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トップページ> お友達トップ> バックパックとともに旅するオトコ> 2002.10.25
2002.10.25
陸路国境越え
アンコール・ワットへの出発の朝が来た。
朝8時、待ち合わせの場所にやってきたのは、
10人乗り位の小さいマイクロバスだ。

あれ?
話では大型エアコン付のVIPバスだったはず…
ま、200円で行けるんだし
ま、いっか。
でも、この小さいバスでさえ豪華贅沢な乗り物だと、
のちに実感するハメになろうとは…

3時間あまりで200キロを走破し、タイ〜カンボジア国境に到着。
初めての陸路国境越えだ!
日本は海に囲まれた島国なわけで、
陸路で国境を超えるというのはなかなかできない体験だと思う。
国境付近は、想像していた通り暑く、ほこりが舞い、
リアカーを押す人々が行き交い、
物乞いをする少年少女たちがいた。
そんな中、出国・入国手続きを終え、カンボジア側に入る。
これで、4カ国目だ!
僕のパスポートもなかなかにぎやかになってきたもんだ。

そんな余韻に浸るまもなく、次の乗り物に案内される。
次の乗り物こそマイクロバスのはずだったが。
しかし、案内されたのは、
日本でよく見るトヨタのハイラックスサーフの、
後ろのトランクルームが荷台になっているやつ。
こんなんで行くのか?
うぅ〜…まぁ200円だし。
いっしょに乗る旅人たちは、もっと払っているらしいし。
とりあえず乗りこむ。

本当に「乗りこむ」という表現が似合って、
狭い荷台に現地の人間も入れて10人も乗るのだ。
人だけでなく、10人分の荷物もある。
特に僕らはでかいバックパックと一緒なのだ。
足の踏み場もない。
これだけでもつらいのに走り出すと、
10m先も見えないようなほこりと泥にまみれ、
目も開けてられない。
さらにハンパじゃないでこぼこのダートロードに
車から落ちるか落ちないかの瀬戸際と戦う。
ケツは痛いし、体を支えている腕も痛くなる。

こんな状態で2時間ごとくらいに休憩のために車が止まる。
2回目の休憩、もうほとんど放心状態である。
まだ着かないのか?

再出発してまもなく、さらに最悪の事態が起こる。
雨が降ってきた。
急いでみんなでブルーシートをかぶる。
シートを皆でつかみ雨を防ぐ。
体を支える。
自分の場所を確保する。
ケツの痛みを我慢する。
泥しぶきをよける。
煙草を吸う。
もうほとんどヤケである。

あたりは真っ暗になりもう限界だというころ、舗装道路になった。
これだけでもかなり天国だ。
夜8時、アンコール・ワットの観光拠点「シェムリアプ」に到着。
同じ距離を、タイ側は3時間あまり、
カンボジア側は、7時間もかかった。
そして体は泥水まみれ。
ちなみに飛行機で来ようとすると2万円。考え物である。
しかし、この道路も、2年後には舗装されるらしい。
その夜、シャワーを浴びると流れ出る水はいつまでも茶色かった。
posted on 2002.11.29
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