「本題からかけ離れた札幌 サマータイム導入実験?」 |
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札幌商工会議所が音頭をとり2004年7月に【サマータイム実験】なるものが行われた。札幌市内参加221企業・約6000名との発表であるが、『札幌市役所(4),北洋銀行(3),札幌銀行(2),北海道銀行(3),と8団体数重複カウント』や、7月1日の一日間のみ実施した近所の金物店などもそのままカウントされている。当初参加目標500に満たないため請われて事務員1名参加企業など、参加数の水増し発表がマスコミでも流れている。1名参加企業や一日参加の企業を含めても、221-8=213企業・団体数が正しい参加数字となる。 実験は、通常の出勤時刻よりも一時間早出勤務、経済効果を目的としている。対外的支障が少ない部署や人員を選んでの参加であった。サマータイム本来の時計を一時間進める訳ではなく、実態は一時間の早出時差通勤に過ぎない。肝心な弊害が想定される多くの部署では、実験不参加となっている。それでもってサマータイム効果云々の統計を発表することは、偏った情報発信となり、社会(人心)を惑わす行為である。主な賛成意見として「早朝通勤が楽・・・」と報道したマスコミの無知に代表されるように、元来サマータイムは全ての人々の時刻を強制的に一律変更する制度である。今回札幌で実施された実験は、平常勤務以外に一部早出勤務を設定した変則交代勤務に過ぎない。今回実施されたフレックス制度の一種である早出時差勤務と、全く異なるサマータイム制度を一緒に混同し、サマータイムアンケートとしての公表は大きな過ちである。また、現実のサマータイム制度は夏季のみではなく、春から秋にかけて実施されている。当然、弊害も格段に増大する。 札幌商工会議所や大学教授のサイトにて、北海道サマータイムを導入すると、『札幌証券取引所が世界で一番早く開くことなり、北海道をPRできる。』と記されているが、これも明らかな誤りである。オーストラリア(シドニー市場)1~2時間、ニュージーランド(ウェリントン市場)3~4時間、それぞれ日本よりも早く開いている。北半球の冬=南半球の夏となり、どう転がっても日本が勝って早く開くことは出来ない。こういった初歩的な内容すら誤って公開されている現状に、多く疑問を感じる。 マスコミ関係者も、CMを貰っているからと発表情報を鵜呑みにせず、情報の裏を取って正しい情報発信を行って貰いたい。 |
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サマータイム賛成論者は、今日ではサービス残業も少なく、過重労働の問題は発生しないと公表している。しかし、ここ2~3年、労働環境はすこぶる悪化している。サマータイム制度と関係なく、リストラやサービス残業、賃金不払い、過労、労働災害など、労働基準監督署への申告件数は鰻登りで、最新労働白書や労働局の公表数字の増大は、使用者側の発表とは矛盾乖離している。身近にも、リストラ解雇や過重労働の実態事例が多数生じている。 |
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サマータイム英語表記は、【the daylight-saving time(米)】【the summer time(英)】となる。 |
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参照リンク:ニュージーランドの標準時 - 現地は今、何時? | TNZ |
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2004年5月13日追記 最近の報道で、サマータイムを設けると交通事故が1万件減少すると発表されていますが、帰宅時間が分散する訳ではないので、事故はそんなに減少しません。むしろ切り替え時の睡眠不足(睡眠障害)に伴う事故増や、早朝になるための凍結路面に伴う事故増が危惧されます。また、滋賀県で昨年試験実施されたサマータイム実証研究報告書によると、当初の省エネ予想に反して、結果は省エネに結びつかなかった旨記述されています。 |
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北海道新聞夕刊2003年6月7日(土曜日)タイトル変更 |
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