Eric Clapton名演集(独自選考)3
スタジオ・ライブ・ゲストすべての中からわたしが独自に選考した名演100
(順不同)
未整理未校正(仮公開なので間違いがあるかもしれません)


041/1988年1月31日ロンドン・ロイヤルアルバートホールでの「Layla」
1988年の新春ロイヤルアルバートホール公演は1月25日から2月4日までの間で9回行われた。そのうちの6日目である1月31日の公演での「Layla」がすごいことになっている。
何がすごいかというと、「Crossroads」にも並ぶ名演かと言えばそうでもなく、一発芸的に人間業じゃないようなフレーズが入ってるとか、そういうのではなくてここではソロの演奏時間がすごいことになっているというわけです。ロングソロ。
「Layla」はスタジオ盤では3コーラス分をDuane Allmanがソロをとっている。ライヴとなればソロは長くなり、例えばオフィシャル発売されているものでいうと、2004年のクロスロードギターフェスティバルのものや1999年のクロスロードコンサートのものがスタジオ盤と同じく3コーラスだが、2001年の「One More Car…」に入っているもので4コーラス、1985年「Eric Clapton Live ’85」で5コーラス、オフィシャルじゃないがTV放映された1988年東京ドームが5コーラス、オフィシャルで一番長い1986年「The Eric Clapton Concert」収録バージョンで7コーラス分演奏している。
それに対してこの日はなんと12コーラスのロングソロ。この前日である1月30日が7コーラス、翌2月2日は5コーラスであるので、この日だけが特別長いのがわかる。
ちなみに1970年代ライヴでの後半を演奏しないバージョンでは長いものもあるが、George Terryと交代でソロをとっていたり、リフだけでソロを弾いていなかったりしているので数えてはいないが、この日ほどのロングソロはなかったと思う。
もちろんEric Claptonのライヴすべてを聴いたわけではないので一番とは言えないが。
なぜこの日だけが群を抜いてロングになったのかわからないが、決してダラダラしたものでもなく、ラン奏法で稼いでいるものでもなく、しっかりとフレーズを繋いだりメロディー弾きを入れたりの構成で飽きることはない。
ライヴ会場ではすごい盛り上がりになったことだろう。
これを名演と言っていいのかはたまた迷演なのかわからないが、聴いてみる価値はある。ただしYouTube検索では引っかからなかったのが残念。

042/Creamフェアエルツアー中盤1968年10月20日のカリフォルニア・サンディエゴ公演より「Spoonful」
10月3日にサンフランシスコ・ウインターランドで収録されて「Wheels Of Fire(クリームの素晴らしき世界)」に収められている「Spoonful」も素晴らしい演奏だが、この日の公式には未発表の音源である「Spoonful」も素晴らしい。甲乙は付けがたいプレイが聴ける。
時にはヘヴィーに、時には軽やかに、Creamの頃でないと聴けないフレーズも多く、聴き応え十分。メンバー3人の好き勝手ソロがCreamの持ち味だが、このテイクはそれが一番顕著に出ている。
YouTubeで「cream san diego 1968」でヒットする。

043/1970年10月23日セカンドショーの「Let It Rain」
これも一般的にも名演と言われているもの。オフィシャル盤の「Live At The Fillmore」に収録されている。1970年10月23日にニューヨークフィルモアイーストで2ステージ行われたうちのセカンドショーでの演奏。
その改訂前版とも言える「Derek & The Dominos In Concert」のものとは別テイク。
今、改めて聞き直しても1970年10月23日と翌24日のそれぞれ2ステージのライヴは、Eric Clapton史に残る名コンサートである。コンサート最初からエンディングまでがハイライト、すべてにおいて気迫の名演奏を聴くことができる。奇跡の2日間4ステージだ。
中でも前に紹介した「Why Does Love Got To Be So Sad?」とこの「Let It Rain」が強烈。
途中にドラムソロを挟んで素晴らしいソロを聴かせる。ドラムソロ後半の珍しいドラムとギターの掛け合いもいい。
「Let It Rain」はオリジナルの「Eric Clapton」収録のバージョンでのプレイも素晴らしく、これも名演と言ってよいと思うし、1985年から87年にかけての「Badge」とのメドレーも素晴らしい。

