビデンスとして、いろんな論文が使われますが、一番格付けが高いのは、
ランダム化比較試験(RCT:ランダマイズ・コントロールド・トライアル)。
ボランティアを募り、本物の薬か偽物かも知らされず薬を飲み続けてもらい、最終的に差があったか最後にわかる試験。
18,882人をプロペシア(抗男性ホルモン剤)か偽薬を飲み続ける2グループに分け、その後の前立腺癌発生率を前向きに見ていくという研究などは格付けが高い論文です。
(転)RCTは科学的に正しい手法と言えるでしょう。
でもRCTが、ある治療の有効性を示せなかったら、エビデンス・ベースト・メディスンの立場からは、その治療はお薦めではないことになります。
偉大な仮説が正確な科学的手法により打ち砕かれたりするのです。
RCTのような前向き試験だけをデータとして尊重し、各医療機関が地道に続けていた治療法を後ろ向きにまとめて集計したデータは、エビデンスレベルが低い、とする風潮、
これはアメリカ流の格付けを鵜呑みにする行為とはいえないでしょうか。
偽薬を飲まされるかもしれないのに治験に参加してくれる人が、国民皆保険の日本にいるでしょうか?
(結)・・・・・・
~ ここから先は2月頃アップのエピローグで。
できれば、エピローグは書かずに済んで、オーストラリア旅行が決定してほしいのですが。
昨日の昼はNASの後、丸亀製麺。
[戻る]