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和平復興関連 No58


2004-10-29
和平交渉再開なるか明石特使、スリランカ訪問

 BBCとAFPは28日のWebニュースで、明石特使が27日、スリランカを1週間の予定で訪問したことを伝えている。この2日前にはサウジで明石特使の報道がなされたが、その内容はこれまでの和平交渉の行き詰まりを解説するのみで、新しい進展があるうるかどうかといった踏み込んだ報道ではない。
 
LTTEのバーラシンガム代表は新しく出した本『戦争と平和』の中で「タミルは民族の自決権と分離独立を放棄していない」と主張していることをタミルネットが報じ、それを引用してBBCもタミルの自治と分離独立を記事とした。

 AFPは今回の明石特使訪問の経緯をもっとも詳しく報じている。日本が今回、和平再開交渉に動き出したのに先立ってノルウェーが再開交渉にあたったこと、また、バーラシンガムの「LTTEは民族自決と分離独立をあきらめてはいない」ということばをタミルネットが報じたのは2002年のオスロ会議でLTTEが連邦制を支持したという見方を誤りと主張する立場からなされたことなどがその内容となっている。和平交渉再開は更に難しくなっている。
 AFPは東京会議で決定した45億ドルの援助、融資が今だ凍結されたままであると報じている。しかし、会議で決定された融資の枠外では、会議参加各国が個々にスリランカ資金援助をしていると明かしている。
 来週には和平交渉に進展が見られるかどうか、はっきりとした輪郭が現れる。


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