044/1988年9月21日サンフランシスコ・マウンテンビューでの「Same old Blues」
1984年発表の「Behind The Sun」に収録されているこの曲は、アルバムのハイライトでもあり久しぶりにスタジオ盤でギタープレイが存分に楽しめる曲。
アルバム発表後から1989年のツアーまで、1988年の日本公演を除いては必ず演奏されていたもので、長いときは25分に及ぶプレイが繰り広げられた。
常にハイレベルなプレイで観客を魅了したこの曲は、いずれのライヴでも名演にふさわしいプレイだが、Nathan Eastとの掛け合いが面白いこのバージョンを選んでみた。
それは長い後奏のはじめの部分でClaptonが弾いたフレーズをNathan Eastがベースで真似るいうもの。映像では無理難題をNathan Eastに与えて喜んでいるClaptonの姿を見ることができる。その後のヴォーカルとベースでの一人ユニゾンを含むベースソロも素晴らしく、どちらかというと自分たちが楽しむ演奏を繰り広げている。
ギターソロはもちろん素晴らしく、この曲のプレイがこれ以降のClaptonの聴かせるギター(スローテンポ、ミディアムテンポの曲での感情を豊かに表現したロングソロ……「Old Love」「River Of Tears」や「I Shot The Sheriff」など)の原点であるといってよいと思う。
YouTubeで「Eric Clapton 1988 Same Old Blues」でヒットする。

045/1966年に発表されたアルバム「Blues Breakers John Mayall with Eric Clapton」に収録されている「Hideaway」
Freddie King作のこの曲のカバーは、Eric Claptonのギタープレイの奥深さと柔軟さを表すものだ。
若干21歳の若者のプレイとは思えぬ円熟味をも感じさせる。
いまや「Hideaway」といえば、オリジナルよりこのバージョンが一番に思い浮かべられることが多く、反対にオリジナルの良さとFreddie Kingの偉大さをClaptonによって再認識させる結果となった。
ギターフリークがClaptonを語るとき、またギターコピーするとき、あの名演「Crossroads」とこの「Hideaway」がよく取り上げられる。
このアルバムは、常にクラブで演奏している曲をスタジオアルバムにまとめようと企画されたものらしく、ライヴ演奏時よりかなり押さえて演奏したものだったらしい。
ライヴではどんな素晴らしいプレイが繰り広げられたのであろうか。想像するだけで興奮してくる。

046/2015年5月20日もしくは21日ロンドン・ロイヤルアルバートホールでの「I Shot The Sheriff」
このバージョンは「Slowhand At 70」に収録されているもの。70歳の祝いを兼ねたロンドン・ロイヤルアルバートホールで7回の公演が行われたときのもの。
さすがに2010年代に入って、正直Eric Claptonのプレイにスゴさや新しさは影を潜めてきており、ソロでも指クセや既出のよく聴くフレーズを組み合わせただけのものが目立ってきている。衰えとは言わないが、うならせるようなプレイはほとんどない。
ただ、今まで培ってきた感覚と経験が非常に大きなものなので、それに基づいた演奏は素晴らしいもので間違いはないわけだが。
そんな中、この「I Shot The Sheriff」のソロだけは今だに気合いが入っているように感じる。音数は少なくなっているものの、ツボを押さえた上手いソロを展開。後半への盛り上げ方、聴かせ方が的を射たプレイである。
名演と言うほどでもないが、70歳にもなってもMr.Slowhandは健在であることを証明する好演である。

