過去の日記置き場です。
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春だ!行楽シーズンだ!!


4月16日(火): テレビを見る猫は

4月18日(木): いやされない・・・

4月20日(土): 親子

4月22日(月): 続・親子

4月24日(水): 横浜市歌

4月27日(土): 犬の思い出


 テレビを見る猫は
(4月16日)

 電気ネズミの夢を見るか?・・・ではなく!!思わずわけのわからない書き出しになってしまったぁ。だってSFすきなんだもん。・・じゃなくって!皆さんのおうちの猫ちゃんたちはテレビに興味を示すだろうか。

 以前にもどこかに書いたような気がするのだが、うちには約二名のテレビっ子が存在する。すなわち我が家における二大ばかばか巨頭・アイノとカールがそれだ。最初はアイノだけがテレビ好き猫だと思っていたのだが、ここにきてだんだんカールもかなーりテレビに注目する子だということがわかってきたのである。

 特に連中が好きなのは動物番組だ。アイノなんてCSで再放送しているムツゴロウさんの番組がだいだいだいすきで、犬だの猫だのキツネだのフクロウだのアザラシだのが画面でうごめくともう目がくぎづけ!ってカンジだったりする。どうぶつが動物番組見てる姿ってのもなんだか釈然としないものがあるが、ずーっと前にニュースで流れていた人工授精で誕生したトキのヒナの映像にいきなり「がしっ!」と襲いかかった三毛猫さんに比べればかわいらしいものだ。す、すおちゃん、トキはいかんぞトキは。間違いなくあの瞬間スオミは「いま日本で一番危険な三毛猫」だったことは間違いあるまい。

 さて、話は昨日の夜のこと。なんだかすっごくかわいかったのでクローズアップ現代を見たあとついそのまま見続けてしまったのだが、某国営放送で動物番組好きのどうぶつ・アイノが大喜びするような番組をやっていた。題して「サバンナの名犬ジャッカル」である。

 ハイエナはあんまりかわいくないけどジャッカルはかわいい。家庭内ハイエナこゆたんはにくったらしいけど黙って耐えるスオミはかわいい。ってのとおなじ理屈である。(←そうか?) キツネみたいな犬みたいなカンジで、大きな耳にきりっと整った顔。しかも子ジャッカルときたらもうまるっきりこいぬちゃんではないか。わたわたころころ歩く姿や母犬、じゃなくって母ジャッカルにがばっとさかさまにくわえられて「きゃー」とアタマに血を上らせながら運ばれるさまはまさに柴犬の子犬みたいな風情で、ずんぐり丸顔にまるいお耳がなんともいえずキュートだ。

 そんないきものをずーーっと映し続けている番組をアイノがチェックしないわけがあるだろうか。アイちゃんは「!」と目をきゅぴきゅぴにして耳をぴーんと立ててテレビの前に座り込んで真剣に画面を見始めてしまった。

 おすわりポーズで考え深げに首をかしげてじっと画面に見入るその姿はまさにビクターわんわん!
 ヒズマスターズボイスである。
 やばい。最近だんだん目がヘンになってきちゃったみたいで、アイノがかわいくみえる。
 ああ、アイちゃぁぁぁん。

 しかしそんなアイノの傍らで、これまた画面にくぎづけになる赤い影!
 いわずとしれたオレンジ色のにくいやつ・カールあかおである。

 ぴょこぴょこ子ジャッカルが走ってたり親子で草原を移動する映像についてはまぁそこそこ興味あるカンジで眺めるのみだったカールだが、ジャッカルの親子がエモノをゲットしてがぶがぶーりと食べはじめたあたりから急に目つきが真剣になってきた。どうもこのネタはヤツの心の琴線に触れたらしい。(・・・・)

 ジャッカルが生肉にかぶりついてぶんぶんと振ると、思わずカールの手が出る!
 しかし当然ながらカールは肉をゲットできない!
 さらに画面の中で子ジャッカルが生肉にむらがると、いたいけな子ジャッカルたちにむかってぺたぺたと猫手パンチして肉を奪おうとする悪のあかお!!

 あかおちゃん、さすが食い意地キングだね・・・でも、アイノがひいてるよ・・・アイたろうにばかにされたら、イキモノとしてはおしまいだと思うよ。最底辺だよ・・・

 なんだかナミダをそそる光景ではあったが、とにかくアイノとあかおは素晴らしい動物番組を心から満喫できたようだ。いやあよかったよかった。国営放送さんありがとう。また動物と生肉が出てくる番組つくってね!

