泌尿器科医・木村明の日記


コホート研究とスカンジナビア


ある集団を前向きに(将来に向けて)観察する研究がコホート研究

コホートは整然と行進するローマの軍隊のことですが、

レッドクリフPartⅡを見られた方には、

曹操軍に向けて、長方形の集団を作って、前後左右を楯でかためて、整然と歩く呉軍、

を想像していただければ、と思います。

列を乱さず、逃亡せず、他から新たに加わるものもなく、ただ一定の速度で前進する、

それがコホートです。

男性の平均寿命が最長の青葉区。でも、ここでコホート研究はできません。

青葉区で生まれて青葉区で死ぬ人があまりにも少なく、転入・転出が多すぎるからです。

コホート研究に適しているのは、あまり住人が引っ越さないことと、

毎年の住民健診の受診率が高く、死亡診断書の病名が正しいことです。

それに適しているのが、スカンジナビア。

PSA検診による死亡率の低下を示した欧州の論文

対象者数は16万人ですが、フィンランドの8万人を筆頭に大半がスカンジナビアの住人です。

発病してから死亡までの時間が長い前立腺癌についてはスカンジナビアの論文が貴重なのです。

なのでスカンジナビア泌尿器科学会は、泌尿器科の中ではメジャーな学会なのです。

1999年に私は、アイスランドで開かれたスカンジナビア泌尿器科学会に参加しました。

Pict
これはその時の写真のうちの1枚です。

20万人の都筑区では」編が終わってしまったので、書く事がないときは、しばらくはアイスランド旅行記で誤魔化します。

昨日の昼もNASのあと丸亀製麺。


薬局メディクスの窓に広告が出ているのに気づきました。

自院の広告費は削っている、他力本願の私は、コンサルタントさんに、「このビルが医療モールだと分るように、薬局も宣伝して」と頼んでいたのです。

サプライズゲストと一緒に来られたときにもダメ押しさせてもらいました。

ありがとうございました。コーナンに行く人たちの何人かに、このビルが医療関係と分ってもらえると思います。
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