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No.127 小川山
二泊三日で二つの山を登る積りで出かけましたが、最初の山の小川山(2418m)の下山中に足を骨折してしまい、二つ目の山は登らずに帰宅しました。

日時 2009年(平成21年)10月11日(日)
天候 晴
同行 なし

所要時間
金峰山荘(8.15) ←1時間10分→ (9.25)岩場(9.25) ←25分→ (9.50)唐沢の滝分岐(9.50) ←5分→ (9.55)展望台(9.55) ←2時間50分→ (12.45)小川山頂上で昼食(13.25) ←2時間10分→ (15.35)唐沢の滝分岐(15.35) ←1時間10分→ (16.45)金峰山荘

山行概要

自宅を早朝4時半に車で出発し、金峰山荘には午前8時に着きました。今日は3連休の中日で好天、車から降りて身支度をしている間にも、何組かのパーティーが目の前を通り過ぎて行きます。支度が終り歩き出した途端戸惑いました。あたりに導標がありません。金峰渓谷を示す標識がキャンプ場の入口にありますが、金峰山や小川山方向を示す導標がありません。キャンプ場の中を少しうろうろしていると、キャンプ場周辺の案内板が目にとまりました。この案内板によれば、カモシカ遊歩道が小川山の頂上に通じています。まずカモシカ遊歩道を目指しました。
標高2200m付近から見た金峰山
標高2200m付近から見た金峰山
標高2008mのピークを過ぎると金峰山を時折眺められるようになる。この写真でも頂上右側の五丈岩を識別できる。
キャンプ場を横切るようにして歩き、キャンプ場から森の中へ入ったところで、下から登ってくる夫婦連れのパーティーに出会いました。この人達も小川山に登るとのことでしたが、入口が分からず、金峰山へ向かう道をかなり行ってから引き返してきたとのことです。私にコースの確認を求められましたが、私も未だ確信が持てなかったので、この道がそうでしょうとしか答えられませんでした。
道は、ここから上に登り始めます。比較的明るい樹林の中ですが、視界はありません。最初のうちは持参したGPSのウェイポイントまでの距離が矛盾していて、半信半疑で歩きました。しかし、これは上り口のルートが国土地理院の地形図と異なっていたためであったことことが、下山してから分かりました。最初のうちは、ふみ跡があまりはっきりしていなかった道も、やがてこれがはっきりし、GPSから、今歩いている道が国土地理院の地形図上の道の上であることもほぼ確認できるようになりました。ひとしきり森の中の登りが続くと、時折視界が開けるようになり、目の前に聳える岩峰色づき始めた木の葉が目を楽しませてくれます。
やがてカモシカ登山道と記した茶色の標識が目の前に現れました。この標識を見てまた少々混乱しました。キャンプ場の案内板はカモシカ遊歩道、これはカモシカ登山道、ということことは、これとは別にまだカモシカ遊歩道なるルートがあるのだろうか。そうだとするとこの道はどこへ通じているのだろうか。半信半疑のまま、この標識を過ぎると岩場が始まりました。最初に固定ロープが現れ、これを過ぎるとアルミの梯子を登ります。この梯子を越えると今度は急な下りになり、アルミの梯子を2回下って鞍部に着き、少し歩いたところで、目の前に唐沢の滝へ下る分岐が現れました。ここで、今日初めて小川山方向を示す導標が目に入りました。これでやっと半信半疑のもやもやした気持ちを振り払うことができました。
この導標に従って歩くと再び短い岩場になり、展望台と記された大きな岩が目の前に現れます。ここまで、結構時間がかかっていたので、この岩には登らず先へ進みました。道は、ここから稜線の北側に入ります。これまでの明るい森とは一転して、湿り気の多い暗い感じの森に変わります。しかし、これはそう長くは続かず、やがて南側の視界が開け、金峰山が眺められるようになります。金峰山の頂上の右手に五丈岩がはっきり確認できます。
小川山ルートマップこのあとは頂上まで、明るい森と暗い森が交互に繰返して現れます。時折石楠花のトンネルをくぐったり、金峰山が目の前に広がったりと、変化の多い道で、気はまぎれます。やがてT字路に突き当たり、右方向に少し歩くと小川山の頂上に出ました。小川山の頂上は石楠花などの樹木に囲まれ、眺望は全く得られません。頂上の西側に視界が開けている広場があり、そこへ行ってみました。ここの岩の上に立つと金峰山と八ヶ岳のごく一部が眺められます。
頂上でいつものように湯を沸かし、春雨スープとおにぎりの昼食を取りましたが、この間登ってくる人は誰もいません。頂上に着くまでに10名ほどの登山者と会いましたが、今日は私が最後の登山者のようです。昼食が終って下山の途につき、先ほどのT字路まで来たところでしばし考えました。ここは真っ直ぐ進むと八丁平へ下ります。素晴らしいビューポイントがあるようなので、気は惹かれましたが、この先の道の状況が良く分からないこと、また今日の泊りの金峰山荘まで、登りの倍ぐらいの距離があることから、登って来た道ををそのまま引き返すことにしました。
下り始めて30分ほど経った薄暗い森の中で、枯葉の下の濡れた木の根に足が乗ってしまい、物の見事に転倒しました。濡れた木は滑りやすいので気をつけてはいたのですが、駄目でした。左足首に激痛が走り、しばらくは身動きできません。そのままじっとしていると痛みが少し引いてきたので、恐る恐る立ってみました。左足は、かなり痛みますが、足の平を水平に置いて、足首を曲げなければ、左足に荷重をかけても痛みは我慢できます。歩いているうちに多少は痛みも引くだろうと、トレッキングポールを頼りに下り始めました。歩くペースは極端に遅くなり、どんなに遅くなっても午後4時には今日の泊りの金峰山荘に楽勝で着けると思っていた目算がゼロになりました。
登る時は日が射し込んでいた、稜線の北側の斜面の森の中は日が射し込まなくなっており、ふみ跡が分かりにくくなっています。幸い迷いそうなところには必ずと言ってよいほどマークやリボンがあります。これらのマークを頼りに慎重に歩き、展望台と表示された岩の前に着いた時は、ホッとしました。ここまで来れば、あとは分かり易い道を歩くだけです。一向に痛みが引かない左足を引きずって必死に歩き、やがてキャンプ場の車が見え、金峰山へ通じる道に出た時は、思わず顔がほころんだような気がしました。キャンパーで賑わう道を少し歩いて、なんとか午後5時前に、今日の宿の金峰山荘に着きました。

