Top         浮世絵文献資料館   浮世絵師総覧
 
   名物編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔名物編〕   大田南畝関係
     (動物・植物・食物・器物・鉱物等)
  【あ】※◯は欠字、◎は表示不能文字
名物詞書・詩歌出典巻・頁年月日
あいがめ
藍瓶
「藍瓶役土屋氏の求によりて藍瓶の画に 藍瓶の藍より出てあをあをと春のこがねの山やみるらん」玉川砂利②223文化12年
1815/01/
「詠五色狂歌 青 藍瓶のあゐよりいでゝ紺や町やなぎづゝみになびく染もの」万紫千紅
七々集
①296
②284
文化12年
1815/11/
あおい
「葵 いたゞいてかたにかけたるお小袖もめでたき時に葵から草」めでた百首夷歌①75天明3年
1783/01/
あおやぎ
青柳
「柳 青柳はめはなも髪も腰もありて前のなきこそうらみなりけれ」狂歌新玉集①59天明6年
1786/01/
「青柳はめはな眉髪こしもありて前のなきこそうらみなりけれ」蜀山百首
清好帖
①307
⑳354
文化15年
文政7年
あかがみ
赤紙
「赤き紙にうたをこふ 疱瘡をかろくするがのうけ合は三国一のやまをあげたり」放歌集
千紅万紫
②163
①245
文化8年
1811/08/
あかつき
  (別資料)
あきたふき
秋田款冬
「秋田款冬の押葉に 富貴自在大きなことの組にひく木々の秋田のふきも草の名」紅梅集②320文化15年
1818/01/
あきのななくさ
秋の七種
「万葉集の秋の七くさにことよせて七夕七首
七夕芽(ハギ)の花 秋はぎのにしきにまけぬおり姫の花すり衣けふのはれぎぬ
七夕尾花     妻むかふ舟のへさきにたちながらまねく尾花の袖もなまめく
七夕葛花     はつ秋の残るあつさにひやつこいこの葛水の花や手むけん
七夕瞿麦     七夕のことばの花やあらそはんからなでしこにやまとなでしこ
七夕姫部志     をみなへしくねりまはるも文月のまだみじか夜のたつた一とき
七夕藤袴      ふぢばかまひもとくまさへ一とせのほしあひ引やまちかねぬらん
七夕朝貌      牽牛の花のさかりをおり姫のわかれにしぼむ垣の朝貌」
紅梅集②345文政1年
1818/07/07
あきのよなが
秋の夜長
「百首歌の中に 秋の夜の長きにはらのさびしさはただぐうぐうと虫のねぞする」万載狂歌集①9天明3年
1783/01/
あきはぎ
秋萩
「七夕はぎの花 秋はぎのにしきにまけぬおり姫の花すり衣けふのはれぎぬ」紅梅集②345文政1年
1818/07/07
あけぼの
「江春曙 あけぼのは大江千里春のよのおぼろ月夜にしくものぞなき」狂歌才蔵集①40天明7年
1787/01/
あさがお
朝顔
 朝顔(牽牛花) (別資料)
あさかみしも
麻上下
「花のもとに麻上下きたる男あり 桜麻のおやしきものとみえにけり折め正しき花のかみしも」紅梅集②362文政2年
1819/03/
あさくさいち
浅草市
 浅草市 (別資料)
あさまやま
浅間山
(大田南畝、大坂銅座勤務を終え、江戸へ帰還する途中の詠。帰路は木曾街道)
 ふじのねの烟はたゝずなりぬるをあさまの山ぞとことはにみゆ
壬戌紀行 附録⑧333享和二年
1802/04/03
あし
「寒芦」“つの国のなにはの春のちかよればあしにかれはもやがてめでたき」めでた百首夷歌①79天明3年刊
1783/01/
あしげい
足芸
「両国橋の東に百戯有り。章魚娘と標記す
 橋東百戯女纔笄 転籰操車首自低 仔細数銭還理鬢 都将弓足代柔荑」

〈足で弓を引く見世物か。「柔荑」は柔らかく白い女の手〉
南畝集18
漢詩番号3893
⑤314文化11年
1814/04/
あじさい
紫陽花
「小倉氏の別荘にあぢさいの花あり。井上氏の子のうつしゑにものせしに
 ひとつふたつみつやよひらの露なしにのみほす酒のあぢさいの花」
放歌集②155文化8年
1811/05/
「夏日、桐隠君・雲室道人と同じく舟を泛べて、松沢氏の荘に過る
 城東万戸隔三叉 一水分流戞浅沙 稚子候門芦荻裏 岸頭初見紫陽花」
南畝集18
漢詩番号3794
⑤288文化10年
1813/06/
あしだ
足駄
「足駄の歯入 世わたりのやすきもよしや難波江のあしだのひとはいるるばかりは」万載狂歌集①15天明3年刊
1783/01/
あじろ
網代
「網代 門出はみなひをゑらみおめでたく駕篭のあじろにかかりぬる哉」めでた百首夷歌①80天明3年
1803/01/
あずまにしきえ
東錦絵
「東錦絵を詠ず
 忽ち吾妻錦絵と移つてより 一枚の紅摺沽(ウ)れざる時
 鳥居は何んぞ敢へて春信に勝(カナ)わん 男女写し成す当世の姿」
寝惚先生文集①353明和4年
1767/08/
あやめ
菖蒲
「菖蒲 目出たさはかぎりもながき町つゞきふく/\しくもふくあやめ草」めでた百首夷歌①75天明3年
1783/01/
「六日のあやめといふ事をよめる 世の中はさつき六日のあやめ草猶いく年をひかんとぞ思ふ」をみなへし②27文化4年?
1807/05/05
あゆ
鮎 (年魚)
「小川若鮎 みなもとにみがきあげたる玉川のながれの末もさびぬ若鮎」巴人集②400天明3年
1783/04/
「むかし、をき長たらし姫のみこと、しらぬひのつくしにいませし時、釣をたれて年魚を得給ひ、めづらしとの給はせしより、まつらといへる所の名とはなれりとぞ。ことし玉川のほとり のぼり戸といふ所に旅寝して、むちきのはつかあまりよかといふ日に、まだ二寸ばかりなる年魚をみるもめづらしくて
 年々の上とはいへど初春のはつかあまりに見るはめづらし」
玉川余波②122文化6年
1809/01/24
あられ
「霰 冬ごもりめでたく無事にまめいりをいれとや数のあられふるらし」めでた百首夷歌①79天明3年刊
1783/01/
あんこう
鮟鱇
「今冬、海荒れて華臍魚至らず。至れば則ち二両金に直る
 今年不見琵琶鮮 何処津頭過別船 二両黄金何足惜 争分一臠酒如泉」
南畝集19
漢詩番号4118
⑤379文化12年
1815/12/
「二月初四日、初めて華臍魚を喫ふ 三冬未敢噛華臍 饞口流涎待価低 二月初旬天気熱 纔嘗一臠酔如泥」南畝集19
漢詩番号4136
⑤385文化13年
1816/02/04
あんず
 杏花 (別資料)
あんらくか
安楽花
「安楽花【京師今宮の祭の名】 春風吹紫野 朝日篭紅霞 社鼓与村笛 斉歌安楽花」南畝集12
漢詩番号2095
④200享和2年
1802/02/