 ところで、ここで改めて考えてみると、「テレビを見る」という行動とはつまり「画像の中のバーチャルな存在を視覚情報だけで認識している」ということになるのだから、けっこう知的な感じがしませんか。ばかばかコンビのアイノとあかおにそんな知恵があるのも意外だが、どういうわけかうちのかしこい女の子たちがテレビの動物になんかまったく興味を示さないってのも意外である。いや、トキのヒナは襲ったことあるけどね。(・・・・・・)

 もっともすおちゃんとこゆたんに言わせれば、画面で動いてるだけで気配もにおいもないイキモノなんて「あんなの全然ホンモノじゃないじゃん!」ということなのかもしれない。アイノたちはテレビの画面にうつるものをじーっとみつめて、時にはさわろうとしてぺたぺたパンチしてみたりするのだが、スオミやこゆめは小動物が走ろうと鳥がバタバタはばたこうとそこに映っているのは所詮ホンモノではないとわかっているみたいなのだ。

 テレビにうつっているジャッカルを素直に「いきものだ!」と思うか、「一見いきものに見えるけどホンモノじゃない」と思うか。
 うーん。どっちがかしこいかっていったら、この場合やっぱりブラック姉妹のほうがかしこいかも。
 でもやっぱり迷うなぁ。ホントはどっちがかしこいんだろう。こうなったら民主主義的多数決で決定したいので、ぜひ皆さんの忌憚のないご意見ご感想をお寄せください。(←?)

 あっ、そういえば全然関係ないんだけど。
 ジャッカルってあかおにそっくりだったよ・・・シマはないし赤いしキツネっぽいし、体つきとか全体の雰囲気とかクリソツ。特に子ジャッカルの丸い顔が・・・
 アイノは紀州犬であかおはジャッカルかぁ。ワタシっていったいナニと暮らしてるんだろう。しーん・・
 そりゃ犬もだいすきだけどさぁ・・・・・・



 いやされない・・・
(4月18日)

 毎日暑くて何を着たらいいんだか悩むような日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。以上、恒例の(?)時候のあいさつでした。

 いやぁしかしホント暑いですよね。厳寒の北海道から帰ってきてみれば2シーズンぶりの関東の冬は異様な暖冬でびっくりしたが、もしかしてそのまんまの勢いで夏まで突っ走るんじゃないかと非常に不安な昨今の気候である。この調子でどんどん暑くなっていったらどうなってしまうんだろう。猫はハゲハゲニンゲンはよれよれだ。ああいやだ。

 しかし、ワタシが今着るものに困ってるのには実はもうひとつわけがある。なななんと、今週からバイトをはじめたのだ!
 週に3日だけとはいえ、よもやこのワタシがちゃんと朝から活動して電車に乗ってお仕事に行く生活に戻れようなどと誰が想像しただろう。(←ある意味自虐的) 日夜猫とごろごろりん怠惰な日々を送りクズ道を驀進してきたわたくしですが、ついに晴れて社会復帰への第一歩を踏み出すことができました!素晴らしい明日へ向かってゴーアヘッド!

 などと無意味に自己啓発チックな盛り上がりを見せてみたものの、とにかく着るものがない。だってだって、最後に勤めていた会社はほんとうにものすごくカジュアルウェアで許される職場だったので、ここ数年というものズルズルのチノパンとかだらだらのシャツとかよれよれのポロシャツとか、はっきりいってユ○クロ以下の格好しててもオッケーだったんだもん・・・ちなみにその前の会社もそこそこカジュアルでも許されたけど、外に出ることも多かったのでそのころは一応今よりもだいぶまともなカッコをしてた。いっぱいスーツも持ってたしけっこうお値段も張るいい服もあったりする。でも!

 サイズがかわっちゃったんだよ。
 ものすごくかわっちゃったんだよ。・・・・・・

 なんか今日の日記は赤裸々だなぁ。ああいやだいやだ。ニンゲンってどうしてこう楽なほうへ楽なほうへと流れていくイキモノなんでしょう。仕事を辞めて運動不足の女性の皆さん、ワタシみたいにならないように気をつけてね・・・

 まぁそんなわけでタンスをひっかきまわして着れそうなものを探しては「いってきまーす」と怒涛のように出かけていって、暗くなったころに「ただいまー」と帰ってくる毎日、いや週三日なのだが、最後の会社にはなんと徒歩通勤だったということもあってすっかり電車とご無沙汰していたワタシには、単に電車に乗って通勤するだけで妙に気疲れがするのである。(な、なさけない・・・)

 疲れて帰ってきたときにはやっぱり猫!
 すおちゃんが「あっ、おかえりー!」と廊下を全力疾走でお出迎えしてくれたり、しっぽぴんぴんのこゆめが目を細めながらスリスリしにきてくれたり、アイノが「イヤー、だれ?だれ??!」とおびえて逃げまどったりするのを見るだけで疲れが癒えますよね。

