サマータイム(DST.Index)

 私がニュージーランド(NZ・陸地平均・東経約172度)に滞在中、留学中の韓国・台湾の学生と、時差について議論することがあった。そもそも、NZのサマータイムがGMT+13時間となっているための勘違いから生じていた。GMT+12時間を超えて、理論上は存在しない早い時刻を理解出来ない為の混乱だったのである。

 韓国は、日本と同じGMT+9時間の時刻となっていて、台湾は、GMT+8時間となっている。日本の陸地平均・東経135度に子午線が定められて、360度=24時間、15度=1時間、135度÷15度=9時間。すなわち、GMT+9時間が日本にとっては、ごく自然である。

 そこで、NZの場合、単純計算すると172度÷15度≒11.5時間となる。12時間を超えれば、本来であれば日付変更線をまたいでGMTー11時間となるが、その日付変更線が、NZの部分だけ特別に東へはみ出て設定されているのである。日頃から地球儀を見て理解していれば別だが、机上の単純計算のみで考えると間違えの元となる。

 NZのサマータイム時(GMT+13)、日本・韓国の時刻(GMT+9)に+4時間を理解させるには、骨が折れた。日本でも、知識人と呼ばれている人々を含めて、相当数の人々が勘違いしている。


 南太平洋の島国「サモア独立国」が、2011年12月29日まで、国の西側に日付変更線が設定されていて、世界で一番遅い時刻が到来していたが、日付変更線を国の東側に設定変更したため、一挙に24時間進み、12月30日を飛ばして、12月31日となった。

 ちなみに、夏時間となっているので、世界協定時(UTC)+14時間と、世界で一番早い時刻到来となった。日付変更線が、ニュージーランドの部分だけ特別に東へはみ出て設定されていたが、今回、サモア独立国は、更に東へ日付変更線を変更したのである。

※【HOME】に掲載している世界時刻表示、サマータイム実施国・都市や実施開始日が毎年それぞれ異なり、気が付いた範囲で修正している。各国や州の法律・条例などで実施開始日が変更されるこれらの情報、人為的に修正する手間は大変である。と云う訳で、必ずしも正確に各都市のサマータイムを表しているとは限りません。
お役立ち参照リンク:JST Clock(日本標準時と貴方のコンピュータ内蔵時計との差を表示)

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サマータイム制度推進議員連盟法案概要

サマータイム初日
 サマータイム制度は、3月最終日曜日午前2:00に、時計を強制的に1時間進める(時刻の2:00~3:00が存在しない)ことで、制度初日は一日が23時間となる制度です。
サマータイム2日目~最終日前日
 一日24時間で経過しますが、既存の時刻よりも時計は1時間進んだままで経過します。
サマータイム最終日
 10月の最終日曜日午前2:00に、時計を強制的に1時間戻して(時刻の1:00~2:00を2回重複させる)ことで、制度最終日は一日25時間となる制度です。

▲この重複時刻は、現在の日本のシステムでは厄介なものとなります。(深夜鉄道はストップ)
▲3月4月5月、9月10月11月の北海道、朝晩まだまだ暖房が必要!(省エネに逆効果)
▲現在時刻より1時間早いと、凍結路面での事故増加!(冷えた朝にスリップ事故多発)
▲時刻指定での交通標識が多数ある日本。(サマータイム初日~大混乱で交通事故多発)
▲戦後のサマータイム体験者には、自民民主共に反対者多数!(本質を知っているから)

※「やってみれば」と思っているあなた! もっと想像力を働かせましょう! 想像力の無い国会議員先生、後期高齢者医療保険の二の舞になりますが、責任も取れない無責任な法案化は困ります。万が一法案化に賛成される国会議員の皆様、後日賛成者リストを公開し、社会的混乱の責任を取って頂きます。

 2006年11月5日
 2008年6月4日(サマータイム制度概要追記
 2011年12月31日(サモア日付変更線設定変更追記)

写真家 縄田賴信

サマータイム英語表記は、【the daylight-saving time(米)】【the summer time(英)】となる。
  北海道新聞掲載記事を含めて、書き下ろし記事をご覧頂けます。
  インターネットならではの、検証(参照・リンク)も設けてある。

             
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