サイバードライブゾイド

 

 昨年2002年秋のゲームショーで、試作品が紹介されたサイバードライブゾイドは、いよいよ発売されることとなった。

 昨年2002年秋のゲームショーの段階で、既に形が出来上がっていて、デモンストレーションのメインを勤めた機体は、ディアブロタイガーとして完成されていた。

 2002年の秋の時点と比較して、一番最初に気付いたの大きな違いは、腹部に見えていた配線が完全にしまい込まれ、この部分が電池ボックスになっていたことである。もちろん、試作品の配線がしまい込まれるのは粗方予想がついていたが、まさかこの部分を電池ボックスとして、形としてかなり腹が下がってくるような形に仕上がるとは、全く想定していなかった。確かに、他に電池ボックスとして使える場所があるかと聞かれると難しいのであるが、形として、タイガー(虎)ととらえるには、かなりの違和感があるのは否めない。タヌキかイタチに見えてしまうのは仕方のないことであろうか。

 試作段階では、赤外線受光部は、真上を向いた部品が一つだけの装備であったが、商品は、左後ろと右後ろを向いたふたつの部品となり、これらをまとめて透明のケースで覆うという構成に変更されていた。確かにこの方が信号の受光範囲も広がって確実性も増すであろう。しかし、やはりこの構成からも、試作の段階からもそうであるが、サイバードライブゾイドは、基本的の本体の後ろからゾイドを操作して遊ぶことを想定していると言えるのである。つまり、全く出来ないとは断言できないが、例えば、対戦の中で、グルグル円を描くような動きをしながら、相手との間合いを取る、などという動きは想定していないということが言えるのである。実際対戦させたとして、ゾイドの歩行速度から考えると、円を描くような間合いを取る動きをするのかというと、そのような事態になることが少ないであろうが、遊びの広がりを考えると、もう一歩二歩工夫の余地もあるように感じられる。

 2002年秋のゲームショーの時点では、まだデザイン画のみしか出来上がっていなかったディアブロタイガーの対戦相手であるサイクロプスは、2003年1月のホビーフェアで、ほぼ完成品に近い形での試作品が展示され、いよいよ製品としての形にたどり着いたと言える。先に開発の始まったと思われるディアブロタイガーは、デザインだけでなく、動きや内部構造を考慮に入れながらの開発であったろう。そのため、当初はある一定のサイズ内の納めることを計画していたのであろうが、機能を確実に表現しようとしているうちに腹部の電池ボックスが下がってきてしまい、モチーフの虎からは違和感のあるシルエットに仕上がってしまった感が否めない。対するサイクロプスは、モチーフがスピード感あるとは言いがたい事、共和国ゾイドであることから角張ったデザインが選ばれている事、に加えて、既に出来上がっている内部構造や機構をふまえた上での外装デザインができているであろう事から、ディアブロタイガーよりもしっくりとまとまったデザインに仕上がっていると言える。

 基本的ギミックは、ディアブロタイガーと一緒で、歩行とBB弾の発射が可能である。

 なお、会場では、ディアブロタイガーとサイクロプスで対戦の試遊が出来るようになっていた。

 

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