 ・・・・・・
 また間違えた。アイノに逃走されるとストレス二倍増しなので最後のいっこは削除だ。

 もとい!猫たちがいるだけでこう、ほにゃーんと肩の力が抜けて愛に満ちたシアワセな気分を味わえる。ホントに猫っていいですねぇ!
 ・・・・・・・・・

 なんか話の流れからしてイマイチ説得力がないような気がするが、それでもワタシは(いちおう)今日まで純真に「猫の癒し効果」なるものの存在を信じていた。ああそれなのにそれなのに。そんなワタシをうちのめす事件が起きたのは昨夜のことであった。
 電車に乗って家に帰り着いて「ただいまー!すおちゃんこゆたんあかも(・・・とくそアイノ)、さびしかったー??遅くなってごめんねーー!」と上機嫌で居間に向かったワタシを待っていたものは、かわいい猫の甘えによる癒しでも安らぎでもなくすさまじい臭気だった。

 こ、これはただごとではない。
 今朝ちゃんとトイレ掃除もしていったし砂も換えたばっかりだというのにこのウ○コくささはなんだ!
 っていうか、このニオイからすると絶対どこかに出したてのブツがあるとしかおもえなーい!!

 ええ、ありました。おもいっきりトイレの入り口のところに、それはもうご立派なウ○コがこんもりと。
 ダレがやったか知らないが、はみだしたとか蹴り出したっていうより、トイレの中でおしりを半分外に突き出してふんばった結果としか思えないこの惨状は、いつぞやの「おしりはみだしスタイルでやっちゃったスオミ様」事件をほうふつとさせるものがある。

 ああ・・・
 働いて帰って来れば、待っているのはホカホカのごはんでもぬくぬくのお風呂でもなく、ホカホカだけどめちゃくちゃクサい猫のウ○コだなんて。家に帰り着いて初めてやることが、猫を「ちゅきちゅきー!」と猫かわいがりすることでも「ふうー」とくつろぐことでもなく、猫のウ○コ回収して脱臭剤ぶっかけて必死こいて拭き取ることだなんて。

 癒されない・・・
 ぜんぜんカケラもいやされない。

 あまりのことに「脱力」食らって気力が10下がってしまったので(@スパロボ)、怒る気にもなれず無言でブツを回収するワタシに、猫たちは悪びれる様子もなくわらわらと集まってきて「なにやってるのかな」「そうじだね」「そうじだよ」「じゃましちゃおうかな、えーい」と勝手なことを言い合ったり新聞紙にスライディングして邪魔してくれたりするのであった。(注:会話の内容は推定です)

 ねっ、ペットに癒されるなんてウソだよね。癒し4割・面倒6割ってカンジで面倒の勝ちだと思うぞ。
 そんなこたぁわかっているけど、それでも可愛いんだなコレが・・・
 ああ確信犯。猫好きとはとことん救われない人種である。あ、ある意味シアワセな人種なのか。あははは。(・・・・)



 親子
(4月20日)

 実は昨夜から突発的に我が家の猫がいっぴき増えている。いったいダレ?って、この子です。

でもアンタら似てるよ。なんだいその左右対称みたいなポーズ・・
このビミョーな距離感は・・・

 もちろん自主的に計量されているオレンジ色の憎いヤツはこの場合なんの関係もない。突発新入りとは、なぞの白黒猫・ルーくんのことだ。

 そぉーなんです、実はこゆめとカールの子・くろたくんことルーくんがこの週末だけ里帰りすることになったんです。すっごく大きくなったでしょ!? ためしに量ってみたら、すでに2.5キロもあってまたびっくり。ポプラちゃんもえりちゃんも今ちょうど2キロくらいだから、ちびちびルー君はいつのまにかきょうだいで一番大きな子になっていたのである。やっぱり男の子だねぇ。
 あんまり大きくなってたので、視界のはしっこでゴミ箱にいたずらしてるくろっぽい影にまったく疑問をもたず「こゆたん、だめだよ!」といって手でおしのけてみたらなんとルーくんだった。色が似てたから間違えた!だってマジでこゆめとあんまり大きさが変わらないんだもん。
 なんてでかくなったんだ、ルーたろうくん!

 生まれたときはいちばんのチビで、おっぱい争奪戦にも敗れっぱなしだったあのルー君が・・・
 キャラだち路線まっしぐらでなんだかマヌーだったルー君が・・・!

