ファン・デル・ヴェルデン : 現代代数学2

2026-03-26

概要

索引は(第1巻に収められているものも含めて)本書にある。

本文中に「問題」がある。解答はない。

感想

私には非常に難しい。

「第6章 群論のつづき」のp.181 にある「§43. 作用子をもつ群」から引用する。

第1に,要素 `a, b, cdots` をもつ(ふつうの意味の)群 `G` が与えられているとする. 第2に,新しい《もの》`eta, Theta, cdots` の集合 `Omega` が与えられているとする.

このカッコつきのふつうの意味のというのは、それこそどういう意味なのだろうか。ふつうの意味ではない群があるのだろうか。この少し前に、 この節においては,群の意味を拡張し,それによって,これからの研究を大きく一般化する.とあるから、拡張する前の群、ということなのだろうか。 それから、新しい《もの》を列挙するときに、小文字の `eta` と大文字の `Theta` が混じっているのはどういうことだろうか。

この第2の《もの》を作用子という名でよぶ.各 `Theta` と各 `a` に対して,積 `Theta a`(《作用子 `Theta` を群の要素 `a` にほどこした結果》)が定義されていて, この積がふたたび群 `G` に属する.さらに,ひとつひとつの作用子 `Theta` は《》に作用する.つまり

`Theta(ab) = Theta a * Theta b`
をみたすものと仮定する.いいかえると,作用子 `Theta` による《乗法》は,群 `G` の自己準同型をひき起こすものとするのである. これらの条件がすべてみたされているとき,`G` のことを,作用子をもつ群といい,`Omega` のことを作用域とよぶ.

作用ということばは定義されていないが、作用子や作用域が出たのには驚いた。これらの、作用子や作用域といった用語が定義されている本は、 山﨑圭二郎「基礎代数」しか知らない。

さらに引用する。

`G` の部分群 `H` が,さらに `Omega` の作用子で自分自身の中にうつされるとき,`H` のことを `G` の(作用域 `Omega` に関する)認容部分群という.

認容部分群という用語に至っては、私がかつて見たことのあるどの本を見ても載っていない。ここであきらめた。

誤植

p.354 のスツルムのスペリングが Stwrm となっているが、Sturm が正しい。

数式表現

数式の表現には MathJax4 を使っている。

書誌情報

書名現代代数学2
著者ファン・デル・ヴェルデン
発行日1967 年 3 月 31 日 第8刷発行
発行元東京図書
定価650 円(本体)
サイズA5 判 181 ページ から 361 ページ
ISBNなし
備考川口市立図書館で借りて読む