改造コンテスト

 

 今回のホビーフェアにおけるゾイドコーナーの最大のイベントは、改造コンテストであった。

 前回1月のホビーフェアでは、トミーの用意したディオラマベース上で、持ち込んだゾイドの写真を撮ることがメインイベントであったため、改造コンテストのスペースは、約50体のゾイドが入るのにも苦労するほどのスペースしか確保されていなかった。しかし、各種改造パーツの販売を経て、ゾイドの改造を定着させようという、トミーの戦略を受けて、このホビーフェアに用意されたユーザーのスペースは前回をはるかにしのぐモノ。実際、エントリー数は200を超えていたという。どうも数字が合わないと思うかも知れないが、今回のエントリーには、デスザウラー、ブレードライガー、ジェノザウラーという、大型ゾイドの更に装備を強化するという、展示にはスペースを食う改造が多かったのが理由である。

 

 今回の改造コンテストでは、まず、エントリーする部門がわかれていた。小学生以下のジュニア部門と中学生以上の一般部門とに大分し、それぞれをB/Oゾイドとゼンマイゾイド部門に分けた、都合4部門によるコンテストである。各部門は、大賞1名、準大賞2名、アイディア賞、テクニック賞、カラーリング賞各1名ずつが選出されるようになっていた。更に、部門を超えた賞として、コロコロコミックで連載中のマンガの作者上山道郎氏が選んだ上山道郎賞が1名選ばれている。

 選出方法は、前回ホビーフェアでは来場者の投票であったが、今回はトミーゾイドスタッフによる審査である。

 各部門の大賞には、メッキのゾイドと改造パーツ。準対象にはメッキのゾイド。各賞には、改造パーツが贈られている。

 

 政府がここに投入したのはシールドライガーMk-1。改造コンテストの中で、おそらく唯一、改造していないゾイドを持ち込むんじゃない、とコメントしたくなるような機体であろう。両脇をしっかりと改造されたとわかるゾイドに挟まれた機体は、なぜか、小学生に「これが欲しいの」と指さされ、だだこねさせる原因となっていた。おそらく、改造していないように見えたから、単に普通のシールドライガーと思われ、おねだりの理由となったのではないかと思われる。

 

 さて、結果は見ての通り改造していない機体はコンテストの対象外ということで、全くの選外である。その改造ゾイドの最大の特徴が理解されないまま賞を逃すのは不本意ではあるモノの、コンテストの趣旨上仕方のないことである。しかし、せっかくテクニック賞があるのであれば、ギミック改造にも日の光を当てて欲しいものである。とりあえず、機体を引き上げるとき、トミースタッフにギミック部門を作って欲しいと要望してきたが、ギミック部門にエントリーする機体はいくつあるのか考えると、部門も作れそうにない、困った問題である。部門は作ることができないにしても、せめて改造の最大の特徴を理解してもらった上での審査をしてもらえるようなエントリー方法を考える必要がある。

 

 右は、ジュニア部門のB/O部門において大賞にかがやいたディバイソンである。17門突撃砲と背中のビーム砲のいずれの砲口に発光ダイオードを埋め込んであるのが大賞となったのポイント。たまたま、授賞式の前に写真に収めていたので、紹介してみることにいたします。

 

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