ビデオ(教則)

 スラッキーの教則ビデオを集めました。これ以外にも、カフモク親子のものや、日本で作られたのも出ているようです。最近は、オンラインで提供されるものもあります。ここでは、自分で実際に見たものに限って載せました。製作年度順です。

 

教則1

Kane, Raymond, "Hawaiian Slack Key Guitar Master"
(VHS/80 minutes) , 1993, 発行者記載なし)

 レイ・カーネの教則ビデオ。スタジオ内のレイが(画面の外にいる)スタッフと話をしながら、ばりばり曲を弾いていくというものです。スタッフが、「そこをもう一度」とか、「・・・という意味ですね?」なんて話しかけ、その都度やってみせてくれたり説明してくれたりします。この話しぶりがいいのです。レイ・カーネの人の好さが百点満点で出ていて気持ちがいい。前に何度か聞いたことがある話でも、また聞いて味わいがあるのです。タロパッチ・チューニングに関しては、「どんな種類の曲でも弾ける」と言っています。
 出てくるフレーズも、これぞスラッキーというものばかり。教則だから手元もよく見えるので、とても参考になります。

収録曲

Punahele (G Wahine or Namakelua)
Wai O Keaniani (Taro Patch)
Maui Chimes (Taro Patch)
Moana Chimes (Taro Patch)
Wa`ahila (G Wahine or Namakelua)
Hi`ilawe (Gabby's C Wahine)
Pua Sadinia (Taro Patch)
Ulupalakua (Taro Patch)
Home Sweet Home (Taro Patch)
East Side West Side (Taro Patch)
Nani Ho`omana`o (D Wahine)
Pauoa Liko Ka Lehua (Taro Patch)
Keiki Slack Key (Taro Patch)
Kealoha Medley (Taro Patch)
Ua Noho Au A Kupa (Taro Patch)
Lei Nani (Taro Patch)
Morning Dew (Taro Patch)
Na Hoa He`e Nalu (Taro Patch)

 

Beamer, Keola, "THE ART OF HAWAIIAN SLACK KEY GUITAR "
(VHS/DVD/80 minutes) HOMESPUN TAPES, 1995

 ケオラの教則ビデオ。タブ譜が載っている冊子がついています。取り上げる曲目は、ハワイアン・クラシックと自作曲。チューニングは、この頃多用していたF Wahineが多くなっています。お手本演奏とポイントの説明がありますが、ケオラは説明も上手いし、弾いているところもエレガントだなあと感じます。F WahineやBb Wahineといったチューニングを使わなくとも、フレーズの感じを覚えておけば別のチューニングで応用できます。最後の"He Punahele"は、タブ譜は載っていませんが、手元はしっかり映っていますから、コピーして自分でタブ譜を作るのも簡単でしょう。

収録曲

Ku`u Lei Awapuhi Melele (F Wahine)
Kalena Kai (F Wahine)
A Grandmother's Wish (Bb Wahine)
Manu Kai (Taro Patch)
Sanoe (F Wahine)
Makika (The Mosquito) (F Wahine)
He Punahele (C Wahine)

 

Kaapana, Ledward, "THE HAWAIIAN SLACK KEY GUITAR OF LEDWARD KAAPANA "(VHS/DVD/80 minutes) HOMESPUN TAPES, 1999

 レッドワードの教則ビデオで、タブ譜の冊子付き。ボブ・ブロズマンがホストで、レッドワードと話しながら進めていくという構成です。レッドはとにかくパフォーマーであり、教えるタイプの人ではありません。ですからこのビデオは、曲を教わるという前に、レッドのユニークで素晴らしいピッキングと指使いを見るためのものでしょう。
 そのレッドの指使いですが、初心者はマネしない方がいいと思います。特に左手の押さえ方など、決しておススメできるものではありません。でも、なんのこうの言っても、このやり方でレッドは素晴らしい結果を出しているのです。ギターなんかどう弾いてもいいんだと、あらためて思います。「自信ある自己流は自信なき正統派に優る」(アーノルド・パーマー)

収録曲

Slack Key Lullabye (Taro Patch)
Hawaiian Turnarounds (Taro Patch)
Ku`u Ipo Onaona (Taro Patch)
E Lili`u E (Taro Patch)
Slack Key Medley (G Wahine or Namakelua)

 

Kane, Raymond "The Slack Key Secrets of Ray Kane" (VHS/110 minutes) LONETREE PRODUCTIONS, 1995

 レイ・カーネの教則ビデオ、2作目です。前作と違うのは、もう一人のギター(ウォルター・カルバーリョ)が演奏と話のお相手として付いているということ。曲の合間に、ウォルターがレイに質問するかたちで、スラッキーの歴史やチューニングのことが語られます。曲目や話は前作と重なるものが多いのですが、肝心のレイ・カーネにいつもの覇気がないように感じます。

収録曲

Punahele (G Wahine or Namakelua)
Wa`ahila (G Wahine or Namakelua)
Hi`ilawe (Gabby's C Wahine)
Ika Po Me Ke Ao (Taro Patch)
Wai`anae Slack Key Hula(Taro Patch)
Wai O Ke`ani`ani (Taro Patch)
Wai Ulu (Taro Patch)
Pua Sadinia (Taro Patch)
La Paloma (Taro Patch)
Pauoa Liko Ka Lehua (Taro Patch)

 

Kotani, Ozzie, ”Guitar Playing Hawaiian Style, Ki Ho‘alu Vol.1”(DVD/85 minutes) Ozzie Kotani and Jonathan Johnson, 2007

 オジー・コタニの教則ビデオ。ケオラ、レッドワード、レイ・カーネのものは、基本的に曲の弾き方を教えていくと形式でした。オジーのビデオは、スラッキーを弾く基本的な部分に重点がおかれています。チューニングの合わせ方、左手の押さえ方、タロパッチ・チューニングの基本的な音階、右手のピッキングの仕方など、実に丁寧に教えてくれます。ただ、ギターがすでに弾ける人にはちょっと退屈。
 それから、"Kani Ki Ho alu"と"Awiwi"というシンプルな曲のレッスンで終わります。ボーナストラックのような扱いで、 "Maika‘i Ka Makani O Kohala"と"Kaula Ili"の模範演奏(上級編)が入っています。オジーは、教則DVDのVol.2も出していますが、わたしは未見です。

 

更新情報

2012年5月19日
冊子・広報誌(六弦堂の仕事2)に、今年作ったもの2点を加えました。
2012年5月1日
六弦堂ページをリニューアルしました。
2012年1月4日
プレイ・ザ・スラッキー・ギターに「ビデオ(教則)」を加えました。
2011年12月26日
六弦堂ページをアップロードしました。

 

Slack-key Guitar