IPEN 2019年10月1日
IPEN 冒頭発言:SAICM 第3回会期間プロセス会合(IP3)
タデッセ・アメラ博士、IPEN 共同議長
情報源:IPEN, 1 October, 2019
IPEN Opening Statement
By Dr. Tadesse Amera, IPEN Co-Chair
https://ipen.org/sites/default/files/documents/
ipen-ip3-_opening_statement_1_oct.pdf


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2019年10月8日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/saicm/ipen/Beyond_2020/
191001_IPEN_Opening_Statement_By_Dr_Tadesse_Amera_IP3.htm


 共同議長殿、ありがとうございます。
 私は、121か国からの 500以上の市民社会組織のネットワークである IPEN を代表して発言しています。

 IPEN は、議長によるリーダーシップ及びガイダンスについて、また会期間プロセス会合共同議長によるウルグアイでの OEWG3 における議論及び、またここバンコクでの IP3 に参加する我々を導いた文書を準備されたことについて、感謝いたします。我々はまた、タイ王国に対して、バンコクというこの美しい都市で、この重要な会議を主催していただいたことを感謝いたします。

 我々は、SAICM 協議の一部として 2003年11月に(第1回 SAICM準備会合のために)この同じ建物にいました。そして我々は正に初めから民衆に根差した実施に関与してきており、 SAICM の目標を達成するために我々の展望として”有害物質のない未来(Toxics-free Future)”をネットワークとして採択しました。SAICM を採択する時に、政府は化学物質の安全の促進は持続可能な開発アジェンダ(訳注1)の必須の要素としてみなされるべきであるということに合意しました。化学物質の安全と有害化学物質に関連する行動は、持続可能な目標(SDGs)の全てではなくても、多くで、言及又は暗示されています。

 世界の化学物質製造は 新たに出現した経済とあいまって 2030年までに倍になると予測されている。我々の見解では、化学物質の安全に関する新たな世界的協定は、有害化学物質と廃棄物の製造、使用、及び処分に関連する健康、環境、及び経済の被害の増大する課題に対応するするための SAICM の SAICM 2.0 への改良、及び権限付与の枠組みの両方を含むべきである。

  SAICM との展望と権限付与の枠組みの展望は、時を超越すべきであるが、測定可能で、期限、目標、指標及びマイルストンを持つべきである。それは、優先的に防止と予防を含み、人間の健康と環境を保護する役割を果たすべきである。SAICM 2.0 の範囲は、既に国連総会により合意された、”製品ライフサイクルを通じて化学物質やすべての廃棄物の環境に配慮した管理を達成すること・・・”と延べている持続可能な開発目標(SDG) 12.4 を反映するライフサイクル全体と全ての廃棄物を含むべきである。

 Beyond 2020 プロセス(訳注2)は、”2030 アジェンダを支持して測定可能な目標に関し勧告する”ことが義務付けられる。これらの勧告は具体的であり、化学物質と廃棄物に関連する害を最小にすることへの明確な関連を提供すべきである。

 したがって我々は、下記を含む野心的な勧告を見ることを希望する。
  • ハイレベルの政治的オーナーシップを確実にするために、その要素が 2020年に大臣宣言により是認され、その後国連総会により採択される、全ての化学物質関連協定のためのひとつの傘として機能する権限付与の枠組み;
  • プロセスに目を向けるより、むしろ危害の最小化に主に焦点を当てる目標、指標、及びマイルストン;
  • 化学物質と廃棄物問題に目を向ける全ての関連する利害関係者にアクセス可能な、新しく追加的で、持続可能で予測可能なメカニズムを含む資金的メカニズム;
 共同議長殿、終わりにあたり、私はあなたに対し、市民社会組織の世界的なネットワークとして IPEN は Beyond 2020 プロセスを成功させるためにあらゆる可能なことを行ない続けることを約束します。

 共同議長殿、ありがとうございました。


訳注1:2030 アジェンダ 関連情報
:訳注2:Beyond 2020 関連情報


化学物質問題市民研究会
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