Tarantulon

日本名グランチュラ

 1998年秋のゲームショーで限定販売された数種類のZOIDS2のうちの一つ。

 

 8本の足にメッキ部品を用いている。足のマウント部品は成形色に黄色を用いるなど、本家では数えるほどにしか使用されなかった系統の色を持ってきているなど、カラーリングのコンセプトの違いをまざまざと見せつけているZOIDSである。もちろん成形色が違うだけで、ギミックが変わっていることはない。

 パッケージの側面、画像では上底部には、タイトルページにあるようなランナー部品がレイアウトされている。既にタイトルページで述べたとおり、ここにレイアウトされているのは、Trantulonのランナー部品ではない。

 残念なことに、日本版ではほとんど見られないバリが出ていた。これは、日本での製造からかなり時間が経っていたせいで、金型が傷んでしまったために起こった事なのか、製造時の乱雑さから起こったモノなのか、これ一つの個体差なのか、判断のしようがない。この辺のオフィシャルのコメントも聞いてみたい。模型ファンの意見も同時に聞かせてもらいたいところである。

 中袋には、日本語での注意書きもされていた。このまま、パッケージにも日本語を加えてくれれば、日本発売も簡単にできたのに、実現しなかったのは歯がゆいところである。もともとの日本のゾイドにも、取扱説明書には、必ず英語での記入があった。そのままの海外販売も念頭にあったことの現れであろうが、最近のプラモデルは、パッケージに数カ国語で説明があるのは当たり前になっているので、ゾイドも早くからそういう方向に目が向けられていれば、シリーズの終了はなかったと思われる。しかし、その反面、ゾイドのパッケージの魅力である、どの方向から見てもゾイドが見ることができるパッケージでなくなってしまい、商品のアピール度の減少も避けられない。商品のアピール度を減らさない方向に動いて行くべきであったのか、商品のアピール度を減らしてもわざわざ海外版を作らないでそのままの販売をできるような形態にしていくべきだったのか、今更ではあるが、考え直しても良いのではないだろうか。

 Tarantulonの生産は中国で行われている。生産されたTrantulonは、日本には来ないで、遠いヨーロッパに行ってしまった。日本からは近いはずの中国ではあるが、ゾイド環境的には、とても遠い国のようである。