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   名物編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔名物編〕   大田南畝関係
     (動物・植物・食物・器物・鉱物等)
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名物詞書・詩歌出典巻・頁年月日
ほうげじゃく
放下着(一節切)
「寛政三年己亥上巳。近郊庵主人と同じく、放下着を市谷浄栄寺に観る」俗耳皷吹⑩29寛政3年
1791/03/03
「白獅上人洞簫を好む。一洞簫有り。放下着と名づく。蓋し逸品なり。上人逝きて茲に二十五年。門人安富氏一曲を吹く。髣髴として其の人を睹るが若し。因りて賦す
 人間共説洞簫名 嫋々余音入耳清 二十余年放下着 今宵吹作昔時声」
南畝集9
漢詩番号1816
④115寛政4年
1792/09/
「甘露門に尺八有り。放下着と名づく。白獅上人の吹く所の者なり
 白獅絃絶幾千秋 甘露門虚第二流 席上一枝無孔笛 何人放下着著悠々」
南畝集18
漢詩番号3876
⑤309文化11年
1814/02/
「原富五郎【後称武太夫】表徳は原富、三線に堪能なる人なりけり。いつの年にてやありけん、市谷長流寺にて原富の三線に白獅【市谷袋寺町一向宗浄栄寺先住】が尺八をあはせて、道成寺の曲をなせしに、比しも秋の末なりしが、空にはかにくもりて雨ふりけるとなん。此座にありあふ人々、その妙を感嘆しければ(中略)白獅が吹たる尺八は放下着(ホウゲヂヤク)といへる竹也。此竹長尺二寸。もと越後国のある山僧、此竹をきりて所持せしが、これをふけども音入らざれば久しく床の間に置しに、ある日秋風ふきてその竹に入りしに,おもしろき音の出たるをきゝ、その竹をふきみるによき音出たり。それよりになく秘蔵せしが、鈴宝寺の普浄といへる僧、尺八に堪能なりけるもの、これをかりてふきて返すとき甚是を惜み。放下着と名づけて返しけり。山僧その志の切なるにめでゝ、すなはちこれにあたふ。普浄これを白獅につたふ。白獅死にいたるまでこれを秘蔵し、ある門生某に伝へしが、そのゝち門生死して、又浄栄寺【白獅の住寺】に蔵めけるとぞ」俗耳皷吹⑩29未詳
ぼうし
帽子
「絮帽 淡黄絮帽裏軽柔 不怕峭寒侵敝裘 估客冬春多自著 明年須上士人頭」南畝集17
漢詩番号3456
⑤188文化8年
1811/01/
ほうじょうき
方丈記
「方丈記を読みて耆山上人に呈す。二首
 悠々鴨水向東流 逝者如斯不可留 宛忽他人来入室 須臾深谷変為丘
 炎煙一上咸陽火 天地兼逢杞国憂 吾読遺篇常掩巻 頓令身世憶帰休
 薬欄樵径遶茅茨 自楽琴書度歳時 炉上荊榛燃代燭 窓前薜茘結成帷
 携童或向前山去 奉仏長将淨国期 愛此胤公方丈記 還疑旦暮遇吾師」
南畝集1
漢詩番号0039
0040
③16明和9年
1780/03/
ぼうふうう
暴風雨
「小至、大雨風 小至狂風捲雨来 散陽先動昨宵雷 明朝為有観場約 疑是前期鼓板催」南畝集17
漢詩番号3436
⑤182文化7年
1810/11/25
ぼかけぶね
帆掛け船
「船夕立【馬喰町ひしや会兼題】 船の帆のはらめる風に夕立の雲のはやめやふり出しけん」
〈天明5年刊『狂言鴬蛙集』・同年刊『徳和歌後万載集』所収〉
巴人集②406
②465
①26
天明3年
1783/05?
ぼたもち
牡丹餅
「春牡丹餅 連歌師の夏季の事は棚へあげていづれに腹は春牡丹餅」巴人集②394天明3年
1783/02/
ぼたる
  (別資料)
ぼたん
牡丹
 牡丹 (別資料)
ほととぎす
時鳥
 時鳥 (杜鵑・不如帰) (別資料)
ぼんせき
盆石
「盆石に品川の景をうつせしときゝて 盆石の景色は芝の浜庇ひさしく床をながめ入海」七々集
万紫千紅
②253
①288
文化12年
1815/09/
「人の盆石を寄する有り
 熱海巌々一拳石 更令地錦路罅隙 転来近置瓦盆中 坐看層雲生咫尺」
南畝集20
漢詩番号4379
⑤456文政1年
1818/06/
ぼんばな
盆花
「盆花。斉韻を得たり
 盆花栽異種 紅紫担頭携 先節芳纔動 驚時気不斉 蜿蜒多屈曲 枝葉故高低
 別有隣園叟 開編読馬蹄」
南畝集13
漢詩番号2135
④217享和2年
1802/06/
「盆花 屈曲桜花枝 盆栽一撮士 似開齲歯唇 更学折腰歩」南畝集20
漢詩番号4345
⑤445文化15年
1818/03/