1. MacOS Xについて
MacOS Xは今までのMacOSとは違ってより高い安定性と円滑な並列処理を備えた先進的なOSです。このMacOS Xの土台となっているのが、米NEXT社(Appleによって買収)が開発したUnix系OS「OPENSTEP」です。
今までのMacが抱えていた問題を解決するために登場してきたMacOS Xですが、どんな利点があるのでしょうか? 以下に簡単にまとめます。
- メモリー管理と保護機能:常に仮想メモリー機能が働いており、アプリケーションが要求するメモリーをOSが自動的に割り当ててくれる。また、メモリー保護機能により、あるアプリケーションがクラッシュしても他のアプリケーションやOSを巻き添えにしてクラッシュすることはほとんどなくなる。今までのMacOSはあるアプリケーションがクラッシュするとOS自体も巻き添えを食ってクラッシュしてしまうことが多い。
- プリエンティブマルチタスク:並列処理機能により、複数のアプリケーションを動作させても、お互いの動作に影響されることなく動作する。例えばCPUパワーにもよるが、2つのQuickTimeムービーが同時にスムーズに動く。
このように土台部分は申し分ないOSなのですが、今までのMacの最大の利点であるユーザーフレンドリーであるGUI(グラフィカルユーザインターフェース)が大きく変わっています。このMacOS Xの新しいGUIであるAQUAの好みはユーザによって違うと思いますが、今までのMacに慣れている人ほど戸惑う部分は多いと思います。
また、MacOS Xへの移行がスムーズに行われるようにAppleはクラシックという環境を用意しています。これによってMacOS X上で、今まで使ってきたMac用ソフトが動きます。
2. MacOS Xのインストールの前に
- 自分で作成した書類やメールデータ・ブラウザのブックマーク(お気に入り)などバックアップしましょう。
- 自分のMacがMacOS Xの動作環境に当てはまるか確認する。Macの機種によってはファームウェアのアップデートが必要です。(MacOS Xインストール時にファームウェアをアップデートする必要があるとメッセージが表示されます)ここから自分の機種にあったファームウェアをダウンロードして、ファームウェアのアップデートをしてください。また、今までのアプリケーションを使う場合はMacOS 9が必要になります。
- インストール方法を決める
- MacOS 9と同一のディスク又はパーティションにMacOS Xをインストールする。この方法を使うと、今までのファイルは「MacOS 9」というフォルダの中に移動します。
- MacOS XをMacOS 9とは別のディスク又はパーティションにインストールする。この場合、最初のパーティションにMacOS 9がインストールされている必要があります。MacOS 9とMacOS Xを切り替えて起動できるので、こちらの方法をお勧めします。
パーティションについて分からない人はこちらを見てください。
- 各種設定の準備:MacOS Xインストール終了後、ネットワークとインターネットの設定が必要になるのであらかじめ設定情報を準備しておきましょう。これらの設定はMacOS 9の「コントロールパネル」にある「TCP/IP」「リモートアクセス」の設定と同じなので、メモを取って置くと後々便利です。
3. MacOS Xをインストールする
- MacOS XのCDをセットし、「C」のキーを押したままMacを再起動する。
- 使用したい言語を選択する:選択した言語は、この後のインストール・設定アシスタント・MacOS Xで使用されます。
- 画面の指示に従って作業を進める。
- インストールが完了すると、Macを再起動する。
詳しいインストール方法は別ページに用意しているのでそちらを参照してください。
4. MacOS Xの設定をする
インストール後Macが再起動したら「設定アシスタント」が表示されます。この「設定アシスタント」の指示に従っていくと、自動的にMacOS Xの設定ができます。ここで設定する「ユーザ名」「パスワード」は絶対に忘れないでください。もし忘れてしまうとMacOS Xを再インストールしない限り、2度とMacOS Xにログインできなくなります。
MacOS XではMacを起動すると「ログインパネル」が表示されて、正しい「ユーザ名」「パスワード」を入力しないとログインしてMacの操作ができません。(Mac OS Xリリースバージョンではデフォルトで自動ログインがONになっているので「ログインパネルは」は自動ログインの設定を変えないとでてこなくなりました。)
詳しい設定方法は別ページに用意しているのでそちらを参照してください。
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