既にオフィシャルページで紹介あるとおり、ZIODS2は、トミーUK、トミーのイギリス支社という表現で正しいのわからないが、とにかくイギリスにあるトミーが、ヨーロッパ向けに販売を企画したゾイドのシリーズである。

 ヨーロッパ向けのゾイドが販売されるのは、このZOIDS2で2度目である。その関係から、ZOIDS2というそのままの名称がついている。1993年より発売ははじまっていると聞くが、定かではない。しかし、もっとも最近まで発売されていたゾイドシリーズの一つであることは間違いない。現在でも、東南アジアの各国では入手が可能である反面、ヨーロッパでの入手は難しくなっているようである。

 これには、ZOIDS2の生産地が関係してくる。ZOIDS2は、中国かタイで生産が行われている。そのため、流通の関係上、東南アジア方面に流れやすくなっていたのであろう。また、企画そのものがトミーUKで行われたことも起因していると思われる。インドを筆頭に、アジアにはかつてイギリスの植民地であった国がいくつもあった。そのため、各国とイギリスは貿易上の関係も深くなっていると思われる。そのため、ヨーロッパに回送するはずのZOIDS2を見て、自分のところでも販売したいと考えた業者がいても不思議ではないと思われる。だがこれらは、1998現在も生産されているから入手可能なのか、生産されていないが大量の在庫があるという意味なのかは確認取れていない。

 

 ZOIDS2は、全部で16種類発売されている。日本のゾイドのように、共和国軍帝国軍という概念の上に成り立っているシリーズではなく、「こんな機械獣がいるんだ」というアピールされたシリーズと考えるのが妥当であると思う。

 ZOIDS2の一番の特徴は、メッキ部品である。いわゆる装甲部品、ゾイドのもっとも外側に来る目立つ部品にメッキが施されている。また、それにあわせたメッキらしい様相を持つデカールが使用されている。そのデカールが仏教美術にでも出てきそうな文様になっており、日本版のミリタリー色とは全く異なったコンセプトを持つカラーリングである。

 材質は、日本と同じスチロール樹脂であろうか? どことなくもっと柔らかいモノのように感じられるがこれは配合の問題であろうか。またゴムキャップも、ゴムというよりビニールのイメージを持つが、この辺は専門分野ではないので、オフィシャルからの発表を望みたいところである。ただ、ヨーロッパは環境問題の先進国であり、ダイオキシンが発生するという理由で早くから塩化ビニールの使用を減らすなど、日本で当たり前のように使われているモノが使われていない。そんな問題も含みながらの材質の選択と構成になっていると思われるので、10年以上も前の日本版とは異なる印象を受けるのは当然かも知れない。

 ヨーロッパ向けの商品と言うことで、説明書は5つの国の言葉で書かれている。小さなパッケージの中にそれだけの言葉で同じ説明をしなければならないために、単にスペースの問題から、日本と同じ共和国帝国という設定があって、こんな特徴を持つゾイドである、と説明ができないから仕方なく、こんな機械獣がいるんだ、というおもちゃにしてしまったのであろうか。いずれにしろ、1980年代中頃に発売されたヨーロッパ版ZOIDSとの比較ができていないので、予想の域を出ることができない。

 各々のパッケージには、その商品のランナー部品のレイアウトがデザインされている。しかし、日本版で言う580円シリーズのランナー部品のレイアウトは、いずれも同じである。これは斜めの線から右側は、ゴルゴドスの部品がレイアウトされていると思われ、左側は、フロレシオスの部品がレイアウトされていると思われる。なぜか、いずれもなぜかZOIDS2に焼き直されなかったゾイドである。せっかく、各パッケージにランナー部品をレイアウトしたのであれば、やはりその中身のゾイドをデザインして欲しかったが、小さいモノの分だけ手間と時間と予算を省いたのであろうか、とても残念なパッケージである。

 「視察団の報告」を見てわかるとおり、ZOIDS2の一部は、98年秋のゲームショーにおいてトミーより限定販売が行われたので、一般に広く知れることとなっている。それ以前は、一部の業者が個別に輸入しての販売であり、価格は、ゲームショー販売時の3倍近い値段が付いていた。

 

Tarantulon

Ironkong

Slither

 

 

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ZOIDS2パッケージより転載