ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第55回 (2000年4月13日放送)


<オープニング>
T「今日はお馴染みプロレス大好き男イナズマケイがスタンバッております。」

M-01. ローラーブレイドレース/オリジナルラヴ

<近況>
 アルバム制作もいよいよ佳境に入ってきて、歌入れ/ミックスダウンという
状況。出来上がり間近で非常にテンパった毎日を送っております。もう間も
なく皆さんにニューアルバムの内容をいろいろお伝えする事が出来ますんで
楽しみに待ってて頂きたいと思っております。

<リコメンド>
ジョイス
 今週紹介するのがボクのリコメンド。もう本当に最高の音楽!ブラジルで僕
が一番好きな女性シンガーで70年代にフォークのスタイルとブラジルのサンバ
のスタイルを一緒にまぜこぜにしたような「フェミニーナ」っていうアルバム
があってその曲がクラブヒットしたんですけども。そのアルバム以降はいろい
ろ違うスタイルで音楽やってたんですが、今回のニューアルバムは割とそのフ
ェミニーナのスタイルで全体的に作り上げられていてどこを切ってもジョイス
と言いますか。今までいろいろたくさんのライヴ行ってきた中で一番最高のラ
イヴだったのはやっぱりジョイスなんですね。江古田のライヴハウスで観たん
ですが、しかもジョイス1人で来ててバックのメンバーは日本の現地のミュー
ジシャンを雇ってだったんですが。でもね、ここは天国か!と思えるぐらい素
晴らしい夜でした。ホントに彼女はイタコのようになりまして、快楽の本質み
たいなものをまるごとこう掴んでバコーン!とぶつけられてオレは打ちのめさ
れた!みたいな感じを何回もそういう瞬間が訪れまして最高でした。今度のニ
ューアルバムもこれは仕事抜きで家に帰って疲れた時に夜1人で。これはたく
さんの複数の人間で聴いちゃいけないアルバムっていうか音楽っていうかね。
そんなプライベートな贅沢ないい音楽だと思う訳なんですけども。

M-02.ゾエイラ/ジョイス(from『ハードボッサ』)
M-03.ノベロ/ジョイス

<談話室バースト!>
ゲスト:イナズマ☆K(以下:K)

・西部警察からテキサスブロンコへ
T「今日は前回の裕次郎記念館話で大いに湧いたお馴染みイナズマケイです。」
K「こんばんわっ!イナズマケイです!」
T「どうも(笑)。」
K「よろしくお願いします。」
T「この間ね。テキサス行ってきたんですよ。
K「おー凄いですね。テキサスと言えばギターウルフの第2の故郷…」
T「(笑)」
K「あ、あれはメンフィスでした。すんません(笑)。」
T「テキサス=ジョンウエインとかさ。」
K「いいっすね。テリーファンクとか。」
T「テリーファンクってナニ?」
K「あの、プロレスラーです。テリーとドリーのファンク道場がある(笑)。
 スタンハンセンもそうです。」
T「スタンハンセンもテキサスなの?!」
K「そうです。テキサス州立大学フットボール部!」
T「あ、テキサス州立大学行った!行った!ウソ!あそこなの?えー?
 いたんだ!」
K「テリーとかもみんなそうなんですよ。」
T「ウソ!ホント?!オースティンにあるんだよ大学、むっちゃカジュアル
 なキャンパスで。スタンハンセンとか全然似合いそうもない感じだけど。」
K「テリーもテキサスだからずーっとテンガロンハット被ってたんですけど、
 数年前来た時急にキャップになったんですよ。なんでか聞いたら「いやー
 もう時代遅れだよ」って。で、そん時被ってたのが『H』の…」
T「なになに?」
K「DJ HONDAの(笑)。」
T「(爆笑)ダッセー!(笑)」
K「誰の入れ知恵なんだろう。テリー帰ってきてー!(笑)」