 マヌーかどうかはともかく、彼のりっぱな成長ぶりには感慨つきぬワタシであった。

 しかしルーくん、さすがに微妙なお年頃というべきか、ちょっぴり人見知りして「ココはどこ?このでっかいにいちゃんたちはダレ?!」と腰がひけている。一ヶ月ほど前の里帰りでは、なんの違和感もなくみんなと遊んでいたのにねぇ。知恵がついちゃったんだね・・・(しみじみ)

 なんだかびくびくと椅子の下でようすをうかがっていたルーくんが平常心をとりもどすきっかけになったのは、なんとアイノであった。
 お客さんが来ているといつもひたすら気配を消してびくびくと隠れまくってやりすごそうとするアイノだが、「うちに誰かしらない猫が来ている!」という事実のまえにはさすがに恐怖より好奇心が勝ったらしい。最初は扉の影から「じーっ」と視線を送っていたアイたろう、まるでだるまさんがころんだのように「ん?」とニンゲンが目をやるたびに少しずつ少しずつこちらに近づいてきて、ついに居間のすみっこでルーくんをくんくん嗅ぐところまで到達したのである。

 「ココロがきれいな人にしか見えない」といわれたまぼろしのしろねこ・アイノ。
 今ついにその謎のぞうきん色の姿が白日の元にさらされるときが来た!

 っていうか我々は毎日見てるからめずらしくもなんともないけど。要するにただのヘンな猫だ。(・・・・・)

 とにかくアイノとごあいさつしたルーくん、どういうわけか妙にアイたろうが気に入ってしまったらしい。それまでちょっぴり緊張していたこともすっかり忘れた様子でアイノについてあっちへ行ったりこっちへ行ったり、急に自然体に戻っているではないか。
 アイノが好きだなんて変わり者!っていうか、やっぱり血は争えないねぇ。思えばオマエの父さんもアイノが好きで、禁断の愛といわれてもモーホーコンビといわれても意に介せず、いつもべったりひっついてたもんさ・・・でもふたりの愛はおわったらしいけどね。ああ終わってよかった。(←ひどい)

 ところで他の猫たちはどういう反応をしたかというと。
 スオミ様はまず出会い頭に「アンタ無礼よ!顔見ればわかるのよ。無礼者、頭が高い!頭が高い!頭が高い!!」と猫パンチ三連発でかるーく機先を制して我々を唖然とさせ、カールは「だれかな。だれかな。あそぶかな。」とごろーんとおなかだして「あそぼ」ポーズでじゃれついていたが、どう見てもコレが自分の息子だとは絶対にわかってないなというばかばかなカンジががっくりであり、アイノは前述のとおりだるまさんがころんだであり、こゆめは。

 そうなんです、こゆめがね。なんとなくわかってるみたいなのが泣けるんです。
 こゆめこそ本来すごく人見知り、というか猫見知りする子のはずなのに、くんくん嗅ぎに来て確認してからは怒りもこわがりもいやがりもせずにホントにいつも通りに過ごしているのである。いくらなんでももう覚えてないと思ったのだが、これはもしかしたらうすうす気づいているんじゃないかと思わせる態度でなんとルーくんをなめてやったりもして、「こゆたん、やっぱりなんていいお母さんなのっ!」とワタシを感動させたのであった。

 でもその数時間後、しつこいルーくんに「しゃーっ!」って吹いてたけどね。
 ・・・・・・
 猫の親子愛って、親子愛って・・・!!

ちょっとぴんボケでよくわからないと思うけど、こゆめがルーくんをなめている。号泣。
こっちはゼロ距離。上の写真と比べてください。
やはり母と息子の絆は違う。(?)

 しかし、こんなのはまだ甘かった。(←?)
 真の感慨はルーくんの飼い主さんが去ってしまったあとに訪れたのである。
 ルーくんって、ルーくんって・・・!

 という話は長くなりそうなのでまた次回。だってぇ、だいすきなドレスデン国立歌劇場管の番組みてたからもう朝なんだもん。(・・・・) そういえばBSのクラシック深夜番組ってこのあいだまで土曜の夜にやってたのに、4月から金曜の夜に変わっちゃったよね。こまるなぁもう、勝手に変えちゃ。(←?)
 では、かしゅかしゅーとしたなんともいえないヴァイオリンの音に酔いしれつつ、おやすみなさい!やっぱしいいなぁ、どれすでん。ヒゲはきらいだけど。



 続・親子
(4月22日)

 さて、この週末我が家に滞在したカールとこゆめの息子ルーくん。ココがじぶんちではないということにもなぜか飼い主さんがいないということにもあんまり気づいてない様子ぽやーんと楽しそうに過ごしていた彼は、すでに昨夜ぽやーんとしたまんまおうちに帰っていっちゃったのでもう現物はいないのだが、とりあえず今日は前回の続きということで。えーと、彼の何がワタシを瞠目させたのかというお話でしたね。ではひとことで言っちゃいましょう。

 ちょっとちょっと、この子はどーーしてこんなにカールあかおに似ているんだ!!

