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ウェル・テンペラメント

[ピタゴラス音律] [純正調] [ミーントーン] [12平均律]


ミーントーンでの音程操作をさらに巧妙に行うことにより、適用できる調性の領域を12個全ての音に拡大したり、異名同音の変換によって転調を自由に行えるようにした音律。18世紀にさまざまな音楽理論家によって数多くのウェル・テンペラメントが考案されました。バッハの曲集のタイトル"Well-Tempered Clavier"は、「ウェル・テンペラメントによる鍵盤楽器」という意味だったのですね。彼が用いたとされるアンドレアス・ヴェルクマイスターによるウェル・テンペラメントは、図のようにC-GG-DD-AH-Fisの4ヶ所の五度を純正五度より6セント狭い696セントとし、残りの五度は純正五度にしたものです。図3の右半分の狭い五度をはさんだ三度は純正三度に近づき、左半分にはすべて純正五度が存在することから、調性により純正調的なキャラクターとピタゴラス音律的なキャラクターを持つことになります。


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