作家、後藤明生が追及してきた笑いとニコライ・ゴーゴリの作品について論じる。
ゴーゴリの「鼻」や「外套」は読んだけれど、あまりにも昔だったのでさっぱり忘れていた。本書では巻末付録に「鼻」と「外套」が載っていたので、読んでみた。 面白かった。
本書の「第 3 章 ペテルブルグの迷路」の pp.145-146 で、後藤はいう。
それではいったい喜劇とは何かということになって来ると、とても簡単には済まなくなってしまうわけであるが、 落語や滑稽本や艶笑本と喜劇とを区分するものは、一言でいえば、文体の有無だろう。
落語、滑稽本、艶笑本の類は、誰が書いても面白おかしいのである。
本書の「第 5 章 方法としての喜劇」にある「小説の構造」は、 後藤明生コレクション5で最初に読んだので、そちらに感想を書こうと思っている。
書名 | 笑いの方法―あるいはニコライ・ゴーゴリ【増補改訂版】 |
著者 | 後藤明生 |
発行日 | 2019 年 2 月 15 日 第1版第1刷 |
発行元 | つかだま書房 |
定価 | 円(本体) |
ISBN | 978-4-908624-06-3 |
その他 | 草加市立図書館で借りて読む |
まりんきょ学問所 > 読んだ本の記録> 後藤明生:笑いの方法―あるいはニコライ・ゴーゴリ【増補改訂版】