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2005年3月19日

マスクの数の増加で、春の訪れを知る。

ジェフリー・スタインガーデン/野中邦子 訳『やっぱり美味しいものが好き』(文春文庫)

※虫を食べる、という話題が嫌いな方は、本日の以下の文は読みとばして下さい。※

本書の「はしがき」にもあるように、 虫を食べるという話題には、珍しいものごとそのものを面白がる要素が確かにある。 そして体験を語ることそのものだけでなく、 体験談を読んだ、聞いたということについても、同じようなことが言えると思う。 その味(の表現)よりも珍しさのほうが印象に残りやすい。感想を書く時のとっかかりに使いやすい。
というわけで「これはどんな本?」という質問には、虫がらみで答えることにしている。

たとえば、本書に出てくる「かりっと揚がったバンブーワーム」は美味しそうだと思った、 初心者向けに脚をとってあるので、見た目はスナックに似ていなくもない。 黙って出されたら美味しくいただいてしまうだろう、などなど。

さて、本書も前作と同じく、食べることとその知識を心から楽しむ話が収められている。 もちろん虫ばかりではないし、その虫についても、ゲテモノ食いな自分を自慢しているわけではない。 心底美味しそうに見える。
虫以外の話題はというと、 美味しい食べ物を捜し求めて、塩の道クラブの会員になる、マグロ釣りに行く、 ウニ取りで乗った小船の上で船酔いになる、 家庭でピザ焼釜を再現しようとして、銃みたいな被接触式温度計を買う (その目的は、ピザ店の釜の温度をカウンターごしに計る為)、などなど。

そして、偽者の食べ物嫌いに対する厳しさも前作と変わらず、痛快です。

いわくアレルギー、遺伝、ベジタリアン、栄養学の理論、食品の安全性、肥満、 生まれつきの感受性の鋭さなどなど。 しかも、食品嫌悪のせいで、なごやかなディナーパーティや家族の食卓の雰囲気が どれほど阻害されるか、わからないのだろうか? 彼らのせいで、お祭り気分や心の交流、コミュニティ意識や正餐の厳かさが台無しになる。
(中略)
乳糖不耐症と称する人々のほとんどは勘違いだし、本物の乳糖不耐症をもつ人びとでも、 じつはコップ一杯のミルクくらいではなんともないはずだ。
(pp.80-81「チーズが怖い」)

2005年3月20日

福岡・佐賀で震度6弱の地震。この地域でこれほどの規模の地震がおこるのは珍しい。震度3でさえ大きいと感じる土地なのだ。
固定電話では通信規制がかかっている為、メールで連絡をとっている。余震に注意とのこと。(12:30)

地震発生時、震度6を観測した地域にいた人の話によると

13時頃、2人と連絡が取れた。

まず、中央区天神。
地震発生時、ビルの6階にいたが、窓ガラスがばりばりと割れ、天井のパネルが落ちてきたそうだ。
一旦外(たぶんソラリア裏の公園?)に避難し、ビルのセキュリテイが復活したあと荷物を取りに戻ったとか。
天神は大混乱だったそうだ。 鉄道(JR)が動かなかった為、西鉄バスを使って帰宅したとのこと。

ふたりめは、東区。
ビルの地下にいたが、ものすごい揺れだったそうだ。この人とは電話(音声)で話せたのだが、 かなり興奮していた。

JRは福岡では台風でも震度1でも止まるので、あまり気にはしていない。
西鉄バスが動いているということは、道路状況はまともだということだ。(高速の状況は分らないが)少し安心する。
通行人はビルの窓ガラスで怪我をしなかったとしたら、運が良かったとしか言いようが無い。 地下街を使って移動していた人のほうが多かったのかもしれないが、 その地下街も、他の町のそれと違って照明が暗めなので、 そこがパニック状態にならなかったのは本当によかった。

学生時代に地学の先生が
「福岡市は断層が非常に少なく(警固断層というのがあるだけとか)、 地震がおこる確率が非常に低いからここに住む」
と言っていたのを思い出した。
もちろん、その先生が「福岡では地震が絶対に起きない」と言っていたわけではない。 数千年の単位でのみ起こりうるというのは、 人間の寿命から見れば、起きていないのとたいして変わりが無い、ということなのだろう。

TVニュースの映像だけだとたいしたことは無いように見えるが、 それは阪神大震災の第一報を見た時でさえそう感じてしまっていたので、自分の印象はあまりあてにならないと思っている。(3/21 1:00)


2005年3月22日

福岡西方沖地震その後

余震はあるが、知人の近所はいまのところ落ち着いているとのこと。
余所の地域ではほとんどやらないTVニュースに大人気のガラス割れビルは、かなり古いビルだそうだ。

などと書いていたら、震度4。


2005年3月23日

枯草熱でひとが死ぬことはあるのだろうか?調べてみたがよくわからない。
とりあえず雨は降らないで欲しい。枯草熱のひとには、ありがたい天気らしいが、地盤のゆるんだ地域には迷惑なだけだ。

水不足になりやすい場所なだけに、普段なら嬉しい雨なのだろうけど。


2005年3月28日

先月の残業3時間。今月は50時間超。

高瀬彼方『ディバイデッド・フロント』1〜3(角川スニーカー文庫)

完結したので読んだ。
突然現れた化け物の為に滅んでいく世界で、戦う少年少女の物語。
日本国の関東という場所を、首都であり守るべき最後の砦ではなく、"国の為の捨て駒"として成立させているのに驚く。 この小説と設定が似ている(と言われている)ゲーム「ガンパレードマーチ」での、好きな要素のひとつがそれだったので。
面白かった。もう少し読んでいたいな、というくらいで終わるのが丁度いいのだろう。


2005年3月29日

余震とは

規模についての定義は「本震より大きくなることはない」程度であるらしい。

参考にしたページ:余震とは?気象庁

愛知万博

日本で開催される国際万国博覧会としては2回目になるそうだ。1回目は大阪万博(1970)。

参考にしたページ:過去の万国博覧会外務省「愛・地球博」HP


2005年3月31日

永江朗『メディア異人列伝』(晶文社)

雑誌「噂の真相」(2004年に休刊)に連載されたインタビュー(1993〜2004年)をまとめたもの。 ただし、単行本化に際しインタビュイーに同意の得られなかったものは、収録されていない。

帯、表紙、目次には掲載された人名だけが出ているが、 年毎のとびら(というのか?)には、全員の名前が載っている。 収録されなかった人の名前はそこでわかる。 収録出来なかった理由の一部は、本書あとがきに書かれている。
読みたかったなと思う人もいたし、名前すら知らない人もいた。誰だろうと思ったが、名前だけなのですぐに忘れるだろう。 (私は名前を覚えるのが苦手なので)

もちろん収録されたなかにも、誰だか知らなかった人は沢山いるのだが、 読んでみるとこれがとても面白い。中途半端に知っていた人の話はもっと面白い。 滝本竜彦氏(2003年6月号)の「ひきこもれなんていうのは無責任」(大意)とか。

短いなかにインタビュイーの紹介も兼ねているため、 時として言い切りになっている文には違和感の残るものもあるが、 その違和感から、インタビュイーの作品に対して興味がわく。不思議だなと思う。

本書にはさまれた目録「晶文社の読書案内 『メディア異人列伝』の読者のために」には、 収録出来なかった人の著書も載っている。なんとなく笑ってしまった。


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