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第3章 判定

5)特殊なアプローチ判定:関係の確認

双方向的な人間関係が成立している相手に対し、その人間関係に適合する行動をとることで2人の関係をいっそう強固にするとともに、相手の精神の安定を図る行動を【関係の確認】といいます。

【関係の確認】は基本的に、確認をする対象が【関係の確認】を拒否していないことが前提になります。双方が原則的に、現在の人間関係を維持増進させていきたいと考えている状態です。一時的な感情のすれ違いなどで【関係の確認】を拒否されている場合については、次節の【試練】を参照してください。

【関係の確認】には2つの目的があります。1つはメンタルガードの回復であり、もう1つは人間関係の深化です。【関係の確認】はアプローチ判定の特殊な一形式とも位置づけられます。まずはMGの回復について解説します。

一般的アプローチ判定における直接アプローチと間接アプローチと同じように、関係の確認においても、直接的確認と間接的確認があります。

直接的確認は文字通り、関係の確認自体を目的とし、ゲーム的にはMGの回復を主目的とするものです。恋人同士の抱擁などのスキンシップ、親友の愚痴やヤケ酒に付き合うなどの行動がこれに該当します。また、「敵」や「ライバル」の関係の場合、相手を挑発したり攻撃したりすることが確認に当たります(論撃だけはMGを減らす戦いなので回復はできません)。

これに対して、間接的確認は関係を持つ相手のために何らかのアクションを起こすもので、行動自体の成否が第一義的に重要で、MGの回復は副次的な産物となります。車にひかれそうな愛娘を助けるなどの行動がこれに当たります。

関係の確認の判定式とMGの回復値は、次の式で計算します。

【達成値】=【一般能力カード】+【愛情属性】+該当する人間関係の【関係強度】

MG回復値=関係の確認を受けた側の該当する人間関係の【関係強度】+【絵札修正】

ただし、直接的確認は行為自体の成否は関係ないので、達成値にかかわらず、MGが回復します。間接的確認でも、行為の正否によらず、MGは回復します。

MG回復値のうち、【絵札修正】は判定に使ったカードに絵札が含まれていた場合の修正で、カードに対応した数値分だけ追加で回復します。

【絵札修正】
 J=1点、Q=2点、K3点

また、【関係の確認】には、すでに双方向的な人間関係が成立している相手との関係を深化させる意味もあります。【関係の確認】を行った場合、判定に用いた絵札の【絵札修正】の分だけ、確認を受けた側の対応する人間関係の【関係強度補数】が上昇します。補数が一定値に達すると【関係強度】が上昇します(第5章参照)。

原作第6話、愛美と香織という一番近くにいる女性2人の板ばさみになった主人公は、MGをガリガリ削られました。そこに杉江登場。主人公は、杉江が変な設定の映画を撮るなんて言わなければこんなことにはならなかった、と八つ当たりします。杉江は「お前の気が済むなら、俺を殴れ」と言い、促されるままに軽く殴ると、本気で殴り返してきます。そして、香織の気持ちに気付いていないのは主人公だけで、どこかで白黒つけなければいけなかったのだ、と殴りながら語るのです。

一晩殴り合い、語り合った2人は、体力こそは消耗しましたが、「親友」という人間関係の確認をしたことになります。杉江が主人公を殴った判定を【関係の確認】と捕らえると、【体力2】+【本気1】+【主人公への人間関係=親友2】で♣3と♣Kを使い、達成値は3+3+1+2=9。MGの回復値は主人公の【杉江に対する人間関係:親友2】+Kで、2+3=5となります。また、主人公の杉江に対する人間関係【親友】の関係強度補数が3点上がります。

もっとも、杉江と主人公の人間関係が本当に親友なのかについては、ご想像にお任せしますが。

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