ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第54回 (2000年4月6日放送)


#ゲスト無しなのでコメントは全て田島という事で「T」は省きます。

<オープニング>
第55回目にして(本当は54回目なんだが…)1周年を迎えてしまいました。
スバラシイ。今日は1回目がなかなか好評だった今週のリコメンド拡大版2
をお送りします。

#大体一年は何週だと思ってるんだか、この男。

M-01. The Best Day of My Life/オリジナルラヴ

<近況>
ニューアルバムの大詰め段階。もうそろそろ歌入れです。最後の詞のチェッ
クなどで忙しくて凄いテンパってます。睡眠時間も少なくて苦しい訳ですが
…アルバムを作るというのはかなりクレイジーな作業ですね。かなりマッド
になるというか、精神的にもギリギリの極限まで行く場合もある訳ですが。
もうそれぐらい行かないとアルバム作った気がしなくなってきましたね最近
は(笑)。今回も非常に苦しい。アルバムを作る上での痛みを伴ったその分
いいアルバムに仕上がりそうなんで発売は夏ぐらいになると思いますが、こ
の番組からできればいち早くお聴かせしたいなと思っております。

<リコメンド拡大版2>
***
最初に身内の音をかけます。身内というか(笑)L?K?Oですね。彼はダンス
フロアをグルーヴで躍らせてもってくDJというよりもターンテーブルでアー
ティスティックな技を聴かせるというタイプの人間なんですけど。DMBQの
増子君がプロデュースしたロバートジョンソンのトリビュートアルバムに彼
が参加してまして。一緒にレコーディング始めた頃に丁度このアルバムの締
切りが近いという事で同時にスタジオでやってましたが、やっと作品になっ
て出たんですね。それを聴いてみたいと思います。とある超有名な作家さん
のいやらしい声が入ってたりとか正にL?K?Oならではという感じのリミック
スなのかなんなのか(笑)非常に面白いブルースのトリビュートアルバムに
なってます。

M-02. ランブリングオンマイマインド/L?K?O

このトリビュートアルバム「アックジャンプザデビュー(?)」に参加して
いるのが、ムーチー、ハイドログルーヴ、DMBQ、ジャッキー&セドリック
ス他それぞれの人間の俺節を音楽の中に蔓延させる事がブルースであるなら
ば正にそういったような俺節大炸裂のアルバムになってますね。

***
M-03. ディグウィマスト/リキッドリキッド

以前この番組で紹介したESGが所属していたNYのダンサブルニューウエイ
ブ専門の「ナインティーナイン」というレーベルの最も代表的なアーティ
ストでして、ESGを更に先鋭的にした感じのバンドです。この曲はちょっ
とマッチョな感じで間が抜けててなかなかいいのではという感じ。80年代
前半というのはハウスミュージックも出てきた頃で、ESG周辺というかリ
キッドリキッドとかその辺の人達というのはもの凄い変わった事をやって
たというか。ダンスミュージック、ディスコミュージック版のソニックユ
ースみたいな、かなり狂気を匂わせてるディスコ。あとフリージャズとリ
ンクしてたりとかそういうサウンドってのが結構あったんですね。そうい
った音楽に影響受けたハウスっていうのもあってそっちのほうももの凄い
マニアックな世界が展開されていて、そういう音楽が12インチでパッと1
枚だけあったりとかね。やっぱり初期のハウスミュージックってのはなか
なか深いというか侮れないというか奇妙なものがありますね。

***
M-04. プライベートアーミーズ/ビビアンゴールドマイン

ナインティーナインレーベルのあまり知られてないアーティスト。これ非
常にレアな音源だったらしいです。二見氏が見つけた!気合いの入った選
曲です。80年代前半のNYの変態ディスコモノのリイシューがアナログで
結構たくさん出てますがこのアーティストは出てないですね。これはUKで
当時ナインティーナインはラフトレードとライセンス契約してたのでこう
いうリリースがあったという事です。このビビアンゴールドマインという
女性は謎です。元PILのギターのキースレビンとパーカッションにロバート
ワイアットが参加。もうラフトレード!って感じ。更にダブバージョンは
エイドリアンシャーウッドが手がけるという凄いメンツでレコーディング
された訳なんですが。曲も15年早かったドラムンベースというかジャング
ル、ちょっとビートの倍転になったレゲエみたいな感じなんだけど、リズ
ムボックスが非常にショボくてこの女の子の声もモンドっぽいっていうか
ね。ふざけてるけどキレてるかわいいっていうか笑えるっていうか、面白
い曲だと思いました。