047/1994年発売のアルバム「From The Cradle」より「Groaning The Blues」
ブルースアルバム「From The Cradle」より「Someday After A While」に続いて2つ目の選曲。
スタジオ録音楽曲(とは言え一発録り)では最強レベルのギターワーク。
自信に満ちたプレイのように聞こえる。もちろんEric Claptonレベルのギタリストはみな自信は持っているだろうが、ブルースに取り組んできた自分が、その解釈や過程、今やっていることが間違いのないものだったと確信している、そんな自信がうかがえる。
以前から制作したかったブルースアルバム、なかなか所属レコード会社がウンと言わなかった。それが前作の「Unplugged」の成功で気をよくしたレコード会社が、では今回特別に褒美として許可を下ろした、そんな風に言われているこの「From The Cradle」。そのラストを飾るこの曲で、やはりEric Claptonなりのブルースへの答を表現したような気がする。
オブリガート、ソロとも強いピッキングでの激しいプレイ。ソロの出だしが一番の聴き所。2弦の15フレットでのチョーキングが続く。また2弦の13フレット15フレット、3弦の14フレット、この3ポジションのみでのソロが8小節続く。それなのに単調でない。表現の豊かさとバリエーションが素晴らしい。
その直後の2弦17フレットの1音半のポルタメントチョーキングからもう2音17フレットの1音半チョーキング。これが長い同一ポジションでのプレイからの変化で非常によく効いている。
その後も2音チョーキングを含む力強いチョーキングが目立つプレイ。長くはないがお腹いっぱいになる素晴らしいソロだ。

048/Howling’ Wolf 1970年発売のアルバム「The London Howling’ Wolf Session」より「The Red Rooster」
Howling’ Wolf が1970年英国に渡り新作を録音した際に、Eric Clapton, Steve Winwood, Bill Wyman, Cherie Wattsらが呼ばれ一緒にレコーディングに参加した。4人の他にもRingo Starr, Ian Stewart. Hubert Sumlinらも参加している。
またスタジオにはMick Jaggerもいたがこのアルバムにはクレジットがない。ちなみにRingo StarrはRichieと言う名でクレジット、1曲のみでドラムをたたいている。
ここでのClapton他メンバーは全面的に参加しており、全曲でClaptonの素晴らしいギターが聴ける。アルバム全体で名演といえる。その中でも「The Red Rooster」でのプレイは必聴の価値あり。
この曲ではもちろんClaptonのプレイはいうまでもないが、Howling’ Wolfとのやりとりが面白い。
始まってすぐHowling’ Wolfがしっくりしないと感じてストップをかける。その後ClaptonはHowling’ Wolfにギターを渡して「どうすればいいのか、教えてくれ」と言う。はじめは怪訝そうな目でClaptonを見ていたらしいが、おもむろにギターを弾き出す。それに合わせてふたたび「The Red Rooster」が始まるというもの。この会話も含めて収録されている。
Claptonセッション史のなかでも一二を競うもので、アルバムジャケットのイラストにClaptonも描かれている。

049/Bob Dylan デビュー30周年を祝うコンサート「The 30th Anniversary Concert Celebration」より「Love Minus Zero / No Limit」
1992年10月16日にニューヨーク・マジソンスクエアガーデンでBob Dylanデビュー30周年を祝うコンサート「The 30th Anniversary Concert Celebration」が行われた。その豪華ゲスト陣は今までの個人ミュージシャンを祝うコンサートでは過去最高クラス。
Bob Dylanの曲をゲスト陣が順に歌い奏でるもので、最後はゲストのほとんどが一斉にステージ上がり「Knock’ On Heaven’s Door」を大合唱する。ステージから溢れんばかりのミュージシャンの中にも、もちろんEric Claptonはいて、ずっとオブリガートを弾いている。
それも素晴らしいが、コンサート中盤にRon Woodの紹介でステージに登場して演奏した2曲がどちらも素晴らしいものだった。CDには「Don’t Think Twice, It’s All Right」のみ収録されたが、もう1曲の映像盤にだけ収録された「Love Minus Zero / No Limit」のソロがいい出来だ。
特にテクニックを有しているものでもなく、グッと盛り上がるテンションの高いものでもなく、淡々と進むソロだが、「うまい」と思わせる隠れた名演だと思う。
曲調に合わせたメロディアスな部分と繋ぎのフレーズが上手く組み合わさってソロ一つで短い曲1曲ができている感じ。それが中間部と後奏での2度ある。
自然と出てくるこのセンスの良さは流石としかいいようがない。
もう1曲の「Don’t Think Twice, It’s All Right」では激しいソロを聴かせるし、後半主要メンバーが順に歌う「My Back Pages」でも、この「Love Minus Zero / No Limit」に共通する素晴らしいソロを聴かせてくれる。この日はどれもが好演だ。

