エロゲカウントダウン
ゴールデン・汁・アワード2003
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●2003年汁ゲ総評●
今年は、大作・話題作ともに色々出て、去年に比べると活発なシーンだったように思う。にも関わらず、今年は個人的に、エロゲーマーとして壁を感じた年だったな。昔みたいに「つまらんゲームばっか!」とか言う風に断罪できたら、ことは単純なのだが・・・。ガッカリしたとか、よかったとか、そういう次元と違うところで、絶えず何か居心地の悪い感じを抱えながらの1年であった。
何度も言っているように、エロゲカウントダウンというサイトは、レビューサイトというよりむしろプロパガンダサイトなんだ。ゲームをただレビューする訳ではなく、まずオレがやりたいゲーム像ありきで、レビューを通じてオレの個人的理想をさも一般的にも求められていることのように論旨をすり替えることによって、オレのプレイしたいゲームを何とか実現させようとしてきた訳である。折りもおり、オレが一番精力的に活動していた98〜99年当時はヴィジュアルノベル全盛で、オレの好きなラブエロゲームなんか皆無。理想とはかけ離れたエロゲシーンだった。この頃なら、オレの不満はそのまま巷の潜在的欲求でもあったと思うし、実際、市場の空白を埋めるようにラブエロ作品がどんどんと出てきた(当然、オレが「これもオレの努力のおかげ!」と錯覚したことは言うまでもない)。
しかし、そういうことを踏まえて今年のシーンを振り返ってみると、だ。気が付けば、オレのやれることなんぞほとんどなくなっておることに気づくんだな。サイト開設当時ならば、もう完全に理想と言える作品が既に出てきてる訳だ。「十六夜の花嫁」しかり、「夏色★こみゅにけ〜しょん」しかり。「おねだりSweetie」なんぞは、もうオレのちんけな欲望なぞ遙かに超える卑語レベルを誇っている訳で。しかも、その「おねスィ」がレビューもされず、ランキングにも入らないぐらい、既にカウントダウンは充実してきているのだ。
一見、我が野望は完成したかに思える。しかし、オレはそれに対して満足しつつも、どこか醒めているような気がするんだな。確かに、パラメータは揃っている。しかし、これが本当にオレの求めているエロゲだったんだろうか?特にキャラの描き方なんかはむしろ昔よりも後退しているような気がするし、一点突破ものは一度見てしまったら次は更にハードなものでしか抜けなくなる。かといってオレの不満をレビューで書こうにも、ここまでサイト目標に近い作品が揃ってくると一般論にすりかえるのにもムリが出てくる。「全てオレの理想だけど、何か違う」では・・・単にオレの勝手な好みを押しつけているということが、あからさまになりすぎる。大体、「要素は完璧に揃っているけど、つまらん。ヌケない」ってのは結局、受け手の好みの問題もしくは作り手の創造力の欠如(あるいは絵のレベル)でしかないのだ。そうなると、ああせえこうせえという対処的な意見は余り意味がない。
正直、エロに関しては出来の良いものはオレの主張の95%ぐらいは満たされてきているような気がする。その足りない5%を更に要求すべきか、しないべきか。 まあ、別に気にすることもなく好きなことを言えばいいのだ。そもそも主張系レビューというのは好みの押しつけでしかない訳だし、実際、その5%のせいでヌケないってことは死ぬほどある(「あゆみちゃんLABO」が実際そうだったし、「誕生日」とかもそう)。しかし、そこでオレの方にそれを主張する元気がなくなってきている。サイト開設当時よりも更に自分がマニアックになっていることを自覚しているだけに、その5%の違いを世に押しつけにくくなっておる。天津堂の作品ならば自分の変態性をわかっていて、なおかつゴリ押しができる。だって愛してるブランドだから。しかし、それほどまでの愛を持って接することができるブランドなんか最近ないから、そういったブランドの作品に対しての自分の勝手な発言に責任が持てない。畢竟、プレイをしてもレビューしない作品が多くなってきた。不満は依然として残っているのだが・・・。
という訳で、来年からレビューの数は激減すると思われる。よっぽど出来がいいものか、よっほど自分の好きなものしかレビューしないだろう。今年の後半から既にそういう状態だったけど・・・年に5本もできれば上等かな。ホンマ、そろそろ潮時か?気が付けば、オレはアイドルのイメージビデオばっかり使っておるんだなぁ。磯山さやかがビキニ着てこっちをみているだけで、もう十分なんだ。人の妄想話より、自分自身の妄想こそが最も自分を悦ばせる、という何度目かの確認期に入っている。こうなると、もう自分でやった方が早いわな。今にも同人ゲーム作りそうですわっ。
ま、 ヘタれたこと言ってますが、そういう時に限っていい作品がボコボコ出て、また大喜びでレビュー挙げまくったりしてたりして。朝令暮改・イズ・マイ・エピタフ。こんなへたれサイトにやって来てくれる方々には感謝しております。来年もよろしくお願いいたします。たまに、見に来てください。