#テキサスブロンコはテリー・ファンクのキャッチフレーズです。

・ロリータ貴男の夢の国。
T「なるほどねえ(笑)。でさ、プロモビデオで牧草地に行ったの。馬とか
 いてさ。で、そこに住んでる家族がもう典型的なアメリカンファミリー。
 10ccのジャケに出てきそうなさ(笑)、もうお父さんがたくましいカウボ
 ーイ。お母さんが凄い気のいいハッピーなウエルカムな感じで「ハ〜〜イ」
 って人でさ。子供がめちゃくちゃかわいい5才ぐらいの女の子、あとおば
 あさんがいて。それが東京ドーム300個分以上あるような広大な土地の中に
 一軒だけ家があって。その中に馬放して暮らしてるみたいな。」
K「やっぱそういうのがアメリカ人の夢みたいなヤツですかね?」
T「アメリカって感じ。で、プロモの中で本物のチアガール使って。
 で、中学生。」
K「おーっ、むこうの中学生ったらもう!って感じで(笑)。」
T「いや、そんな事ないんですよ。むっちゃくちゃかわいいロリータっていう
 か、バージン……っていう感じでさ。」
K「(笑)」
T「その20人ぐらいに囲まれてオレが歌う訳。」
K「夢の国ですね(笑)。」
T「夢のようだった(笑)。というかでもね、あんまエッチな感じはしなかっ
 た。なんかすがすがしい感じ。そのチアガールのスマイルがさ、むっちゃく
 ちゃアメリカンスマイルなの。あのスマイル一発で圧倒されるね。もう作り
 笑顔ー!みたいな(笑)。」
K「(笑)」

***
・顔面収束の法則。
T「で、サウスバイサウスウエストに行ってきて。行った事ある?」
K「ボクはないんですけど小山田君とかバッファローとか。」
T「そうそう。そいでパティスミス観に行った。良かったサイコー!」
K「今、ミックジャガーとジェーンバーキンとパティースミス、3人
 同じ顔してません?」
T「うわーー!(大爆笑)」
K「年とったらおんなじ顔になっちゃった。」
T「そうかも!(笑)」
K「すんません、話の腰折っちゃって(笑)。」
T「いやいやいや(笑)、で、あの男物のジャケット着ててさやっぱり。」
K「死んじゃったダンナの…」
T「アレそうなの?!」
K「いやわからないけど(笑)、フレッドスミスのねえ…」
T「そうなんだ(笑)。でもカッコよかったー!ギターがなんだっけなぁ…」
K「レニーケイ。」
T「そうレニーケイ!パティスミスが本読みながらずっとポエトリーリーディ
 ングとかして、で、レニーケイが「がーん…はあ…」って言いながら悶え
 てる(笑)。もう今年のベストライヴ決定!他のバンドもいっぱい観たけ
 どパティスミス観てからなんだったんだろって感じ(笑)。」
K「存在感がね。」
T「そう!圧倒的に凄いね。出てきただけでドーンと!素晴らしいオーラを
 感じる。」