050/2001年10月6日アルゼンチン・ブエノスアイレスでの「River Of Tears」
「River Of Tears」はアウトロのソロが見せ所のライヴ映えする曲である。「One More Car, One More Rider」に収録されている同年8月18日ロスでのバージョンは名演として人気の高いものだが、南米ツアー、ブエノスアイレスでのものも素晴らしい。
他に比べて短めのソロだが、十分にタメを効かせた高音への移行やチョーキングビブラート、ラン奏法など短めの時間にぎっしり詰まっていて内容の濃いとでも言えるソロを聴かせる。
中でも中盤でのチョーキングビブラート3連発には鳥肌が立つ。1音半のポルタメントチョーキング(徐々にゆっくりとチョーキングアップ)してそのままビブラートをかけるClaptonお得意の技は何度聞いても飽きないし、その後に続くフレーズへの移行のタイミングなど非常にメリハリがきいていてゾクゾクさせられる。
これはアルゼンチンでTV放映されたもので、YouTubeで「Eric Clapton River Of Tears Buenos Aires」で検索するとヒットする。

051/1985年7月5日シカゴでの「Double Trouble」
「Double Trouble」は1977年から1985年までのコンサートでは必ず演奏された曲で、時には10分以上の長時間演奏されるハイライトのひとつ。
1985年のツアーはアルバム「Behind The Sun」発表後のツアーで、同アルバムからのポップでキャッチーなナンバーが多く演奏され、従来の常連ナンバーもそれにつられるかのようにややポップな印象を受ける。
その中にあって「Further On Up The Road」とこの「Double Trouble」はバリバリのブルースナンバーで、Claptonのブルースギターが存分に楽しめる。
特にこの曲では感情を爆発させたかのようにギターを弾きまくり、何か鬱憤を晴らすかのような勢いを感じさせられる。
なおこのテイクはブートやネット等では、1978年のものであるとか1983年のものであるとかいわれているものを見かけるが、実際には1985年7月5日のもの。
YpuTubeで検索「eric clapton double trouble 1985」でヒットする。

052/1979年12月4日、日本武道館での「Blues Power」
これはオフィシャルライヴアルバム「Just One Night」の収められているもの。
4度目の来日では日本武道館の12月3日と12月4日の2日間が録音された。そのうちの12月3日のOne Nightだけが選ばれたと言われているが、実際には12月4日のものも多く収録されている。
その12月4日からの「Blues Power」がなかなかよい。4分間ワウペダル踏みまくりで自由に弾いている。特にこれと言ったソロではないが軽快に楽しそうに弾くClaptonの姿が目に浮かぶ。
前日の12月3日のバージョンも悪くはないが、ワウペダルを使用せず1分弱ソロが短い。そういう意味でもClaptonはこの日のこの曲の演奏を楽しんでいるように思われる。
また1979年からバンドメンバーが一新しイギリス人のみの構成となった。経験豊かなミュージシャンばかりだがライヴ慣れしておらず、即興的な演奏能力は以前のメンバーに比べて劣っていると言われてはいる。
しかしやや堅めのバックもそれはそれで今までに聴いたこともないパターンだっただけに新鮮で、その分Claptonの自由な演奏が際立っているように感じる。

053/1992年発売のElton Johnのアルバム「The One」に収録されている「Runaway Train」
これは「Lethal Weapon 3」のサントラ盤にも収録されているもの。
Eric Claptonはギターではもちろん、ヴォーカルでも参加しているもので、兎に角ギターが非常によく唄っていて好演と呼べるもの。
間奏では力強いタメの効いたソロを披露。チョーキングビブラートもいいし、切れ味抜群。
後奏では明るい曲調に合った伸びやかでシャープなソロを弾いている。特に2コーラス目の高音域での流麗なソロは一番の聴き所。
Elton Johnとは1988年の日本ツアーや1990年のネブワース等で共演していて、この時期は特に交友が深かったようで、Claptonの友情のようなものがここには込められている気がする。

