泌尿器科医・木村明の日記


ためしてガッテンとPSA


日が長くなりました。月曜日6時57分の市ヶ尾行きバスで帰宅しましたが、7時でもまだ明るく、まっすぐ帰宅するのがもったいない感じがしました。

6番乗り場の、ららぽーと横浜行きのバスに乗りたくなってしまいました。

なので(?)昨日は、ららぽーと横浜に行き、自然茶房で夕食。

帰宅すると「ためしてガッテン」で中華料理の作り方をやっていました。

「ためしてガッテン」は基本的にはこれを知っていると得をする、という内容で編集する番組ですね。

なので、先週のPSAの扱いも、知らないと骨に転移してしまう、PSAを知っていれば大丈夫、という内容でまとめてくれたようです。


私も昔TBSに出演したときは、同じようなコメントをしゃべりました。

今は、がん検診に関する厚生労働省の研究班と泌尿器科学会とがPSA検診の有用性について対立しているのですが、そんな難しい話ではなかったようです。

ためしてガッテンを見られた方は、かかりつけ医に相談してPSA検診を受けてくださることでしょう。

住民検診でなくても、かかりつけ医がPSAも測ってくれる地域では、PSA検診のランダム化比較試験をやるのが難しいんです。

PSA検診を受けない群に割り当てられた人も、希望すれば何かの血液検査の時についでにPSAを測るかも知れないですから。

ランダム化比較試験でPSA検診の有効性が示せなかったアメリカの研究では、ランダム化の前にすでに44%がPSA検査の経験があることが問題となっています。

PSA検診を受けない群に割り当てられた人がその後、検診以外のチャンスにPSA検査を受けていないか、も充分な追跡調査がされていないのです。

私としては、フィンランドを初め追跡調査がしっかりしている欧州の論文を信じたいと思います。

火水とNAS。丸亀製麺と港北食堂。

すこやかファミリー6月号が発行されました。
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