 ・・・・・・
 いや、そんなことは最初からわかってましたね。すいません、つまんないオチで。でも今回はじめて長時間あかおとルーくんが一緒に過ごしているのを見ていて、この親子はいったいなぜココまで似ているのだろうかと遺伝子の神秘に思いを馳せずにはいられない我々だったのである。

 なんたって、そのそっくりさんぶりの最たるところは顔ではない。
 もちろん謎のくるりん尻尾や背中の骨格の独特のなめらかさなども似ていることは似ているのだが、もっとも似ていると実感されるのはそのキャラである。そして行動様式である。

 そうなんです。ルーくんはうるさい!!

 思えばあかおというヤツは、よく言えば他の子の何倍も存在感があっていちいち目立つ猫であり、わるく言えば妙にうるさくてうっとおしい猫だ。おかげでヤツが単身赴任に出ていたときは、カールいっぴきいないだけで猫が5ひきくらい減ったようなカンジがしてなんだかさびしかったものだが、帰ってくれば来たで「オマエうるさーーい!」という気持ちにさせられてあんまり大事にしてもらえないというビミョーにあわれなスタンスの猫だったりするカール。しかしぽやーんと気がいいヤツなので、ジブンの不幸にはまったく気づいてないシアワセな猫・カール。カールあかおとはつまりそんなヤツなんである。

 もっとも、一歳の誕生日も過ぎ去勢もすませた今となってはさすがに少しはオトナになったようで、以前のようになにかうにゃうにゃいいながらどたばたと走り回って、他の子にいやがられようとしゃーしゃーいわれようと「あそぼあそぼ!!」とぴょんぴょん飛びついていって家庭内を浮遊猫毛だらけにし、あんまりしつこいのでみんなに怒られては「きゅるーん・・・」とかなしそうなむずかり声を出してころころ転がるというようなことは・・・

 ・・・・・・
 な、なくなったわけじゃないけどだいぶ減った。(・・・・・・)

 しかし、今回ホームステイに来たルーくんのうるさいことうるさいこと!のどだか鼻だかを鳴らす独特の「ぶー」という音声とともにひとりでどたばたと走り回り、ぶーぶーいいながらあかおと取っ組み合って遊び、さらにぶーぶーいいながらアイノとはげしく追いかけっこする。
 しかも、ぼーっと聞いていると「ぶー」「ぶー」という音声に混じって頻繁に「うぎゃ!」とか「にゃっ!」という悲鳴チックな声もするので、もしや精神年齢が同等なアイノやあかおあたりがチビ相手にやりすぎてるんじゃないかと心配になって見てみれば、なぜかルーくん、あかおにやられているときに叫んでるわけじゃなくって、自分のほうから飛びかかりながら「ぎゃう!」と興奮の自己悲鳴をあげているのである。

 ・・・はっきりいって、誰かにやられる前にひとりで叫びながら遊んでるヤツって初めて見ました。
 まるでひとりボケつっこみである。
 っていうかルーくん。キミ、うるさいよ。(笑)

 このうるささ、キャラの濃さ、そして環境が変わったことにもほとんど気づかないかのように妙にみんなに溶け込む屈託のない性格。
 似ている・・・ものすごーーく、あかおに似ている。そしてこゆめには全然似ていない。(・・・・)

 そういえばルーくんがまだ赤ちゃん猫だったころ、「ぶー」という表情があまりにもあかおに似ているので、彼を見ていると無性に単身赴任中のあかおに会いたくなったものだ。そしてダンナともども「この子はあかおに生き写しだねぇ!」と言い合っていたものである。
 だけど、冷静に見てみると実はルーくんの顔立ち自体はそんなにカールに似ているわけじゃなかったりする。こうして顔をならべてパーツパーツで比べてみればあら不思議、意外とクリソツでもないじゃないか。(参考写真参照) なのにどうしてあんなに「似ている!」と思ったのか。

 答えは明らかである。ほんのこねこのころから、醸し出す雰囲気というか動作のひとつひとつまでがカールあかおそっくりだったのだ。

 一緒に暮らしたこともない親子だっていうのに、こんなに本質的な部分でそっくりだっていうのはホント不思議なことである。こういうふたりを見ていると、遺伝子っていうのは明らかに顔や体のつくりのような物理的な部分だけでなく、性格とか雰囲気とか動きのクセのような、ある意味ファジィで数値化できないような部分についても強い影響力を持ってるのかもしれないなぁと実感せずにはいられない。ホント神秘的ですね。