054/1985年に発表されたアルバム「Behind The Sun」に収録されている「Same Old Blues」
「Behind The Sun」からは、「Just Like A Prisoner」を前にあげたが、このアルバムからのもうひとつ「Same Old Blues」。このアルバムからはこの2曲に尽きる。
「Same Old Blues」では狂気に満ちたプレイとでも言える、入魂の切れ味鋭いソロとオブリガートが聴ける。一説にはこの曲の録音前に、メンバーたちと口論になり、Eric Claptonはヒドく怒っていて、その感情がそのままこのプレイに反映されているとか。
とにかく弦が切れやしないかと思わせるほど激しいチョーキングと強いピッキングでグイグイ押してくる。スタジオ盤でこんなにも緊張感をもったソロが今まであっただろうか。
よくClaptonのギタープレイはCream時代からDerek & The Dominos時代までで終わったというひとがいるが、こういうプレイを聞いてのコメントだろうか。
確かにテクニック的にどうこうということはないが、音の美しさ、タイミング、ソロの構成、そういったものはより磨きがかかってきているし、この後もまだまだそれは進化している。

055/1990年4月2日、ニューヨーク・マジソンスクエアガーデンでの「I Shot The Sheriff」
ジャーニーマンツアーの4月2日のこのライヴは本当にAmazing。名演揃い。
この日からは「Layla」「Old Love」に続いて3曲目の紹介となる。わたし個人としてはこれが「I Shot The Sheriff」のベストテイク。
ソロが始まって1分後くらいしてからしばらく続く1弦の15フレットと17フレットだけを使ってのプレイ、チョーキングを交えた難しいラン奏法などなど聴き所は多い。
この頃特有の「I Shot The Sheriff」の最後のGmコードと「White Room」最初のGmコードを繋いでメドレー調に演奏する流れもよく、コンサート前半のハイライトになっている。
YouTubeで「Eric Clapton 1990 MSG」でこの日のライヴほぼ全容(頭「Pretending」欠け)を見ることができる。

056/1975年11月2日、日本武道館での「Why Does Love Got To Be So Sad?」
ジャパンツアー最終日11月2日の「Why Does Love Got To Be So Sad?」でのGeorge Terryとのバトルがすごい。
1975年のツアーはライヴ回数を重ねるごとに曲数が少なくなっていく。これはライヴ時間全体が短くなってきたわけではなく、各曲の演奏時間が長くなっているため。
1975年のツアー最後を締めくくるのが日本ツアーで、7回公演でのいずれもが10から12という曲数。
ツアーを通してどんどんソロが長くなりプレイ自体が充実してきてきた証拠。このジャパンツアー最終日の武道館公演でもEric Claptonのテンションは高く、特にこの曲では顕著。
10分以上続くドラムソロのあと始まり、酒の影響も少ないのかヴォーカルも非常にしっかりしている。
中間部のソロではいきなりのテンション高いソロを披露。それほど長くはないが息をつく間もない。そしてGeorge Terryがソロを継ぐ。彼のソロも非常によく、Claptonに負けじと食い下がるように弾く。そしてClaptonが絡んできてバトルとなる。ここが凄い。
この2人のバトルでここまで凄いのはあっただろうか。2人ともツアー最終日の終盤の曲ということで、ツアーが終わるのを惜しむかのようにプレイしている。
ただ残念ながらこのテイクはオフィシャルでもなくライン録音でもない。オーディエンスのあまり音質のよくない録音なので、Claptonを聞き込んでいない人にはどちらのギタープレイなのか聞き分けるのは困難だ。
「Why Does Love Got To Be So Sad?」はドミノスの頃のライヴ演奏が強烈なので、このテイクがそれに及ぶかと言えばそうでもないのだが、2人のギターバトルが聞きものという点で名演にあげてみた。
「Eric Clapton 1975年11月2日 来日公演 武道館 part.04」と検索するとYouTubeでヒットする。