***
<バースト!選曲>
・貴男の初体験物語。
T「イナズマケイが持ってきた『ヴァージンスーサイズ』これ映画でしょ?」
K「ソフィアコッポラの映画ですね。」
T「フランシスコッポラの娘ね。挿入歌を集めたのとサウンドトラックと
 2種類ある。このジャケ見た時にテキサスのチアガール思い出したんだよ。
 このピュアーな感じ。あ、でもちょっと大人になっちゃってる。ちょっと
 やっぱあのーなんていうのかな経験…」
K「しちゃうんじゃないのかなードキー!って感じの…」
T「うん。Bぐらいまでみたいなさ(笑)……
 そんなそういう言い方しないの今!古すぎるこら(笑)。」
K「初体験物語みたいな(笑)。」
T「そうそうそう(笑)って感じだけども、これよりもうちょっと前だから
 (笑)。で、このソフィアコッポラってソニックユースのキムゴードンと
 かドノバンの娘とかとつるんでて、かわいい女の子のアートっていうか
 いろいろ確かやってたような。」
K「服がX Girlとかミルクフェイド自分のブランドとか持ってたりとか。」
T「この子等の画集かアートブックか持っててかわいくていいんだけど。
 で、このソフィアコッポラがこの映画作ったんでしょ?」
K「ええ。初監督作。全然『地獄の黙示録』みたいじゃない。」
T「(笑)。これ多分女の子ばっかり出てくるんでしょきっと。」
K「ねえ。まだ観てないんですけどね(笑)。」
T「なんかかわいい女の子がテーマみたいな。こ!このジャケ!!」
K「ちょっとYMOの増殖みたいな。」
T「女子高生がバーッと並んでる感じとかね。この人達らしいなと思って。
 この挿入歌の選曲のセンスが最高ですね。」
K「ソフィアコッポラ本人がやったみたいですけど凄いですね。
 どーすかこれ!トッドラングレン!」
T「ハローイッツミーでしょ?」
K「そう!んで10cc!」
T「アイムノットインラヴね。」
K「アルグリーン入ってますよ。」
T「ハウキャンウイ……」
K「ハート!」
T「クレイジーオンユー!」
K「スティックス!テニスデイヤング!トミーショー!とかですもんね。」
T「(笑)」
K「烈風とか日本でライブやった時ヒゲ剃ったんですよステージ上で。」
T「知らないけど(笑)。このむちゃくちゃベタなさ。」
K「NYのハイセンスななんとかとか言ってて出来たのがこの駅とかで売って
 そうな70'sヒット集みたいな。」
T「そう、バッタモノのヒット集とどこが違うんだ、みたいな(笑)。」
K「逆にステキとか(笑)。」
T「じゃこの中から今日はギルバートオサリバンのアローンアゲインを。」
K「ベタに(笑)。」

M-04.アローンアゲイン/ギルバートオサリバン
#ここで爆笑するのははばかられる気がするけれども、爆笑。

K「FMっぽいですね(笑)。」
T「(笑)、キムゴードンは一時期女の子の顔をいろんなとこに書くという
 事をやってたんですよね、壁とか鏡とかお皿とか。これ良さそうな映画
 だね。」
K「カヒミカリィさんとか凄い好きって言ってました。」
T「うん好きかもね。凄くアメリカっぽい感じの。」

***
T「で、次は。」
K「サントラのほうでフランスのエールっていうバンド。
 男子テクノ寄りの打ち込みの2人ユニットみたいな。」
T「へえー。この人達がこの映画のサントラ作ってるの?」
K「ええ。これが凄いなかなかいい感じ。」

M-05.プレイグラウンドラヴ/エール

・言ってるらしいですよ(本人談)。
T「ラヴ!」
K「オリジナルラヴ!」
T「(笑)、なんかあれなんだって?ポルノえと…」
K「ポルノグラフィティが歌詞の中で♪オリジナルラヴをつらぬいて〜
 とか言って。」
T「言ってるらしいんですよ(笑)オリジナルラヴ使われたかあ…みたいな。」
K「やられちゃいましたね。」
T「でもフィーリーズからとってるかもよ(笑)。」
K「(笑)」
T「全然関係ない(笑)。このエールっていいね。」
K「前のアルバムとかも凄い良かったんで。」
T「このヴァージンスーサイズって原作あるんだね、ベストセラー小説。」
K「なんだったっけなあ、日本版のタイトル…」
T「このタイトルもの凄くいいなあ。で、この本を薦めたのがソニックユース
 のサームストンムーアだそうですね。なんかそういうのを読むとこの写真と
 かも段々わかってくるっていうかね。これ観たくなったこの映画。」
K「もうじきですね。4月5月とか。」

***
K「で、このエールの曲がプログレチックな。」
T「そうだね。プログレの匂いがしますね。」
K「という事で持ってきたのがピンクフロイドの『炎』。」
T「(笑)、この炎って文字がかっこいいね。」
K「いいっすよねこの墨の字。バクザン先生みたいな、ピシー!」
T「うん(笑)。」