金峰山荘で風呂に入り、食事をして部屋に戻って休みましたが、足の痛さは一向に収まりません。宿に着いて気が緩んだのか、痛さは収まるどころか増しているように感じます。この時点で翌日の山行は中止して帰宅することにしました。翌日、宿泊予定の稲子湯にキャンセルを伝え、帰宅しました。宿泊当日のキャンセルでしたがキャンセル料は請求されませんでした。帰宅した日は休日で医者は休みだったので、翌日整形外科に行ったところ、足首のレントゲン写真を撮られ、左足外側くるぶしの骨折、との診断です。左足首にギブスをまかれ、松葉杖を渡された上、全治3ヶ月、1週間は安静にして外出禁止と宣告されました。今年はもう、山歩きができません。

山ではもとより、生まれて初めて、骨折の経験をしました。今回登った小川山は登っている時から、稜線の北側の登山道は湿っていて、露出した木の根が濡れてすべり易いことに気が付いていました。下山時は、気をつけなければと思い、下山時も気をつけていましたが、積もりだした枯葉の下の濡れた木の根に踏み出した右足を乗せてしまい、後ろに残った左足を折りたたむようにしてその上に全体重がかかるような転び方をし、足首をひねりました。手をつく、体をひねる等、咄嗟の受身の姿勢をとることができず、朽木倒しのように倒れました。老齢者特有の転び方です。
実は、この1年ほどで今回を含めると、山では3回左足首をひねっています。1回目は昨年9月の那須連峰の2日目で笠ヶ松の少し先で、2回目は同じく昨年12月の畦ヶ丸の西沢で、この時も下山時です。これ以前は、山で足首をひねったことはありません。いずれの場合も、どちらかというと靴丈の低い登山靴に替えてからです。自分の年や不注意を棚に上げて、道具のせいにする積りはありませんが、靴にも大事に至った一因があるかもしれません。

ところで小川山ですが、あまり人は歩かない山のようで、道は荒れていません。枯葉でフカフカの道を存分に楽しむことができます。一方ふみ跡が分かりにくいところが多く、特に展望台を過ぎるとマークやリボン頼みが多くなります。しかし、迷いそうな所には必ずと言ってよいほどマークやリボンがあるので、万一道を間違えたと思ったら、リボンやマークのところに戻って、あたりを探せば何らかのマークが必ず見つかります。私も数回道を外しましたが、最後に確認したマークに戻って、事なきを得ました。なお、本文中に出てくるカモシカ遊歩道、カモシカ登山道は同じ道で、登り口と頂上直下を除くと国土地理院の地形図の点線ルートを辿っています。

