長寿のお祝いは、いままでの長寿に敬意を表して、「
これからも元気で長生きしてほしい」という願いをこめてお祝いすることです。
還暦・古希に代表されるこれら長寿の祝いは、
もともと中国の礼式でした。以前は、初老の40歳が祝いの始まりで四十賀と呼び、
以後10年ごとに無病息災を祝いました。現在では、生まれた年と同じ干支（えと）に戻る、
満60歳の還暦から祝うことになっています。
平均寿命も年々延びていますので、将来は70歳の古希または喜寿から祝う…なんてことになるかもしれませんね。
さて、長寿の祝いにはどのようなものがあるのか、皆さんご存知でしょうか？
還暦（かんれき） 60歳
昔の暦（こよみ）は、
十千十二支を組み合わせ合計60種ありました。 人は61年目に、生まれた年と同じ干支（えと）になり、
暦にもどる。これを還暦といいます。還暦のお祝いは満60歳の誕生日に行うことが多いようです。かつては魔除けの意味で産着に赤色が使われていたため、
再び生まれた時にかえるという意味で 赤いちゃんちゃんこ（甚平）と頭巾、
座布団などを家族や近親者が贈ってお祝いをします。
古稀（こき） 70歳
古希のいわれは「人生七十古来稀也」という中国の詩人、
杜甫の詩に、ちなんだものと言われています。「この人生、七十歳まで長生きできるのは稀なことだから、
今のうちにたくさん楽しんでおこう短い人生仲良く過ごそう」などの意味だそうです。基調色は紫色です。
喜寿（きじゅ） 77歳
喜寿は、「喜の字の祝い」「喜の字の齢（よわい）」
ともいわれています。「喜」という字を草書で書くと、「一七」の上に「七」
が付いたような文字で「七十七」に見えることから、77歳を喜寿と呼ぶようになりました。基調色は古希と同じ紫色です。
傘寿（さんじゅ） 80歳
傘の字を崩すと八十とよめることから、傘寿といわれるようになりました。基調色は古希・喜寿同様に紫色です。
米寿（べいじゅ） 88歳
米の字が「八十八」と書くことから、米寿といわれるようになりました。近親、縁者を招いて祝宴を催し、
参加者に桝と斗掻や火吹竹を贈る習慣がありました。基調色は金茶・黄です。
卒寿（そつじゅ） 90歳
卒の字の略字（卆）が九十とよめることから、卒寿といわれるようになりました。基調色は紫。
白寿（はくじゅ） 99歳
白の字が「百」の字から「一」を引くと、白になることから、
白寿といわれるようになりました。その名の通り、基調色は白です。
百寿（ひゃくじゅ） 100歳
従来の長寿の祝いには100歳が入っていませんでした。近年では、
白寿よりもむしろ100歳を祝うことのほうが多いそうです。上寿(じょうじゅ)ともいわれます。
茶寿
（ちゃじゅ） 108歳
茶の字は、草かんむりが十と十で二十になり、
下の部分を米という字に見て八十八になり、合わせて百八となることから茶寿といわれています。
皇寿 （こうじゅ） 111歳
皇の字の王を一と十と一に分解して足すと十二。白は九十九を表す（百から一を引く）ので、
合わせると百十一になることから皇寿といわれるようになりました。
珍寿 （ちんじゅ） 112歳〜
百十二歳まで長生きするのはとても珍しいので珍寿といわれています。ここからは毎年、珍寿のお祝いをします。
大還暦 （だいかんれき） 120歳
還暦の倍になるためです。
中国発祥のお祝いだけあって、漢字に由来したお祝いになっているのが特徴的ですね。
敬老の日に限らず、こういった節目のお祝いには、是非家族、
親族みんなで集まり、楽しいひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