ぼくくろた。ほんとはルーっていうんだよ。 ぼくあかお。ほんとはカールルドルフ(以下略)
(参考写真)
ねっ、実はそんなに似ていない。


でも中味は似たようなもの。
あかお5.75キロ。ルーくん2.50キロ。
「あそぼ」「キミだれ?」
しかし同じレベルで遊んでしまうばか親子。
「あそぼ」「だれかなぁ」
っていうか、この場合おばかなのは父だけか。・・・・
「まあいいや、あそぼー!」「わーい。えいえい」

 ちなみにこの親子、そこはかとなくマヌーな性格や行動パターンばかりでなく、くつろぐときのポーズや仕草、クルマの中ですぐもらす点などもそっくりであることを付け加えておきたい。

 そういえばルー君の滞在中、ダレのものともしれないウ○コのカケラが廊下にでーんと落ちていたんだよね・・・もちろん犯人はわからないんだけど、それを発見した直後に片足かついでいっしょうけんめい股間をなめるルーくんが目撃されていたのは事実である。

 ・・・・・・・
 まぁ、疑わしきは罰せずということで。法治国家ばんざい。(←?)

 とにかく今回のこねこホームステイはいろいろとおもしろくまた可愛かったです。やっぱりちっちゃい猫ってなんだかやわらかくっておいしそう・・・あわわ、かわいらしいですよね!ああっ、仔猫っていいですねー!しかし我が家にふたたび仔猫と暮らす日がくるかどうかは神のみぞ知る。っていうかそれはマジでスオミ様がお怒りになるからやめましょう。



 横浜市歌
(4月24日)

 三毛猫党でなぜとつぜん横浜市歌なのかと非常に怪訝に思う方も多いでしょうが、まぁこれは一応日記のコーナーだったみたいなので(・・・・)思いつきで書かせていただいております。あははは。というわけで今日は猫の出番なーし!キミたちはそっちでおとなしく寝てなさい。こゆたん、むずかるな。あかお、ごんごんするな。アイノ、ケツがきたないぞ!

 で、横浜市歌の話です。
 ワタシの心のふるさとはなんといっても生まれ育った大分県であり、どこが故郷かと言われれば春のレンゲのたんぼや菜の花畑や通学路から見えた海だったりするのだが、実は大分に住んだのは小学五年の途中までにすぎないのである。ホントに一番長く住んだ場所はそのあと十四年も住み続けた横浜市なのだし、中高大学と多感(?!)な時期を過ごした横浜のほうが真のふるさとといえないこともないのかも、と思ったり思わなかったりしたりしなかったり。(どっちだ!) でもヨコハマがふるさとなんて、なんか気恥ずかしくっていえないけどさ。そんなわたしはちょっぴりシャイな田舎もの???

 その「第二のふるさと」だからなのかなんなのか、小学校と中学校で習った「横浜市歌」が妙に忘れられなくて、いまだにソラで歌えてしまう。それどころか、時々思い出したようにまわってしまうのである。米なんか研ぎながら、「♪いーまはももふねもーもちふね♪」などとものすごい文語体の歌詞をゴキゲンに口ずさんでしまったりするのには我ながらブキミなものがある。

 ・・・ところで、ふつう「まわる」って表現で通じるんだろうか。念のため補足すると、我が家では(その曲が好きかキライかに関わらず)なぜかある曲がのろわれたようにアタマの中で再生され続けて止まらなくなっちゃう状態をさして「まわる」といってるんだけど。ありますよね、そういうことって。くっだらないCMソングが止まらなくなったり、大昔のヒット曲がエンドレス再生になっちゃったり。全然関係ありませんが、ワタシの定番まわりソングは「よろしく哀愁」「ブルー」「不二家ソフトエクレア」などです。ダンナは最近「魔弾の射手」がまわって困ってるらしいですが、ワタシは「リエンツィ」がまわってます。まぁどちらも似たようなもんですね!・・・・・・

 ホントに関係ない。力いっぱい関係ない!!

 とにかく、横浜市歌をエンドレスでまわすようなヘンなヤツはワタシだけかと思っていたら、土曜日にひさしぶりに会った小学校時代からの友人たちと話していて驚くべきことを聞いてしまった。中学卒業後うん十年、なんと皆さんいまだに「横浜市歌」が歌えるんだそうですのよ、奥様!
 それどころか今は学校の先生になってる友人曰く「横浜市で育ったコドモなら全員歌える」ので、コレが歌えるかどうかで真の横浜市民であることが判別可能なんだそうだ。そ、そうだったのか。ワタシだけがヘンなんじゃなかったのね!

 ちょっぴり安堵したワタシだったが、この歌がオトナになってから妙に心に迫ってきた(?)のにはわけがある。
 歌詞がものすごーーーくむずかしいのである。要するにそれが成長過程で初めてわかったからだ。

 だってだって、小学生に「されば港の数多かれど、この横浜に勝るあらめや」ですよ。「あらめや」!おぼえてますか、古文で習った已然形接続。
 この歌のみならず、子供のときはよく意味もわからないまま丸暗記で歌っていた歌詞が、オトナになって古文漢文などを習ってから「ああ、そうだったのか!」と目からウロコになることってけっこうあるんじゃないだろうか。現にこの話をきいたうちのダンナは「仰げば尊し」がそうだったといっていた。「今こそわかれめ」である。

 ・・・・・・
 そうかぁ!あれも已然形だ!!「こそ+已然形」の強調ですね。いわれるまで考えても見なかったよ・・・って、ゴホゴホ。まぁそういうこともありますって。(・・・・)

 言われてみると「今こそわかれめ」なんて、小さいときは「分かれ目」なのかと思っていた。うーん、日本語って美しく奥深いですね!中学や高校で習う古文だってこのように役に立つのである。若人はもっと勉強しよう。(←?)
 そして教える側にも「こんなのはむずかしくて理解できないだろうから子供に教えるのはやめよう」なんつー安易な結論を出すのはやめてほしい。思うにワタシにとって「横浜市歌」の歌詞は、わからないながらも不思議な格調の高さと美しさがあったからずっと心に残っていて、ある日突然「そうだったのか!」とわかったのである。難しくても普遍的なものはあるし、わかりにくくても美しいものはきっとある。相手が子供だからこそ、手加減なしにホンモノを教えてほしい。っていうか、そういうものを教えなくてなにを教えるのだ。

 などと無意味にエキサイトしてしまったが(???)、実は今回友達と話していて初めて知ったことが!なんとワタシがどうしても忘れられなかったあの「横浜市歌」の作詞者はかの森鴎外先生だったんだそうです。あらー。そりゃ格調高いはずでした!お、おみそれしました・・・っていうか、子供心に思ってたんだよね。歌詞は妙に心に残るけど、曲はたいしたこと・・・ゴホゴホ。いや、曲はイマイチなのになんでこんなに記憶に残るのかフシギで・・・って、ゴホゴホゴホ!!

 ただいまの日記に一部不穏当な点があったことをお詫びいたします。

 では最後に、検索で発見した「横浜市歌」のページはコチラです。ヨコハマ市民の方にはなつかしく、そうでないかたには「へー、こんなのあったのかぁ」とごらんいただきましょう! おおっ、楽譜まで。なつかしー。っていうか、ワタシが覚えてたのと細部がちがうなぁ・・・歌詞はカンペキなのに、曲だけ・・・・!



 犬の思い出
(4月27日)

 さて、バイトをはじめて一週間。電車に乗ることにもSUICAの使い方にも慣れてきたけど、依然として夜型生活が改善できないために若干へろへろ気味なワタシである。
 それでもバイトから帰ってきて玄関に入ると、「足音でわかったのよ!」とでもいうかのようにスオミがしっぽぴんぴんで目の前にスタンバっているんだからもうーーー!!(←のろけ) そういえば二日続けて家を空けると、心なしか他の連中も「あっ、かえってきたね」「かえってきたよ!」とわらわら湧いてきて濃厚にお出迎えしてくれるような気がする。もしかしてさびしかったのかしら♪愛の再確認のためにも、たまにお仕事なんかしてみるのもいいですねぇ。へへへ。(←?!)

 しかし玄関で待ってくれてるすおちゃんを見ると、まるで犬と暮らしているような気さえしてしまうなぁ。そういえばワタシには、子供の頃に飼っていた犬のことを思い出すたびに目に浮かぶ光景がある。
 当時の家はちょっと高台にあって、バス停がある国道と家の間には畑があった。ちなみに家はマジで高台にあったので、反対側に少し行くと一面の田んぼが見える場所もありました。畑と田んぼと竹林に囲まれた我が家、さすがは九州の田舎である。でも田んぼってすごくキレイなんですよ。夏の青も秋の金色もいいし、春になるとレンゲの花で埋まってピンク色になるの。子供の頃をああいう場所で過ごせたことはラッキーだったと思うワタシであった。ただし。

 近所でばんばんヘビも出たけどね。・・・

 下水道を泳ぐヘビを見たときと、木の上でとぐろ巻いてるヘビを見たときは腰がぬけたなぁ。(しみじみ)
 それに、未確認異様生物も続々登場するのがイナカである。
 家の中にニンゲンの手のひら大のクモが出たりとか、洗濯物の上にムカデがいたりとか・・・(泣)

 う、うーむ。コドモのときならいいけど、オトナになった今となってはとても順応できそうもないな。たかがアクマ虫でキーキーいってるようじゃ、巨大クモやムカデには対抗できっこない。あ、そういうときのために猫を常備しておけばいいのか!・・・って、だからそういう話をしているのじゃなーい!