M-06.シャインオンユークレイジーダイヤモンド/ピンクフロイド

・そのユルさ、オマエに分るか?
T「これ長くても苦痛じゃない。気持いいね。」
K「逆に今年齢をちょっとあれになって…」
T「いいかもね今丁度聴くの。この間バッファロー'66でもプログレの曲
 使われてて結構いい感じだったんだよなあ。なんか今こういうのいい
 かもね。でもアメリカ人ってさ、これまあピンクフロイドってイギリス
 だけど、この今聴いたような曲って凄いアメリカ人っぽいっていうか、
 グレイトフルデッドとかさ。なんであんだけああいう音楽で盛り上がる
 んだろうみたいなさ(笑)。」
K「はまっちゃうんですかね。」
T「うん。ボクの知り合いの人がピンクフロイドのライヴをロスかサンフラ
 ンシスコで観たんだって。なんてことない長い音楽なんだけどとにかく
 ムードが。」
K「凄い音とか凝ってる。360度スピーカーでバーン!と。」
T「ソレ凄いよね。ぐるぐるまわっちゃうヤツでしょ?グレイトフルデッド
 もそうだけど、オーディオ凄い凝りますよね。」
K「考えてみたらダブとかもサウンドシステムとか持ってる。やっぱりああ
 いうゆるい感じのはドウーン!とやんなきゃいけないのかね。いっぱい
 低音出んだよ!みたいな。あ、そだ!巨大なオーディオマニアみたいな
 感じ(笑)。」
T「そうだね!そうかもしんない。とにかくあの人達はでかいスピーカーを
 たくさん積んで音を鳴らしたいのかもしれない(笑)。」
K「ドウーン!と(笑)。」
T「こういうゆるくて気持のいい音楽ってアメリカ人好きだなっていうか、
 日本に住んでるとなかなかわかりずらい。」
K「あ、それある。時間の流れがね。」

・おでん喰うな!
T「うん。あと何も気にしなくていいじゃないいろんな事。ちょっと服
 汚れてるかなーとか。」
K「(笑)」
T「そんな事関係ないじゃん。」
K「ヤバイ!TV観なきゃ!とかキムタク観なきゃ!とかないですもんね。」
T「ないない(笑)。そんでみんな地べたとかに座るんだよ。おじさんでも
 おばさんでも普通に疲れたら座って何する事もないんだよ(笑)。」
K「あ、海外行くとみんな座ってますね。オマエなんでこんなとこ座って
 んだよみたいな。」
T「日本だと不良のあんちゃんが粋がって座るじゃん。」
K「そうですよね。コンビニ前でオマエおでん食うな!とか。」
T「そう(笑)、オレは座ってるんだぜっていう粋がりが。」
K「主張ですね。」
T「でもアメリカとか行くとただ疲れたから座る。」
K「家の前とかでも座ってますよね。」
T「あの異常な大ざっぱさの中にあるデッドとかさ(笑)。」
K「もういいや、デッド聴くか。♪ドヨ〜ン…いいなこれ。そういう
 感じ?(笑)」
T「そうそうそう(笑)、あるよそういう雰囲気。特に南部とかね。」

<エンディング>
T「全然話変わるけど、プロレス始めたんでしょ?」
K「え?プロレス?違います。あの柔術を。」
T「柔術?!」
K「グレイシー柔術の道場に。」
T「ヒクソングレイシーの?」
K「ビートたけしの息子のあつし君と最近仲良くなってそれで一緒に(笑)。」
T「あ、そうなんだ、へえー。あつし君ってあっくん?」
K「そう、あっくん。今18才かな?」
T「なんで仲良くなったの?(笑)」
K「プロレス繋がりで(笑)今、腕に湿布してるんですけどやっぱり大人は
 つらいですね。体力回復しない。もうはぁはぁ言って(笑)。」
T「へえー(笑)。」
K「そんなのやってるからって強い訳じゃないんですよ。」
T「はあー(笑)なるほどね。いいなあジュウジツ(#充実?)
 みたいな。ウケになっちゃったごめん(笑)。」
K「(笑)、関節(技)キメましょう。」
T「そうね(笑)。」


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki