省かれるギミック 

 

 ゾイドにギミックは欠かせないモノ。なぜなら、「メカ生体」と言う言葉は、動物の自然な動きを再現したリアルな動きに由来しているからである。

 まずゾイドで再現されるのは、歩行。中には歩行しかできないゾイドもあるが、大部分のゾイドが、歩行プラスアルファーの動きが必ず含まれていた。その動きは腕のふりであったり、口の開閉であったり、翼の羽ばたきであったり、という元からの動物の動きに準じたモノから、レーダーの回転、武器の上下など、後付けした装備への動きであったり、と機体により異なっている。つまり、こうした動くという要素がゾイドの一つの魅力になっていたのは事実であり、多くのファンを引きつける要因となっている。

 ファンを魅了するゾイドのギミックであるが、なかなかどうして、全てのゾイドの全てのギミックにファンが満足したわけではない。そう、ギミックに物足りなさを覚える機体があるのである。なぜこのゾイドは、ここが動かないのだろう? なぜ、連動しないのであろう? そんな思いを感じたことはないであろうか。

 では、その物足りないと思われるギミックは、最初から計画されていなかったのであろうか? おそらくそのいくつかは、当初は予定されていたが、何らかの理由で省かれたであろうと思われる。そこで、ここでは、その当初は予定されながらも、なぜそのギミックは省かれなければならなかったのか? その理由を考えみたいと思う。具体的例を述べるために機体をあげるが、個々の機体のギミックの省かれた理由の解明を考察するのではなく、ゾイド全般に言えることを考えていこうと思う。

 なお、本考察は、2000/10の「大ゾイド展」において、トミーのゾイド開発担当者との私的会話の内容その他資料を元に、LightJesterの意見を添えてまとめたモノです。トミーに公式取材をして、各種の開発経過を見せてもらった上での考察ではないため、全てが全て正しいとは言えない可能性を含んでいることを考慮して下さい。

 

     ●ギミックは省かれるのか?

     ●メインユーザーと基本機能

     ●組立易さとゲートの位置

 

 

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