***
M-05. ジムオンザムーブ/リジーメイシーデクルー

ボクも大好きで昔しょっちゅう聴いてまして、No NewYorkと共に忘れて
はならないですね。ZEレーベルのヒットレコード…ヒットしたんですかね
?これは1stアルバムでプラスティックス他日本の80年代の女の子ボーカ
ルバンド、男の子いや男性バンドにでもですね、例えばオリジナルラヴの
ような(笑)バンドにも多大な影響を与えましたねホントに。天才的です
ねこの女の子。ルックスも非常にかわいい子でして今の曲で聞こえたこの
ギターの音ね、キュインキュインプルルっていう変な音ですが、これこの
女の子が弾いてるんです。これは凄いセンスですよね。曲調は凄くポップ
でパーカッシブでファンキーでなのにアバンギャルドで。フランス人なん
ですよね。すごーくオシャレな音楽でしたけども。リジーはこの1st以降
もいいアルバムたくさん出しましたね。4枚目ぐらいまでぶっちぎりで良
かった。その後どうしちゃったのかなあ…今聴いてもカッコイイですね。

***
M-06. アグリーウーマン/ヘイゼルアトキンス

 もう最高ですねこの曲。伝説のへべれけカントリーブルースシンガーヘ
イゼルの今のところ最新アルバム(97年)から。ジョーコールマンのドキ
ュメントフィルムでそのぶっとんだ姿を拝む事が出来るみたいですけど。
髪型が竹村健一、もしくは政治家がよくやるようなハゲ隠しヘアーですね。
しかもブロンドの(笑)。なんつーのか白いフレームの左右非対称な形の
奇妙なサングラスもかけてて。とにかく奇怪な謎な雰囲気を醸し出してる
いかがわしい人物だなあという感じ。

・魂を売って衣食足る。
 でもこの音楽改めて聴いて考え直してみますと、非常にまっとうなブル
ースなんですね。ブルースっていうのはどちらかというと洗練された音楽
ではなくて悪魔に魂を売り渡した音楽なんて言われてますけど、デタラメ
な音楽でありましてですね元々は。
 で、この人も噂では、人と離れたところでたった1人で暮らしてるらし
いですけど。ブルースマンにはよくありますけどね自給自足みたいな。こ
の間オースティンに行った時も飛行機の上から見るとテキサスの町中に入
るまでは殆ど人間が住めないようなですね(笑)ここは地球か?と疑う程
の謎の広大な砂漠というか火星じみたような光景ばかりなんですね(笑)。

・どーなってるの?in ダラス
 ロスとかNYとかダラス、ニューオリンズとかああいうところに行くとや
っとちょっと町がって感じであとは殆ど広大なひび割れた大地。不思議な
事にね、そんな中に突然1軒だけ家があったりするんですね。この人はど
ーやって暮らしてるのかわからない!ひょっとしたらこのヘーゼルアトキ
ンスという人はこういう人なのかな?(笑)と思ったりしましたけど。
 今の音楽の世界の中では異端というかズレた感じを与えますがこのズレ
た感じってのはある意味どこかしら計算されたズレ加減がどっか見えるよ
うな。実は頭のいい人なのかなという気がする訳なんですが。演奏スタイ
ルはボブログ三世のスタイルですね。同時演奏ブルース音楽ミュージシャ
ンみたいな人って昔から居たのかも知れませんけどね。非常に面白いです
ね。最高の音楽を聴かして頂きましたけど。70年代からずっとこのような
スタイルで、チューニングも合わせずに歌ってる人だって事ですね。

***
M-07. ディアボーイ/ジュジュクナイト

最後は日本の方でした。エゴラッピンという…グループなのかな?ボーカ
ルのナカノヨシエさんという方のソロプロジェクトでリトルクリーチャー
ズのクリハラ氏と本人の共同プロデュースによるマキシから1曲。ボク全
然この人よく知らないですけどもいい感じの曲ですね。このボーカルの人
は凄い歌うまいですね。ピッチがもの凄く良くてリズムもいいし、英語で
どういう内容なのかよくわかりませんけど雰囲気が凄く良くて気持いいで
すねこの曲。

<エンディング>
この番組ではハガキを大募集してます。ホントに、嘘じゃないです(笑)
毎週言ってますけどね(笑)。毎回ハガキ読んでましていろいろそれに答
えるような事もこれからやっていこうと思ってます。で、今後も度々こう
いったリコメンド拡大版としまして、珍しい音であるとか変な音楽を紹介
していきたいと思いますんで、リクエストなども受け付けますのでハガキ
を頂きたいと思います!来週はゲストにイナズマ☆Kが来ます。またプロ
レス、男気選曲炸裂か?という感じですけども。という事でまた来週。


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki