Text - Diary - Past - February,2001
01.02.01 | ・ | 何とかかんとか |
この数日、いろいろなサイトを見学して回ってます。先日のオフで知り合った人たちの個人サイトを、ですね。 人間道場という、いろんな意味で“濃い”サイトのオフに集まった人たちだけあって、皆さんそれぞれのサイトの内容も実に多様かつ個性的でした。誰もがちゃんと自分なりのカラーやスタイルというものを持っていて、オリジナリティあふれる世界を展開しているのです。ちょっとした日記などでも、読み手を引き込んでしまう特別なチカラを持った、文才ある人が多いのも印象に残ります。 こういうのを見せられると、俄然、自分も頑張らねば! と奮起させられるというもの。さて、というわけで改めて自分のサイトを見直してみるに、いつの間にやら、もう2ヶ月近くも更新してなかった……なんてこったい。 正直なところ、サイトの更新ということに関して、モチベーションを見失ってしまっていたのは事実です。すっかり来訪者の数も減ってしまいましたし、サイトそのものの存続意義について考えるようなことも何度もありました。 忙しかったから、の一言で片付けるのは簡単です。でもやはりこうして公開し続けている以上、せっかく来てくれる人のためにも、そしてなにより自分自身の納得のためにも、最低限のことはやっていかなければと改めて思ったのでありました。 公開してからもう2年半にもなるというのに、まだ手つかずのコンテンツとかもいっぱいありますしね。我ながら、ひどい話です。ここ読んで下さってくれている皆さん、なんとか充実したサイトにするよう前向きにやって行く所存ですので、どうぞもう少しお付き合い下さいませ。ミステナイデ。 |
01.02.05 | ・ | つながり |
ハードディスクのバックアップを取りつつ、その内容を整理していたら、何やら懐かしいものを見付けてしまいました。 2年ほど前、ある友人と頻繁にやり取りしていたメールの束です。 それを何となく読んでいるうち、当時の楽しい思い出が甦ってきて、無性にその友人に連絡を取ってみたくなりました。ある時期から、ぱたりとメールの返事が来なくなり、それきり交流も途絶えてしまっていたのです。 こういう事は思い付いたら勢いでやってしまうに限ります。 (実はその時もう、けっこう遅い時間になってしまっていたんですよね。思い返してみれば非常識なことをしたもんです。それについては、まったく申し訳なく思ってます) その友人は電話に出てくれました。本当に久しぶりに聞く声だったけど、でも相変わらず元気そうで、なんだかホッとしてしまいました。 メールの返信がなくなったのは、パソコンが壊れてしまったからだそうな。修理しようと思いつつ、新機種に買い換えた方がマシかという迷いもあって、そのまま放置してあったとのこと。 お互いの近況とか、それほど多くは話せなかったけど、でもすごく嬉しかった。 だけど同時に、はっきり知らされることにもなってしまいました。 その友人にとって、私という存在はもう必要とされてないんだ、という事を。 もちろん、向こうがそうストレートに明言したわけじゃないけれど。 言葉の端々から、それは痛いほどはっきりと伝わってきました。 わかったよ、もうメールも電話もしないよ。これ以上、嫌がられたくないもの。 でも。 ――トモダチって、そういうもんなの? いくら仲良くしていた時期があったとしても、時間や距離によって、どんどん薄められてしまうようなもの? 具体的に嫌われるきっかけや理由があったならまだ納得できます。むしろその方がすっきりする。 でもそれすらなくて、単に「どうでもよくなった」。要は、当時の交流も、俺が信じていたほどの深さなんて全然なくて、あくまで刹那的なものでしかなかったってことだね。 今さらながら、すごくショックだった。自分にとっては、ほんとに大切な存在だったから。 受話器を置いたあとになって、いつの間にか泣いていた自分に気付いた。まるきりバカみたいです。 こうやって自分でわざわざ哀しみを呼び込んで、それで勝手に傷付いたり落ち込んだり。 そんなことばかりいつまで繰り返せば気が済むのだろう、俺という愚か者は。 |
01.02.06 | ・ | ヒゲと母音 |
特に理由もなく、ここ1週間ばかりヒゲを伸ばしっぱなしにしている私。ちょっとヘンな感じの顔になってて、自分ひとり面白がってます。 でも、周囲の評判は非常に悪い上、変な感じというよりむしろ『変人』と言われかねない風貌になってしまってるのが問題といえば問題。やっぱりこういうのって、似合う人とそうでない人がいるんだな。というか、元がカッコ良くさえあれば何でもありというか。 どっちみち週末には、このおヒゲさんともおさらばする運命。一度はショーン・コネリーばりの髭モジャになりたいのですが、なかなか叶えられません。ちょっと残念。 今日はCDの収穫が二つほど。 以下、その感想の長文になるので、興味ない人は飛ばして下され。マイナー路線だし。 まずは川村結花のニューシングル『ファンタジー』。久しぶりの新譜ということで期待してたのですが……ん〜、イマイチでした。 なんだろ、アレンジのノリが軽すぎるのかなあ。詞はいいので、例えばピアノ弾き語りなどのアコースティックな感じだったら、また全然評価は違ってくる気がするんですが。 2曲目『また会えるふりしてね』も、詞はいいんですよ、すごく。
これで曲さえ良ければ……惜しいっ。 この人は結局、アルバム『ラッシュ・ライフ』の頃が一番良かったのかなー。『夜空ノムコウ』のセルフカバーも収録された、この希代の名盤は、それこそ擦り切れるほど聴いてますよ。ほんとはそれ以前の、インディーズ時代のアルバムも聴いてみたいんですけど、これがどうしても手に入らなくて……。ぜひ再販してもらいたいもんです。 もう一つは、これも待ってました、ガーネットクロウの1stアルバム『ファースト・サウンドスケープ』。こちらはかなーりグッドな内容でした。 これまで、独特のクリアな雰囲気や憂いを帯びたメロディとボーカルは好きだったものの、詞がパンチに欠けるせいか、今ひとつインパクトの弱いイメージが拭えずにいました。でも今回のアルバムで、バンドとしての方向性というものがだいぶ明確になり、彼らなりの“色”を出すことに成功できているように思います。 名曲『二人のロケット』をはじめとして、シングル曲はほとんど網羅しているし、新曲も聴いていて気持ちいいものばかり。今のところ、アルバムのサブタイトルにもなっている『水のない晴れた海へ』や、『Rhythm』などがお気に入りです。ガーネットクロウをまだ聴いたことないという人にも、入門編としてお薦めできるアルバムになってますよ。 とはいえ、ムード先行でメッセージ不足になってしまっている歌詞のほうは、やはりまだ今後の課題として残るでしょうね。彼らはルックス面も恵まれているし、これから大きく伸びる潜在力を充分に持っているはず。個人的にはかなり応援してます。 3月には鬼束と宇多田のアルバムも出るらしいし、あともう一つ最近お気に入りのユニット、スクープオンサムバディのアルバムも春先には出るらしいし、楽しみいっぱいです。わくわく。 それはそうと、近くのビデオレンタル屋で、恒例の100円セールがありました。つい勢いで5本もまとめ借りしてしまったのですが(これも恒例)、これを一泊二日でどうやって観尽くせというのだろうか。ま、最低でも2本観られればモトは取れるんでいいんですけどね……。ほんと安物売りに弱いワタシ。 |
01.02.07 | ・ | 収穫 |
眠気と闘いながらがんばってはみましたが、5本も借りたビデオのうち、観られたのは結局2本だけでした……。当然といえば当然の結果ですね。なんとか最低ラインの2本をクリアしたことで、金銭的に損はしてないのが救いかな。 観たのは『ストレイト・ストーリー』と『フォーエバー・フィーバー』。前者はタイトルが出た瞬間からラストまで作品世界にどっぷりハマり、後者は逆にラストまで苦笑の連続という、全く対照的な感想が残ることとなりました。 一方、観られずじまいのまま返したのは『スリーピー・ホロウ』、『スリー・キングス』、『シーズ・オール・ザット』の3本。内容はそれぞれ、ホラー、アクション、ラブコメ。一体どういう基準でセレクトしてんだ、と自分でも思います。観損ねて大損害だったのもあるんだろうなあ。この3本も近いうちにチェックし直さなければ〜。 |
01.02.08 | ・ | 鍋暖房 |
私の部屋にはまともな暖房器具がありません。部屋に備え付けのエアコンが一応あるにはあるんですが、これがまったくもって利きゃあしない、単なる電気食いマシーンでしかないのです。仕方なくコタツに入りっぱなしでいると、今度は優しい眠気が容赦なく襲ってきやがります。どうしたらいいんだ、俺。 しかし最近、画期的な暖房法を発明したんですよ。それは、「ナベで湯を沸かすこと」。1Kという部屋の狭さを逆に利用して、湿度を高めることで暖房効率を上げつつ、同時に冬の乾燥も防げるという、一石二鳥のこの素晴らしさ! 私もたまにはいい発想するじゃないですか。捨てたもんじゃないぞ、俺。 ……とか思っていたら、この“ナベ暖房”、今週号の『OL進化論』で、しっかりネタにされてました……。誰でも考えつくようなことだったんですね。自分の浅はかさが恥ずかしいっす。ダメじゃん、俺……。 (余談ですが、何か中国の故事っぽく聞こえる『一石二鳥』というこの格言、実はイギリスが発祥の地だそうな。原語で言うと、“killing two birds with one stone”。その語呂の良さにナットクです) |
01.02.09 | ・ | 体力メーター |
週末がダルいのは今に始まった事じゃないけど、今日のダルさは格別でした。実際に眠ったりまではいかなかったにせよ、脳は半分死んでたも同然です。どんな作業してたかよく覚えてないくらいに(←それはいつもだが)。 相変わらず食欲もないまま、カップケーキ1個に牛乳、という豪勢な夕食を食べていた時、電話が鳴りました。 出てみると、おなじみのK氏の声。……が、どうも様子がおかしいのです。まるでマラソンし終えた直後のように、ぜいぜいと息を吐きながら、かすれた声で喋りかけてきます。 「……よ、よお〜、俺だよ」 「なんだ、どしたんだ一体? どっかから走ってきたのか?」 「……ち、違うよ……どうやら、風邪、ひいちゃったみたいでさ……完全に呼吸困難になっちゃってるんだよね。……インフルエンザなんだよな、どー考えても……」 「えーっ、大丈夫なのかよ? 昨日の雨に当てられでもしたのかな」 「なんだか知らんけど、とにかく完全に体力ゼロ状態だな……。もし今『マラソン』とかのコマンド押したら、ぜってー病院送りになるね。ブブー、とかブザー鳴って」 「ああ、間違いないね(しかし、なんでもゲーム化人生だな)。――そういえば、遊ぶ、って約束してたんだっけ」 「そうなんだよ、でも、これじゃちょっと行けそうにないからさ……ごめんな、ほんと」 「いいよ、そんなことは。それよりゆっくり休んで、体力メーター復活させてくれよな」 そうか、風邪だったのか……。なるほど、今日の私が妙にダルかったのは、もしかしたら若干風邪気味だったせいなのかも知れないな。ちょっと気を付けないと。 あるいは昨日の夜、日記の更新作業やってたせいかしら……明け方4時近くまで。でもそんなのは些細なこと。だってこの1週間で、2ヶ月分くらいの日記をまとめて更新したんだもの、無理ないよ。自分で言うのもなんだけど、エライと思うぞ、俺。 (↑こういうバカモノは放っておいて、皆さんはどうぞ、自分のカラダをいたわって下さいね。せっかくの週末休みを寝て過ごすなんて勿体ないことにならないように) |
01.02.10 | ・ | 充填 |
明日はちょっとしたオフのようなものを予定しています。参加者は今のところ自分を含めて4人、というこぢんまりした集まりではありますが、それでも歴としたオフには違いありません。初顔合わせになる組み合わせもあることだし、久しぶりにカラオケで燃えられそうなので、かなり楽しみです。 ……だというのに、今日は昨日よりさらに輪を掛けて、体がダルくてたまりませんでした。もう何にもやる気なしのまま、部屋ん中でナメクジ状態です。 しかし、ここで私がふと思い当たったことがあります。 ――こりゃもしかして、ろくにモノを食べてないのが原因の、単なる栄養失調なのでは……? そういえば今朝もスパゲッティをちょっと茹でて食べただけで、しかもそれ以降何も食べてません。昨日の夕食(日記参照の事)の事も考え合わせれば、パワーなんて出ないのがむしろ当たり前なんじゃないのか。 うむ、そうだ、そうに違いない。そう決めた私は、速攻で近所の定食屋さんに行きました。 そして、栄養満点のカキフライ定食を食べました。 物足りないので、鉄板焼きそばも食べました。 しょっぱいものばかり食べたせいか無性に甘いものが欲しくなったので、スーパーで買った草もちを食べました。 ちょっと食べ過ぎたかなと思ったので、おなかの調子を整えるため、ヨーグルトを食べながらこの日記を書いてます。 ……なんだ、食べようと思えば食べられるんじゃないか、俺。 何はともあれこれで充電完了、あとは明日に備えて早めに寝るだけです。どんな展開になるんだろう、わくわくです。 とりあえず、雪だけは降りませんようにと、しっかり願っておくことにします。 |
01.02.11 | ・ | 宴の行方 |
とりあえず雪は降りませんでした。そのことだけでも、神に感謝。どこの神だか知んないけど。 さて、この日は渋谷で友人たちと一日過ごす予定になっています。メンバー的に、どういう展開になるか予想がまるで付かなかったので、正直なところ期待半分不安半分って感じでした。だってボク、人見知りするほうだしー。 そんなスカタンな男の期待と不安、どちらが的中したか、はてさて――。 まずは映画『ペイ・フォワード』の鑑賞から。 ……う〜ん、これがねえ……。「終わり良ければすべて良し」って言葉があるじゃないですか。あれのまるっきり逆パターンの映画だったんですよね……。 感動するシーンもいっぱいあったし、俳優たちの演技も良かった。基本的にはかなり好きなタイプの映画です。 でもやっぱり、あのラストには納得できませんね。それまでの感動を台無しにされてしまった気分でしたよ。 この時点で一緒にいたのは、はにぃさん一人だけでした。彼女はかなりツボに入っていたようで、随所でハンカチのお世話になってた様子です。彼女としてはラストまで満足みたいでしたね。そのあたり、男女の感性の違いってのもあるのかなー。 「シアワセ」ってやつを追い続けた者の行く末、という意味で、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』と見比べてみるのも面白いかも知れません。映画そのものは、ワタシ的にはどっちもお薦めできませんけど。 観賞後、まずはキヨシさん、次いで桃の紅茶さん(以下、桃さんと記します)と合流しました。 はにぃさんとお二人とは初顔合わせです。さらに私自身も、お二人とは前回のオフでちらりと顔を合わせた程度でほとんどお話もしてない状態だったので、わりと緊張しちゃってたのです。 でも、そこはキヨシさん&桃さんの人柄の良さか、ハンバーガー屋での1時間ばかりのトークで、すっかり打ち解けてしまいました。いやあ、ふたりとも面白い面白い。 実は最初、この4人で集まるって決まった時、「わりとフツーっぽい人たちばかりだな」って印象があったんです。前回のオフ会の時には、キヨシさんからも桃さんからも、どちらかといえば大人しそうなイメージを受けたもので。掲示板などでも、すごくまともなことしか書いてないし。 でもそれは、周囲の人たちがあまりに濃すぎるから、相対的に薄く見えたってだけのことだったんですね……。そしてそれは、ハンバーガー屋の後に行ったカラオケ屋で、さらにはっきりとした確信に変わることになります。 カラオケも、最初のうちこそみんな無難な歌ばかり歌ってたんですよ。しかし場が盛り上がり、酒が回ってくる頃になると、それにつれて4人ともどんどんヒートアップしてゆきました。外行きの服を脱ぎ捨てたわけですな。曲のセレクトも、いったんタガが外れると、みんなどんどんウケ狙いに走ってゆきました。いいぞいいぞ。 そしてまた、みんながみんな、カラオケがうまい! 桃さんは抜群の声量と、ツボを心得た体育会系のノリでもって場を大いに盛り上げてくれましたし、はにぃさんもいつもながらの安定した歌唱力で聴かせてくれました。 しかし中でも素晴らしかったのが、キヨシさんの堂々たる歌いっぷりです。音域が広く声量も充分にあり、音程の取り方も確かで、聴き応え充分でした。ラルクの『ネオ・ユニバース』なんか、もう一回聴かせてもらいたいくらい上手でしたよー。ううむ、唸らざるをえませんな。 存分にカラオケを楽しんだ後は、居酒屋で軽く飲みです。 しかし、はにぃさんを除く野郎3人組は、すでにテンションがかなり高まっており、会話の内容も相当イッちゃってました。おかげで私は爆笑しっぱなしだったんですけど、はにぃさんは、半ば呆れたように引いちゃってましたね。ちょっと申し訳なかったかな……。でも、いいブレーキ役になってくれてましたよ。はにぃさんがいなかったら、3人組はどこまで暴走するか分からないような勢いになってたので。 トータル的には、かなり楽しめた集まりでした。不安やら何やらは、まったくの杞憂に終わりましたね。 で、他の皆さんの、まきひさに対する感想はどうだったか? それを掲示板などから拾って要約すると……。 ・はにぃさん:「てめー、飛ばしすぎなんだよ!」 ・桃さん:「てめー、結局自分が歌いたかっただけじゃねーか!」 ・キヨシさん:「てめー、僕は腹が減りました!」 ……反論の余地、ナシ。 でも、また遊ぼう。ね。 |
01.02.14 | ・ | アメリカ人によるアメリカ人的なアタック |
笑わないで下さいね。今ごろんなって、ウルティマオンライン(UO)ってやつにちょっとハマっちゃってます。 越後氏に手取り足取り教えてもらったのは、一体どんだけ前のことだと思ってるんでしょうかね、この男は。 まあ、ハマってるといっても、キャラクターをうんと育て上げようとか、強いモンスター倒してレアな宝物を手に入れようとか、そういう野望みたいなものはまだ全然抱いてなくて。ネット世界の住民たち相手に、もっぱらチャット中心に楽しんでます。 普通のチャットと違って、個々のキャラクターの外見やら仕草も目に見えるし、もちろんその気になれば協力して冒険することもできる。それが楽しいのです。 私がこのゲームを長いこと遠ざけてたのは、やはりその敷居の高さゆえですね。出来ることが多いのはいいんですが、そのためにかえって何をしたらいいのやらさっぱり分からない。特に最初のうちは、それこそ異世界にいきなり放り込まれたような気分で、おろおろと右往左往するばかりです。 しかし、他のプレイヤーたちに話しかけていくうち、次第に光が見えてきます。なかには本当に懇切丁寧に教えてくれるベテランプレイヤーさんもいて、ここまでしてもらっていいのか不安になるくらいの時さえありました。 そうこうしているうちに友達などが出来てくると、がぜん面白くなってきます。お互いに情報交換しつつ、能力や装備の比べっこしたり、単なる世間話に興じてみたり。 このゲームでは餓死という概念がなく、それゆえ無理してお金を稼ぐ必要もありません。一応おなかが空いてパワーダウンしたりもしますが、食料は自分で狩りなどして自給自足できるので、単純に町中をふらふら歩いて遊んでばかりいたとしてもまったく問題ないのです。 そういう意味での気楽さに気付いてしまえば、このゲームはじっくりのんびり遊ぶのに最適であるということが分かります。うむ、これはヒットするのも頷けるなあ、などと今さらながら感心させられたりしてます。 さてこのゲームでは、アクセスするポイントによって、同じマップを舞台にしていながらまったく別の世界が展開されているという、一種のパラレルワールドのような構造になっています。日本のアクセスポイントなら当然日本語で会話が通じますし、逆に海外では英語などでしかまったく通じなかったりします。 ある程度ゲームに慣れてきた私は、これを逆利用して、あえて海外のサーバに行ってみたりもしてます。海外でチャットする事で、少しは英語力の向上につながるかなと。ゲームで楽しく学ぼう、って考えがセコいですね。まあ許してやって下さい。 それでですね、先日、海外のサーバで遊んでたら、こんな事があったのです。 私は町なかで見掛けた暇そうなプレイヤーさんに、手当たり次第に声をかけまくってました(←迷惑)。そんな中、とある男性プレイヤーに出会いました。カタコトの英語で話しかける私に、その男性は気さくに返事を返してくれました。「はろー」あたりから始まって、とりあえず会話を繋いでゆきます。 「――ところで」と、私は訊いてみました。「あなたはどこからここに来たんですか?」 「それって、現実世界のどこからか、ってこと? 僕はオハイオ州からさ。キミは?」 「へー、オハイオかー、イイですねー(←何がイイんだよ)。私は日本からなんですよ」 「日本? なんでまた、そんな遠いところから?」 「英語の勉強になるかと思って……」 「ふーん、そりゃあエライな〜」 と、そこで彼からの逆質問。 「……でさ、キミは現実世界でも女の子なの?」 そのとき私はたまたま、女の子キャラクターを使って遊んでいたのです。その姿を見ての質問だったのでしょうが、この時つい、私はイケナイ悪戯心の誘惑に駆られてしまったんですね。 「――はい、そうです。24歳です(ひでえ、年齢詐称まで!)」 「わお、そりゃあいい! 僕は26。それに、ジャパニーズガール、大好きなんだよね〜」 「えっ、アメリカの人から見て、日本の女性って魅力的に見えるんですか?」 「なんでそんなこと訊くんだい? ジャパニーズガール、最高じゃないか! だってみんなカワイイもの!」 「え〜、でも、私はカワイくないですよぉ」 「いーや、キミも絶対カワイイはず! なんなら、賭けてもいいよ!」 ……なんでそこまでモロにアメリカ人なんだよ、オイ! 私はツッコミ入れてやりたい気持ちでいっぱいでした。やっぱりアメリカ人ってみんなこういうノリなんでしょうか。日本人だったら、この程度のことで「賭けてもいい」だなんて、そうは言えないですもんねえ。……だいいち、思いっきし外れてるし。 そのあとも熱烈なラブコールは続き、ほとほと弱っていたところへ、タイミングよく他のプレイヤーの人が会話に混ざってきてくれました。そのどさくさで、「じゃ、またお会いしましょうね〜」などと言いつつ、私はそそくさと退散しました。 それ以降、そのキャラクターでは遊んでません。許して。 教訓:その場の思いつきでネカマするのはヤメましょう。 |
01.02.16 | ・ | スーパーミステリー |
私のアパートの近くには、某有名大型スーパーマーケット(略称:ジャスコ)があります。これはそこで遭遇した、ちょっとしたビックリ二連発です。 まず最初。 部屋を掃除していた私はふと、コタツ布団がずいぶん汚れている事に気付きました。あちこちに得体の知れないシミがあるし、全体的に色もくすんでいる感じです。 考えてみると、このアパートに越してきてから4年というもの、一度としてクリーニングに出した覚えがありません。干すことさえロクにしていなかった気すらします。寝るほうの布団はまめに手入れしてるんですが、コタツ布団は部屋の一部として同化しているせいか、どうも盲点になってしまっていたようです。カーテンを洗うなんて思いつきもしないのと同じですな。 これはイカンと思った私は、さっそくクリーニングしてもらうことにしました。部屋の模様替えも兼ねて新しいのに取り替える、ということも考えてはいましたが、多少汚れているとはいえ、まだ実用にたえるものを無闇に処分してしまうのももったいないでしょう。 無理やり自転車に積み込んでクリーニング店に持ち込むと、費用自体は1500円ほどで大丈夫とのこと。思っていたより安くあがるので一安心。 ただ、クリーニングが仕上がるまでには1週間ばかりかかってしまうとも言われました。こりゃ結局、新しいのをもう1枚買うしかないか……と思いつつ、その布団はお店に預け、私はスーパーの家具売場に向かいました。 さてその家具売場を探ってみると、奇妙なことに、コタツ布団がなかなか見付けられません。普通の寝具布団は大安売りとかまでしているのに、です。私はやむなく店員さんに訊いてみました。すると、 「ああ、コタツ布団は、もう扱ってませんよ」 ええ〜!? まだこんなに寒いってのに? コタツはもうお役ご免って思われてるのか? 正直、驚きました。 まあ、買う人のほとんどは、コタツを使い始めるその頃に買うんだろうけど……それにしたって、まだ雪も降るこの時期に、まったく扱わないってものどうかと思うんだよな〜。 その後、仕方なく他の店などもあたってみましたが、やはりもうどこも扱いは止めてしまっているようでした。そういうもんなのかあ……。 結局、新しいのは買えず、古いのはクリーニング中ということで、私はこの先1週間、コタツ無しで過ごさなければならないことになりました。自分の読みの甘さを痛感した次第でございます。 で、もうひとつビックリを。 スーパーに寄ったついでに、私は食料品を少し買い込んでおくことにしました。 そういえば、キッチンの塩が切れかかってたな……賢明にもそのことに気付いた私は、調味料コーナーへと向かいます。 ひとくちに塩と言っても、今はずいぶんいろいろな種類があるようですね。なにしろ、塩だけでコーナーの一角が占められていたほどです。 そんな中で、まず私の目に付いたのは、小さなビン入りのもの。赤く丸いキャップで、透明のビンに『食卓塩』と書いてある、どこででも見かけるあれです。100g入りで、値段を見ると70円とあります。ふーむ、ま、そんなもんか。 しかし、塩っていうと何かにつけ使うものだし、もっと量が多いものでもいいかなと、私は棚を物色し始めました。すると、おぉ、あるある。箱入りで800g、これなんかお手頃でいいかも。どうせ容器は他のに移すし、賞味期限なんてないに等しいし……と思いつつ、値段を確かめてみました。すると、 ……えっ、140円……? ビン入りのより量が8倍で、値段はたったの2倍!? 私は目を疑い、もう一度値札を見直してみました。……間違いない、たしかに140円と書いてある。 何なんだろ、やっぱり、ビンのコストが高いのかなあ……それにしてもちょっと格差がありすぎでないかい、これは。 首をひねりながらも、さらに棚を眺めていた私に、しかし、さらに驚くべき事実が待ちかまえていたのです。 ビニール袋入り、1000g。 値段……110円。 おいおいおいおい! 量増えてんのに、なんでさらに安くなってんだよ! どーゆー価格体系なんじゃ、こりゃあ! これがね、それぞれのメーカーが違うとか、品質が違うとかで価格差が生まれてるなら、まだ分からなくもないですよ。でも、塩の販売は、財団法人の『塩事業センター』というところが一括しておこなってます。つまり、この3種類の塩は、パッケージが違うだけで、中身はまったく一緒のものなんですよ。だからこそ余計に解せないのです。 というか……袋入りのものから逆算して考えてみるに、今度は、ビン入りの値段が高すぎるように思えてきました。あんないかにもチープなデザインの赤キャップが、実は一番高価なアイテムだったとは……。自分の目利き能力の甘さを痛感した次第でございますですよ、ええ。 |
01.02.17 | ・ | 渋谷歩き |
渋谷で『ギャラクシー・クエスト』を観て、買い物。新しいスニーカーを買いました。 ちなみにコタツ布団は渋谷でも買えなかったです。ロフトとかハンズとかさんざん回ったんだけど。ちぇー。 |
01.02.18 | ・ | 同じ靴 |
今日は下北沢で買い物です。 そしたら、昨日買ったスニーカーが、あちこちの店で大安売りしてやがりました……大ガッカリ。 それが悔しくて、というわけではないけど、別のタイプのスニーカーをもう一足買いました。これでとりあえず、足回りはだいぶ充実してきたかな。もともと服装に無頓着な私は、ほっとくといつまでも同じ靴ばかり履いてたりするんで、気が向いた時くらいは一気に買いだめしちゃった方がいいのです。 |
01.02.19 | ・ | やり手の医師 |
先週の土曜あたりから、おでこのあちこちに、赤い腫れ物が出来始めました。 はじめは虫さされ程度にしか思ってなかったのだけど、だんだん酷く、範囲も広くなってきてしまったので、やはり我慢できずに皮膚科へ行きました。 私はその皮膚科には以前にもお世話になったことがあります。ここの先生はキャラクターがユニークな上、病状や薬についても詳しく説明してくれるので、変な話ですが、ひそかにファンだったりします。 診察室に通され、先生は私の状態を見た瞬間、 「おやおや、これは見事な“ヘルペス”ですねえ〜」 と、即断です。さすがプロ。 「ヘルペス……ですか?」聞き慣れない単語に、私は問い返してみました。 「そう。ヘルペスってのはね、言ってみれば水ぼうそうの一種みたいなものなの。カラダの免疫力が落ちたときに、体のどこかに潜んでたウィルスがうわーっと吹き出すような病気なわけです」 「免疫力が落ちたとき……っていうのは、例えばなにか栄養が足りないとか、そういうことでしょうか?」 「ははは、いやいやいや、そういう事じゃないですよ。普通に生活してる現代人で栄養が足りないなんて、まずあり得ません。むしろ栄養過多なくらいでしょう。 免疫力が落ちるっていうのは、疲れやストレスなどで、カラダやココロのパワーが落ちる、そういう事をいうんです。どうです、心当たり、あるんじゃないですか? 働き過ぎだとか、睡眠不足だとか、精神的なダメージだとか……」 「ああ……ありまくりますね、心当たり……」私は苦笑いするほかありません。 「でしょう。……とにかくね、しばらく安静にして疲れを取ること、これが大事。そうだね、今週いっぱいくらいは自宅で絶対安静。安静っていうのは、おとなしく寝てなさいってこと」 「えっ、今週いっぱい……? そんなにですか?」 「んー、別に、どーしても働きたい、ていうなら、そうしても構いませんよ。ただその分、治りが遅くなるだけだから」 こういう言い回しが、この先生の得意技です。そう言われて、それでも働きます、とはなかなか言えんでしょう。 「あ、でもあなたね、ちょうどよかったよ。ついさっき、製薬会社の人が特効薬置いてってくれたから。抗ウイルスの飲み薬で、1日5回服用。1日分が1000円だから、1週間で7000円」 「(うわ、高っ!)――な、ななせんえんですか……」 「ただ、経済的に7000円がキビシイっていうなら、別の薬もありますよ。これは塗り薬で、2000円です」 「(ホッとして)なるほど、そういうのもあるんですね。それなら……」 「――ただ、この2つの薬は、併用は出来ません。それから、片方を使い始めたら、途中で切り替えてもう片方のを使う、というのも出来ないんです。結局、どっちかひとつだけを選ぶことになりますが……どうぞ、お好きな方を選んで下さい。それはあなたにお任せしますので」 「お任せ、といわれても……」難しい決断を迫るなあ、この先生。「……こっちの高い薬の方が、それだけ効果は高いんですか?」 「いえ、それは必ずしもそうとは限りません。体質にもよるし、病状にもよるし、様々です。内側から効く(高い)飲み薬の方が、表面にしか効かない(安い)塗り薬よりも、薬としての能力は上でしょう。でも、安い方のですっかり治っちゃう人もいますしね」 難しいことばかり言ってくれます。う〜ん……とりあえず、5000円の差はデカいよなあ……う〜ん。 決めあぐねている私に、先生はさらにこうおっしゃって下さいました。 「ま、ね。もし安い薬使ってうまく治らなかった時に、『あの時、高い方を使ってれば……』って後悔するよりは、はじめから高い方を使った方が、後悔は少なくて済むんじゃないですか、ははは」 ……負けた。私は観念して、大枚7000円をはたいて高級薬を買ってまいりました……。おでこの腫れ物も痛いが、こっちも別の意味で痛いぜ、くそう〜。 |
01.02.20 | ・ | 今さらながら |
「とにかく熱くてカッコイイから、絶対見た方がいいって!」 そう熱弁するのは、しそ氏。彼の強力な推薦で、あるNHKの番組を今日初めて見ました。 その番組のタイトルは、『プロジェクトX』。 確かに、猛烈に熱かったです。実にドラマチックなドキュメンタリーでした。 私が今日見た回は、南極観測隊のお話でした。彼らの懸命な努力や、それを支えた人々との劇的な出会いなどを、あくまで抑えたタッチで見せてくれます。 何よりいいのが、ナレーションですね。淡々とした口調でありながら、その語り口のうまさで視聴者を引っ張ります。 「その時彼らを、思いもよらぬ事件が襲った」 なんだよ、その事件って! 「彼は、ある約束を果たさねばならなかったのだ」 なんだよ、その約束って! 「この時、ある人物が現れた」 誰だよ、ある人物って! ……と、終始こんな具合に、常に気をもたせつつ語ってゆくんですね。この間の取り方が、実に効果的なのです。 また、当時の写真や再現フィルム、そして当時活躍した人たちの現在の姿などをカットバックしつつ見せてゆく、映像的な演出もまた巧い。過去と現在をリンクさせ、ドラマに生々しさを生み出させることで、単なる歴史ドキュメンタリーに終わらせていないわけです。いやいや、お見事。 でも実はこの番組、もう一年近くも前からずっと放映してたらしいですね……。 だから知っている人からすれば、「何を今さら」って感じかもしれません。私も、今まで見ていなかったのがクヤシイ〜。初期の頃のはもうビデオにもなってるらしいし、レンタルで見付かれば見てみようかな。 |
01.02.23 | ・ | よもやま |
ヘルペスのせいで、結局1週間、まるまる棒に振ってしまいました。 でも、今日診察してもらったところによれば、 「ほとんど回復してますね、もう大丈夫ですよ。見ただけでもわかります」 だとのこと。良かった良かった。 久しぶりに外出したので、そのついでに本屋に寄り、北村薫の『リセット』と、榛野なな恵の『Papa Told Me』の最新巻を買ってきました。 『Papa〜』は、相変わらず安定して楽しませてくれます。ただ24巻ともなると、長期連載の弊害がいろいろ出て来ちゃってますけどね。知世ちゃん(主人公の小学生)がいつまで経っても成長しないのが、さすがに不自然に思えてきたり。かといって成長させてっちゃうと、今度は作品のテーマ自体が変わってしまうし。難しいとこですな。 『リセット』はこれから。前2作とも大好きなだけに、これは心待ちにしておりました。読むのが楽しみ〜。 |
01.02.24 | ・ | ひたすらロー |
ほんとは今日、ニフティのオフで、『ギャラクシー・クエスト』2回目鑑賞のはずでした。 でも、どうしても行けませんでした。 私にとって、あまりまだ打ち解けていない人たちと話したり飲んだり騒いだりするのは、かなりエネルギーを消耗することであって。 でも、楽しい気持ちの方が強いから、今までは自分が可能な限り、ニフに限らずいろんなオフに出てきました。 それなのに、今日ばかりはどうしても駄目でした。 気が進まなかったから、としか説明できないのだけど、ではなぜ気が進まなかったのか、それが自分でも解らない。 病気はもう治っていたはずだ。ずっと休んでたんだから体力も溜まっていたはずだ。なのに。 映画に惚れて、オフの知らせがあってすぐ参加希望出して、その上すごく会いたい人も参加予定してくれてたから、ぜひ行っておきたかったのに。 情けないグチだってのは分かってます。でも。 ……自分がくやしい。 |
01.02.28 | ・ | 忘れていく生き物 |
めずらしく、T沢氏から電話がかかってきました。 10歳年下だとかいう彼女のノロケ話をいっぱい聞かされて、甘ったるくて胸焼け起こしそうになっちまったい。ちっくしょー。 とはいえ、そんなT沢氏も、話題がSSG氏の件に及ぶと、さすがに声のトーンが沈みました。大学時代は同じアパートに住んでいた同士なのだから、無理もありません。大学の友人達の中でも、もっともSSG氏に近しい存在だったといっていいくらいです。 T沢氏の部屋の中には今でも、SSG氏からもらった色々な品物が置いてあって、それらが視界に入るたびに、彼のことを思い出さずには居られないのだそうです。 「俺の中ではね、SSGってのは、『人生の一部』だったんだよ。あいつとは卒業以来、ほとんど連絡取れずにいたけど、でも、あいつがどこかで頑張っているって事が、ただその事だけが、俺にとってはすごく大事な事だったんだ。……それが無くなってしまってさ、まるで、俺の人生に穴があいたみたいだよ……」 その言葉は、まるで生涯の恋人を語るようでした。 欠片を失くしたジグソーパズル。その穴は、もう決して埋まることはない。 今現在、T沢氏の住むアパートの2階は、T沢氏以外誰も住んでいないといいます。かつてはSSG氏も2階の住民だったのです。 このアパートのトイレは共同なのですが、そこに行くためには、かつてSSG氏が住んでいた部屋の前(しかも空き部屋)を、いやでも通らなければなりません。正直な話、彼は当初かなりビクビクしてたらしいです。でも今はもう、 「仮に『出てきた』としても、しょせんはSSGじゃ〜ん」 と思えるだけのヨユウが出来てきたそうな。 そんなふうに、いつかは忘れてゆくもの。それが人間というもの。 でもそれがやっぱり、どこか淋しい。 |