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第3章 判定

3)特殊なアプローチ判定:演技と感情移入

ラブラブ党の刺客などの場合、実際には自分は相手に対して保持していない人間関係の成就を目指す、嘘のアプローチを仕掛ける場合があります。

好きでもないのに色仕掛けで誘惑したり、初めから利用するつもりで親友を装ったりといったパターンです。こうしたアプローチ判定を【演技】と呼びます。

このばあいも表面上の判定方法は同じです。ただし、判定に用いる「結ぼうとする人間関係の関係強度」が存在しない分、不利になります。

判定式は結果として、次のようになります。

【達成値】=【一般能力カード】+【愛情属性】

なお、ラブラブ党の刺客など、愛情属性が負のサイド(ラブ側)になっていても、演技の判定の場合には正の属性(ラヴ側)のふりをして判定できます。

演技によるアプローチをかけていると、仕掛ける側が対象に対して、演じている感情を本当に抱いてしまうことがあります。これを【感情移入】と呼びます。

具体的には、演技判定に失敗した場合に1点のMGが、演技アプローチを相手が【受け入れた】場合には相手が自主的に減らしただけのMGが減ります。この結果としてMGが0になれば、当然、偽りに結ぼうとしていた人間関係を取得することになります。演技判定失敗や受け入れによるMG減少の場合、「矛盾する人間関係の関係強度をMGの余力にする」というルールは使えません。

ラブラブ党の刺客など、正体を隠してPCに接近しているキャラクターの場合、人間関係の成立しているPCやNPCが少ないことが多く、セッション中にMGを回復する機会が少ないはずです。このため、演技のアプローチは諸刃の剣になりやすいのです。

もちろん、プレイヤーやGMの視点では、シーンメイクのために、この「諸刃の剣」をそれと分かって逆に利用することもできるわけですが。

原作第4話で青野静果は主人公を自分の部屋に誘い、料理を振舞ったり、身体接触したりと執拗なアプローチを仕掛けます。しかし、これは永堀愛美に主人公のことを疑わせるとともに、主人公の心を揺さぶるための演技。

静果の演技の判定は、【機敏2】+【誠意(不振)5】で、判定札は♠8。達成値は8+5=13です。一方、主人公は【体力2】+【専心3】+【愛美への人間関係=恋人2】で♣Qを切って抵抗値は9+3+2=14.抵抗が成功したため、静果のMGが1点減少します。静果は主人公に好意を寄せているフリをしているうちに、自分のほうがドキドキしてきてしまったのです。

逆に、主人公が静果の演技を受け入れて、静果に抱きついてきた場合を考えてみましょう。主人公は愛美とは違う大人の魅力(?)にメロメロになり、自分のMGを3点減らしたとします。このとき、主人公の残りMGが6点、静果のMGが3点だとすると、主人公のMGはまだ3点残りますが、静果のMGも同様に3点減って0点。予想外の「反撃」に、静果は胸の奥から懐かしい感情が湧き上がるのを抑えられなくなります。

いずれにせよ、すぐに愛美が向かいの主人公の部屋から怒鳴りかかってくるわけですが。

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