出会い






  当サイトのメインコンテンツである金大フィルえぴそーどの第一弾公開に合わせて、佐藤功太郎氏との最初の「出会い」の演奏会、1979年の第39回定演からお聴きいただく。

 最初の在京プロ指揮者は、1977年の伴有雄氏であり、1年地元の藤島氏を挟んで、この佐藤功太郎氏の登場となる。この後、定期演奏会はプロ指揮者を招聘するスタイルが、定着して行った。


 伊代田氏の寄稿にあるように,当時の金大フィルの実力からすると、ブラ4はちょっとした冒険だったのかも知れない。確かに、ヴァイオリンの速い細かな上下のパッセージなど、かなり瀬戸際状態で、スリル満点である。しかし、プロ指揮を迎えて、意気高揚したオケの演奏の勢いというものを確かに感じとることが出来ます。ブラ4では、随所でテンパニが効果的に使用されており、決め所が多い。この演奏でも、ティンパニの気合の入り方はただならぬものがあり、それもそのはず、当の伊代田氏の演奏のはずだ。
 金大フィルのブラームス演奏履歴は、別にまとめまた。特集ページはこちらだ。


 ラコッツイ行進曲は、まさに佐藤氏との出会いの演奏。この後、佐藤氏とは、「チャイ5」や、仮面舞踏会など、どちらかと言うと民族系の派手な曲目で多く共演するのだが、かなり濃厚な表情を聴かせてもらえる。このラコッツイ行進曲も、オープニング早々にもかかわらず、独特の劇的表情とテンポ変化を聴くことが出来る。大胆なデフォルメには、思わず吹き出してしまう部分もある。しかし、上手く決まっているので、十分に納得できるものだ。

 ラコッツイー行進曲は93年の第18回サマコンで再演している。ブラームス4番は、意外に演奏頻度が少なく、この演奏会の後、51回定演(1990年)、59回定演(1999年)と、ほぼ10年ごとに合計3回演奏している。


 佐藤功太郎氏と金大フィルは、この20年後、2000年の第60回記念演奏会において、「巨人」で再会する事になる。

 この「出会い」の演奏会のもう一つの曲目、「白鳥の湖」はこちらで聴ける。これは、また別の意味で金大フィルの伝説的演奏の一つと言える。



演奏会プログラム表紙
演奏会データ

濃厚のがお好き

第39回定期演奏会 79/01/28
観光会館 指揮:佐藤功太郎 コンサートマスター:大沢謙三

ブラームス/交響曲第4番ホ短調作品98より
フィナーレ

ファイルサイズ1.43MB

ベルリオーズ/「ファウストの劫罰」作品24より
ラコッツィ行進曲最終部

ファイルサイズ1.29MB