057/1987年11月9日、大阪城ホールでの「Layla」
1987年ジャパンツアー最終日、大阪での「Layla」のソロが結構アグレッシヴで聴き応えがある。
とはいってもこのジャパンツアーでの全部を聞いたわけではないので、この日以上の出来の「Layla」があったかどうかはわからないが。
イントロからClaptonのギターは唄っている。8コーラス分の長いソロはとてもエキサイティング。後半になるほど音数も増え、高音域にポジションアップ、プレイに熱を帯びてくるのがわかる。
長いラン奏法の後の1音半のキメチョーキングもばっちりだし、見事に決まったソロだ。
またこの頃の「Layla」はテンポが速く、とてもロックなイメージ。個人的には「Layla」は、この頃と1990年前半の演奏がとても好みだ。
残念ながら、これはネット上では見つからずブートを手に入れて聞くしかない。音質はよくない。

058/1988年6月5日、ロンドン・ロイヤルアルバートホールでの「I Don't Wanna Go On With You Like That」(Elton John)
これは1988年のThe Prince’s Trust Concertでのもの。Eric Claptonはショーの後半、Mark Knopfler, Elton Johnらと一緒のステージに立ち、それぞれの持ち歌で共演した。
まずはMark Knopflerの「Money For Nothing」。ここでも素晴らしいソロをClaptonは披露している。続いてElton Johnの「I Don't Wanna Go On With You Like That」。
ここでの2度のClaptonのソロが美しい。決してテクニカルでもなくClapton特有のお得意のフレーズが出てくるわけでもないもく非常に単純なソロ。
ゆったりと伸びよく非常に唄っており、中間部でのものは2コーラスの長さで、1コーラス分の同一ソロが2度続く。これが音数が少なく聴かせるソロ。後半部ではややハードに中間部のソロの発展型とも言えるようなギターを弾いている。
おそらく他では名演として取り上げられることはないだろうが、ギターを唄わす事に長けたEric Claptonの典型とも言えるもので、そのセンスの良さがよく現れているものとしてピックアップした。
この曲の後はEric Claptonがメインとなり「Behind The Mask」「Cocaine」「Layla」が演奏される。
映像盤がオフィシャル発売されているが、「Cocaine」だけは未収録。この「Cocaine」のソロも力強く切れよく好演。「Layla」のソロも短めだが非常にエキサイティングでいい。この日のClaptonは非常に好調のようだ。

059/1968年10月19日の「I’m So Glad」
オフィシャル盤の「Goodbye Cream」に収録されているバージョンで、フェアウェルツアー10月19日ロサンゼルスのフォーラムにて収録されたもの。
これもCreamの名演である。三者三様それぞれ素晴らしいプレイを繰り広げていて、ソロ後半のJack Bruceのベースラインはひとつの聴き所。
このテンポでの長時間ソロにもかかわらず、テンションは常に高く保たれていて、途中休むように音数を少なくしたり、テンポを落としたりということなく、切れ目なく演奏を続ける。
このテンションの高さは、コンサート全体に通して言えるもので、1時間ほどの全編にわたり続くというのはやはり神がかったプレイ。これを1日に2ステージこなすこともあるのだから神をも超えたプレイと言うことになりそうだ。

060/2008年2月26日の「Voodoo Chile」
Steve Winwoodと一緒にニューヨークマジソンスクエアガーデンで3公演行われたコンサート中日のこのバージョン。
ここでのEric Claptonのプレイがアグレッシヴ。
Jimi Hendrixのカバーだけに気合いも入ってか、随所で60歳超えとはとても思えない力強いプレイを聞かせてくれる。
このバージョンは「Eric Clapton and Steve Winwood / Live From Madison Square Garden」として音源、映像ともオフィシャルで発売されている。映像はYouTubeで「Eric Clapton Voodoo Chile」で検索するとヒットする。


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