金峰山荘入口 金峰山荘
村営で宿泊室は2階の和室
キャンプ客も入れる大きな浴場がある
今回は1人で申し込んだので、相部屋かと思ったが1人で大きな和室を使わせてくれた
公営だが従業員は皆感じが良かった
写真のゲートのすぐ向うの左側に宿泊者専用の駐車場がある
金峰山荘付近の導標 導標
車から降りて導標を探したが、辺りにあったそれらしきものはこれだけ
一番上が金峰渓谷、その次がかもしか歩道・唐沢の滝と標記され、一番下は判読不明だった
金峰山も小川山も表示は無い
ここはキャンプ場に入らずに金峰山方向へ進むと小川山方向を示す導標が現れる
キャンプ場案内図 キャンプ場内の案内図
カモシカ遊歩道(3時間)の表示があり、その先に小川山へ登り4時間30分と表示されている
ここのカモシカ遊歩道の標記が混乱のもとになった
登り口付近の登山道 登り口付近
日が差し込む明るい針葉樹林がしばらく続く
ここから小川山の頂上まで、導標は少ないが写真手前の木にあるような赤色マークやリボンが頻繁に出てくるので、これに従えば、道に迷うことは無い
登り口付近のルート 登り口付近
国土地理院の地形図の道(点線)と実際の登山道(赤線)とは最大で150mほどずれている
登りはキャンプ場内を、下山時は金峰山へ向かう道を歩いたので金峰山荘付近は赤線がループになっている
標高188m付近から見える岩峰群 岩峰群
標高1800m付近まで登ると、目の間が開け、美しい岩峰群が目の前に現れる
標高1850m付近の登山道 標高1850m付近の登山道
この辺りまで来ると写真のように紅葉はかなり進んでいて、目を楽しませてくれる
岩場のアルミ梯子 カモシカ登山道標識岩場のアルミ梯子
この手前に固定ロープが2本張ってあり、これを越えるとこの梯子の下に出る
この岩場の前に右の写真のようなカモシカ登山道と表示した導標がある
岩場のピーク 岩場
上の写真のアルミ梯子を越えて、少し歩くと急な下りが待ち構えている
赤ペンキで下る矢印が書かれているが、このときはカモシカ登山道とカモシカ遊歩道は別物かもしれないという思いが頭にあり、ここを下ると頂上へ向かわず、下の上り口まで下ってしまうのではないかと、下るのを一瞬ためらった
唐沢の滝分岐 唐沢の滝分岐
写真では茶色の導標が光ってしまい、表示が分からないが、一番上にカモシカ登山道の表示があり、その下に左方向が小川山、右方向が唐沢の滝経由金峰山荘」と表示されている
唐沢の滝への道は写真の向こう側に伸びている
ここで初めて小川山方向を示す導標に出会い、それまでのもやもやが解消された
展望台 展望台
写真では、少々分かり難いが展望台と岩に刻まれている
この岩に登らなくても、ここは見晴らしが良く、周りの景色を楽しめる
ここと上の写真の唐沢の滝分岐まで歩いて5分とかからない距離にある
稜線北側の暗い森 暗い登山道
展望台を過ぎるとこの樹林の中に入る
登りの時は写真のように日が射し込んでいて、暗いといっても、陰気さは感じられなかった
標高2100m付近のカラマツ 標高2100m付近
登山道が稜線の南側に出ると視界が開け、カラマツなどの紅葉始まっていた
写真より更に左に目を転じると金峰山が眼前に現れる
標高2130m付近の登山道 地形図上は標高約2130m
上の写真から少し先へ進むと稜線の北側に張る
こちら側は、眺望を得られない
登山道に張り出している木の根は濡れていて滑り易いので要注意
頂上間近の登山道 頂上間近の標高2230m付近
僅かの間だがフラットな気持ちの良い道が続く
こういうところに来ると疲れを忘れた感じになる
T字路 T字路の標識T字路
カモシカ登山道を登ってくるとここに出る
写真左方向が金峰山荘、向う方向が八丁平、手前方向が小川山頂上
ここから頂上まで90m弱
金峰山荘方向を示す朽ちた導標に右側の写真のようなテープが巻いてある
目立つ導標は無いので要注意
山頂部ルート 国土地理院の地形図では、金峰山荘の方から登ってくると、直接小川山の頂上に出るが、実際は八丁平へ向かう道に突き当たってから、頂上へ向かう
国土地理院地形図だと小川山頂上には金峰山荘へ向かう道と八丁平へ向かう道があることになるが実際は行止り
小川山頂上 小川山頂上
標識には、小川山、2418m、山梨百名山、山梨県と表示されている
小さな広場で、10名も人が集まれば満員
ベンチ等の休憩施設は設置されていないが、腰をかけるのに手ごろな岩がある
頂上付近から見た金峰山 金峰山
小川山頂上の先の岩の上から金峰山が見える
ここからは、頂上の五丈岩が良く見える
カモシカ登山道導標 小川山登山口
頂上から下ってきたらここに出た
導標には”カモシカ登山道(小川山登山道)”、と表示されている
金峰山荘からキャンプ場に入らずに真っ直ぐ金峰山を目指せばここを通るが、私はキャンプ場に入ってしまったので、この導標を確認しなかった
このすぐ上で、キャンプ場から来る道と合流する
キャンパーの車 キャンパーの車
この日キャンプ場は盛況で、金峰山荘脇のキャンプ場も金峰山へ通じる道もキャンパーの車であふれていた

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