 では話を戻して。バスが走る国道から家まではホントはちゃんとした広い舗装道もあったんだけど、この畑の脇をたらたらと登っていくとちょうど家の裏手から玄関のほうへ回って帰れる近道になっていた。今思えば畑だから夜はすぐ暗くなるし人気はないし、実はけっこう危険なスポットだったような気もするが、悪い人がいないところでよかったです。

 とにかく一面に畑で視界をさえぎるものが何もないので、ずーーっと下のほうからすぐに家の裏のフェンスが見える。このフェンスと、フェンスの土台に積まれた数段のブロックの間にはごく細い隙間があった。そして犬小屋はちょうどこちら側に置かれていたのである。・・今でこそ「犬小屋の中でひとりで過ごさせていたなんて、なんてかわいそうなことをしてたんだろう!」と思うが、当時は「犬は庭で飼うもの」だったんだよねぇ。最近は大型犬でもおうちの中で飼う人が多いらしいし、現代の犬たちはあの頃に比べたらだいぶしあわせなんじゃないだろうか。

 で、学校の帰りや遊びの帰りにワタシがこの畑の脇の道をとぼとぼ歩いていくと、いつもいつもこちらの目がとらえられるよりもずーっと早く、フェンスの隙間から「ぴょこん」と茶色い頭がのぞいていたのである。雨の日も風の日も、絶対に。

 そのかわいさ、けなげさ!

 遠すぎるうえに隙間が小さいのでほんとうに顔しか見えないのだが、きれいな黒い目がじっとこちらをみつめていて、ちぎれそうに尻尾を振っている。見なくてもわかる。どんな日だって、あの小さい茶色い頭が一途にのぞいているのを見るとすごくしあわせな気持ちになれたもんである。
 何十年も経った(←!?)今でも、夕方の薄暗い空気の中でぴょこんとのぞいたちいさな頭、なんの濁りも打算もなくひたすらまっすぐにニンゲンを慕う犬の姿は忘れることができない。あんまり忘れられないから、たぶんもう犬は飼いたくない。

 ・・・と書いている背後で、なんかしらないがテレビから「ラ・ボエーム」の最後のところが流れていたりするのは何なんでしょう。これってイジメ?あああ、美しいものというのはナゼ訳もなくナミダを誘うのだろう。いや、この曲の場合わけはあるのか。関係ないけどマイフェイバリットアリアは「冷たい手を」だったりします。いや、ただただ美しいから。
 そしてなんだってこんなときに、赤い柴犬猫・カールが「ふにゃん!」とかいいながらあからさまに甘えてくるんでしょう。もしかしてこれもイジメ?っていうか重いしデカいしジャマだから、これはほんとにイヤガラセかもしれない。そうそう、きのう近所を散歩してるややブサイクめな柴犬ちゃんを見たんだけど、色といいサイズといい立ち耳巻き尾といい、ものすごーーーくカールに似ていた。あ、あかお・・・キミって・・・

 そんなこんなで、今はなぜか一途でけなげな犬ではなくばかばかでお気楽な猫ズと暮らす流転の人生を送っているワタシなわけだが、この「先回りしておむかえスオミ」を見るとどうもいけない。犬を思い出してしまうのである。また特にすおちゃんの目には(気のせいかもしれないが)ワタシへの愛!があふれているので、ついあの犬の瞳を連想してしまうのもいけない。

 ああっ、すおちゃーーん。キミはなんてかわいいんだ。もう僕はキミなしでは生きていけない!

 ・・・と愛情大爆発してからよーーく見ると、なんか玄関に鈴の入ったボールがころがっていたりするんだよね。もしかして、たまたまボールで遊んでいてココにいたらワタシが帰ってきたなんてことは・・・・・・

 ・・・・・・
 ない。(←ト書き:自分に言い聞かせるように)
 たぶんない。きっとない。
 というわけですおちゃんはジョブチェンジした!今日からパラディン、じゃなくって「お迎えすおちゃん」に認定!(←?)

 まぁ猫飼いのニンゲンなんてみんなこんな風に勘違いでシアワセになれるドーパミン過多なタイプが多いんでしょうね、きっと。冒頭でお伝えした「わらわらお迎え猫ズ」も、要するにゴハンのお皿が空になってたから「メシくれ、メシー!」と言いにきただけだったみたいだし。・・・・・・

 ふっ。(達観)

 きょうも猫で悟れるワタシであった。



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