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   画賛編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔画賛編〕   大田南畝関係
  【さ】※実際に揮毫したかは問わない。◯は欠字、◎は表示不能文字
画題画賛出典巻・頁年月日
さいかちむし
皂角虫
「皂角虫(さいかちむし)の画に
 われわれは無仏世界のものなれば西はどつちと君にとはまし」
六々集②223文化12年
1815/01/
さいぎょう
西行
 西行 (別資料)
さいれんじょ
採蓮女
「採蓮女の画に 蓮葉のにごりにしまだくづしにてなど朝鮮をからとあざむく」
〈李白の「採蓮曲」を踏まえるが、蓮葉女と髪型の島田崩しで乙女にあらず〉
万紫千紅①273文化11年
1814/
さおとめ
早乙女
「早乙女郭公をきく絵に 菅笠のてつぺんかけた郭公声をならべてうたふ早乙女」六々集②239文化12年
1815/05/
「早乙女の画 早乙女の脛のくろきに仙人も通を失ふ気づかひはなし」
〈欄外注に「石橋芦舟所乞」とあり〉
万紫千紅
蜀山百首
清好帖
①269
①309
⑳360
文化年間
1804~1817
さかどんや
酒問屋
「漕舟酒を載せるの図 池田千畝秫 伊丹万斛船 漕舟銜尾至 紛入大江門」南畝集19
漢詩番号4091
⑤372文化12年
1815/10/
さぎ
「題画 娟娟一足拳 独立収毛羽 唯見雪中松 不辨松間鷺」南畝集5
漢詩番号0961
③330天明1年
1781/閏5
「烟草入に鷺をかきたる絵に狂歌をかけといふに
 白鷺はむかひにきたかたゞきたかしばしやすらへ煙草一ぷく
 河東ぶしの文句によりてなり」
放歌集
千紅万紫
②164
①246
文化8年
1811/09/
「黒き鷺に蘆ある画に しら鷺の黒きもあれば難波江のよしあしとのあらそひもなし」七々集②298文化13年
1816/02/
さくら
「桜に鳥の画 山ざくらさかりに鳥もかへるべき古巣の事は根から思はず」六々集②228文化12年
1815/03/
「桜にすまふとり草の画に 山風の香車の思ふつぼすみれさくらは花の王手/\と」
「桜のゑに くれないの薄花さくら正三位家隆のうたかおはつせの山」
紅梅集②322文化15年
1818/01/
さくらそう
桜草
「鍬のかたえに桜草のゑ いにしへのならのみやこの桜草けふくわのえに匂ひぬるかな」をみなへし②5未詳
ささげ(野菜)「十六さゝげとなすび、はつたけかきたる扇に
 年はまだ十六さゝげおはぐろをつけなすこともけふが初たけ」
「物の名 小角豆、茄子、初茸 年はまだ十六さゝげおはぐろをつけなすこともけふが初たけ」
巴人集②429
②449
天明4年
1784閏01/
ざとう
座頭
「堀江町にて白団扇三十五本、児悠々子に絵をかゝしめ、狂歌を題す
 座頭三線をひく 時々によりて調子もかはるなりむかしの琵琶は今の羽衣」
細推物理⑧374享和3年
1803/06/19
「桜をゝりてかざせるものと片撞木の杖をさみせんにひく坐頭の画に
 見る事はかたしゆもくをもしら雪をつかむや花につゝてんてん」
六々集②218文化11年
1814/11/
さる
猿(猿猴)
  (別資料)
さるひき
猿牽き
「猿牽の画に
 身代有嚢猿在肩 不堪煩悩犬追掛 朝四生烟一升米 暮三起浪百文銭
 さる引の百一升の米と銭あしたに四軒くれに三軒」
あやめ草
千紅万紫
②63
①233
文化7年
1810/01/
さんこのれい
三顧の礼
「草蘆三顧図 看官今日労三顧 髣髴袁安臥雪図」紅梅集②365文政2年
1819/04/
さんざる
三猿
「桜のもとに三猿あり。一ッの白猿口をとぢて両の手にて二ッの猿の耳と目をふたぎたるは、 見ざるきかざるいはざるの心なるべし。隣松の筆なり
 面白い事をも見ざるきかざるは桜を花といはざるの知恵」〈鈴木隣松画〉
あやめ草②70文化7年
1810/03/
さんすい
山水
 山水 (別資料)
さんせき
三夕
「白川城主、三夕の画に
 羅漢槙犬まきたつは御林か百姓山の秋の夕ぐれ
 藤沢の西行堂にゐる鴨の看経にたつ秋の夕ぐれ
 此比は浦の苫屋も不猟にて何もかもなきあきの夕ぐれ」
放歌集
千紅万紫
②174
①256
文化8年
1811/12/
「三夕の内、浦の苫屋を 桜鯛紅葉鮒さへなかりけり苫屋の口をあきの夕ぐれ」紅梅集②367文政2年
1819閏04/
さんぷくつい
三幅対
「三幅対の画賛
 左 日の出に川水 日はてるともたへずふたり有がたき君がめぐみの深き川水
 中 翁      翁渡三番叟 風清一二松 請看千早振 神彦瀲其容
 右 月に滝あり  月見酒とうとうたらりたらたらとなるは滝すい落る山々
六々集
万紫千紅
②210
①276
文化8年
1811/12/